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悪くなる時は坂道を転げ落ちるみたいに勝手にどんどん悪くなっていくけど良くなる時は坂道をすいすい上っていくみたいに勝手にどんどん良くなっていく

労働基準監督署からの聞き取り調査を受けた。

労災保険給付請求書の提出と申立書の提出を経て、”貴殿の申し立て内容は審査中のため、結果が出るまでしばらくお待ちください”みたいな内容の紙を一枚受け取ってから、1ヶ月以上が過ぎていた。(その通知の封筒はどこから差し出されたものか一切分からない、まっさらな茶封筒で、受け取った時はなかなか怖くて開封するのを躊躇した。)

聞き取り調査は本来は対面で行うとのことだが、今は発症のきっかけとなる出来事が起こった当時の職場から転勤となり、管轄の労基署は東京からかなり遠方のため、調査は電話で行われた(ZOOMとかオンラインでの対面形式には対応していないらしい)。

労基署の担当者は固定で、会社を通じて労災申請を行ってから何度か電話で事務的なやり取りをした。担当の人の顔は知らないが、何度目かの会話ということもあって、あまり緊張もなかった。

担当の人は「当時の出来事を詳しくお聞きすることで、過去のことを思い出して辛くなるかもしれないのでお大事にしてくださいね。」とも言ってくれた。


自分でも少し意外に感じたが、今日の聞き取り調査では、気持ちが動揺することがほとんどなかった。今までは確かに、過去のことを思い出すと辛くてどうしようもなくなり、涙が止まらなかった。でも今日は、淡々と冷静に、言うべきことを言った。

実際、最近は特に状況が改善してきていると感じている。主治医によると、ちょうど良いペースで生活できているからか、私の治ろうとする力がちゃんと機能しているらしい。東京の主治医との相性が良いおかげでもあると思う。


あるときからふと感じるようになったが、やっぱり私は今、上り坂にいるようだ。悪くなる時は坂道を転げ落ちるみたいに勝手にどんどん悪くなっていくが、良くなる時は坂道をすいすい上っていくみたいに、勝手にどんどん良くなっていく。

人は、悪くなっていく状況を自分でコントロールすることはできないし、良くなっていく状況をコントロールすることもできない。



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