25年越しの渋谷系 - 「ふたりは恋人」□□□( クチロロ )

クチロロと言えば大胆なサンプリングを多用したヒップホップグループで、曲始まりがアブストラクト過ぎて「おいおい大丈夫か?」と思ってたら最後にはすごくキャッチーになってたりする、不思議なユニットです。
 僕は1枚目で、いとうせいこうがゲスト出演(のちに正式メンバー入り)した「おばけ次元」という曲が大好きで、せいこうさんの実に硬質なラップに感動したものです。
 ただ、最近はちょっと普通っぽい曲が多くなってきて寂しいな、と感じながらいろいろ試聴していて、出会ったのがこの曲

「渋谷系だ!」

 と思いました。懐かしい言葉。あまりに大雑把なくくりなので違和感を唱える人も少なくありませんが、僕はこの曲を聴いて「渋谷系だ!」と直感した。

 メロディーはキャッチーなんだけど、幸せなのか不幸なのかわからない恋愛、東京に住んでいるゆえに感じる孤独感、そういうものが表現されているように聞こえて、それってピチカートVっぽいよなー、と感じたのです。
 クチロロは1998年結成らしいので、そういう意味では「渋谷系チルドレン」と言えるんだろうか?
 とにかく僕は「25年の時を超えて、渋谷系の新曲が出た!」とちょっと感動したというか、驚いたわけです。

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