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【後編】セールもポイントも嬉しいけど…「着用単価がお得」というのがやっぱりお得なのでは?

前回『「着用単価がお得」というのがやっぱり一番お得?』ということについて書きました。

ただ、着用単価をその都度計算するのは面倒ですよね。

そのような中で、長らく「こんなシステムがあったらいいな」と思っていることがあります。


それは...
これから先、服そのものに「洗濯に耐えるICチップ」のようなものが洗濯絵表示と一緒に付いて、それをアプリ等で読み込むと、メーカー名やアイテム名、価格、組成などのその服に関する諸情報が出る。

その服を着てからスマホ等で読み込むと、自動的に自分が今実際に着ているアイテムを記録する。
設定をすれば、自分だけではなく子供など家族のデータなども共有できる。

使用している洗剤や柔軟剤等の種類、洗濯機の種類などの入力もカスタマイズできる。

仕事や友人と会う、散歩や買物、イベントに行くなど、着用用途もポチっとするだけで記録できる。

買物する時も、自分がどのような服を持っていて、最近何をよく着ているか、どれを何年着たからそろそろ買い替え時かな?などが一目瞭然。
 
そして「着用単価」も計算してくれる。
どのアイテムの着用単価が今いくらだから、これは買ってラッキーだった♪ということが一目で実感できる。
それは実際に買う時のセール価格やポイントと同じように、自分にとってゲームに近い感覚でお得が実感できる情報になる。

それだけではなく、ものを大切にしたり、洗濯で長持ちをさせる気持ちが向上することにもつながるかもしれない。

そのようなアプリやシステムができると、服やファッション小物の管理がしやすくなる気がしませんか?
そして、実は「着用単価がお得が一番お得」ということを実感することにつながり、セールやポイントに翻弄されない買物ができるように思いませんか?
 
そして...
そのデータはお客さまだけではなく、メーカー側でもプライベートな「個人情報を収集しない形」(←ここ大事!)で、お客さまが何回着たか(=着用単価や着用頻度)を把握できるようになる。
どのようなメーカーの服や小物と一緒にコーディネートしたかがわかる。

それによってお客さまの好みのタイプがわかったり、「お気に入りランキング」や「用途」「堅牢度」の情報等...メーカーにとって必要な様々なデータも分析できる。

「堅ろう」は、「堅牢」とも書き、丈夫さ(抵抗性)を意味します。染色堅ろう度試験とは、染料などで染色された生地の染色の丈夫さ(抵抗性)、いわゆる「色の変わりにくさ」や「色落ちのしにくさ」を見るものです。染色堅ろう度には、「変退色」と「汚染」があります。

一般財団法人カケンテストセンター

同時に洗剤や洗濯機のメーカーも、素材別の「堅牢度」や「着用頻度」などのデータが得られる。
化繊の服を洗濯した時に出る「マイクロファイバー」の河川や海への放出量も計算ができる。

それは、広告に協賛してメディアやサイト、雑誌等の目立つ所に出たり掲載される等の目にしやすいアイテムではなく、実際に「今日みなさんが着ているアイテムそのもの」のデータとして収集されることになる。

それは、今後お客さまのためにも、メーカーのためにも「良い服」を作る、そして「より良いお手入れのための品々」を作っていく指針にもなるかもしれません。
 
長らく様々なタイプのものづくりに関わってきました。
大手メーカーからの依頼でたくさんの数や金額を売るための大量生産の品から、クラフト好きな方のための一品ものの手仕事の品まで。

もしもこのような有益なデータを知った上で、何らかの「ものづくり」ができるようになる日がきたら...自分はお客さまとメーカーとこれからの地球への優しさを考えて、今後どのような新しいデザインを企画するだろうか?

そのようなデータを元に、お客さまには「素敵なデザインがお得で良かった♪」、メーカーには「増産増益につながって良かった♪」、これからの地球のためにも「環境への優しさにつながるアイテムだ♪」と心から思っていただけるようなデザインをするクリエータでありたい。

自分が現役で仕事できるうちに、このような世の中になったらいいな~ という夢をみたりしていますが...間に合うかな?(笑)
 
各業界のメーカーのみなさん、システム開発のみなさん!
リサーチやコンサルティング会社のみなさん!!
ぜひ前向きに進めていただけたら嬉しいです。

メーカーや業界の垣根を越えて「みんなで良い方向に向かおう」と思えるプロジェクトが始まる日を楽しみにしています。


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