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サリー屋さんに行く|インド旅行記#05

インド巡礼ツアー1日目にする大事なこと。それは、サリーを買うことでした。インドでも有名で大きな寺院に行くのに、サリーを着る必要があるので、1枚は買わないといけなかったのです。


初めてのサリー屋さん

サリー屋さんがどんなところなのか?Youtubeで、予習していたものの、実際に行ってみると、え~これ、どこから、何を基準に選んで、決めればいいの?と思うくらい、たくさんの色と柄が、並んでいました。そして、鮮やかな色のサリーが山積みの棚をバックにおじさんが立っていて、どれにする?どれ見たいの?と迫ってくるといった場面から、始まります。この無秩序さと情報量の多さから、頭は混乱。そして、とりあえず、シルクか、コットンかと聞かれるので、シルクを見たいと言い、好きな色を伝えます。すると、バサッと適当に、次々に出してくれて、広げてくれるのです。

店員さんからの圧

人生で初めてサリーを買う私が、私の欲しいサリーはこんな感じで、色はこんなもの、あれが見たい、これが見たいなどと、希望を言葉で表現できるわけもありません。とはいえ、こちらの希望を伝えないと、全く好みでないものを次々に積み上げられてしまう。益々、混乱するので、はっきりとこれは嫌、これは好きと伝える必要があります。店員さんにしてみれば、ゆっくりと相談に乗るよというつもりはあまりなく、早く決めてね〜という態度。悪気はないというのは理解できるものの、明らかに私の好みの買い方ではありませんでした。だって、私は、時間をかけて、なんだったら、全部の布を見てから決めたいくらいの勢いだったので。

気をつけないと爆買いしそう

小さい時から、繊維に関する素材という素材、レースのリボン、刺繍のリボン、手編みのセーター、織物、様々な染色手法で染められた布、毛糸やビーズ、ボタンなど、様々な地域で生産された繊維、手芸関連の商品が好きでした。独学で作ってみたり、学校で学ぶなどして、ほとんどの手法で、好きなものを作れるまでになりました。それまでは、憧れの素材をちびちび買ってきては、眺めたりしてました。自分で作れるようになってから、目的なく買っても何にもならないという気持ちに変わり、むしろ素材を買っておこうという姿勢に変わりました。なので、完成品(商品になっているもの)を買うのは本当に久しぶりです。自分でも、気をつけないと爆買いしてしまうかもしれないことを、十分に自覚をしていたので、初めから買うのは3枚以内。2枚シルクで1枚コットンと決めていました。買うのを1枚にしてしまうと、後で必ず後悔する。かといって、2枚だと、シルクとコットン1枚ずつしか買えない。3枚なら後悔もせず、違う色のものを変えるし、予算内に抑えることもできると思ったからです。

最後に選んだもの

本当に時間がありません。とにかく選ばなきゃとなり、結局、コットンで気に入ったものを見つけることができなかったので、シルク3枚になりました。色は、パステルオレンジ、ピンク、紫。サリーと言ってはいるものの、布の端は処理はされていなくて、切りっぱなしの5メートルくらいの布です。時間のある人、というか、通常は、この布を持って縫製屋さんに行き、この布から一部を切り取って、ブラウス(サリーの下にきるトップス)を縫製してもらうこともできるらしいです。また、ブラウスを縫製するだけでなく、薄くて軽いサリーの場合、ヒダを作ってきた時に、布が綺麗に落ちていかないでふわふわな状態になってしまうので、布が綺麗に落ちるように、fallという裾に当て布をつける縫製仕上げがあるようです。それも、縫製屋さんに出すとしてくれたりするそうです。ツアーで来ている私たちは、場所を常に移動するため、縫製に出してピックアップする時間もないので、そのまま切りっぱなしの布の状態で、買うことになりました。

サリーの他に必要なもの

大仕事である、サリー(布)を選ぶことができました。でも、これだけでは着れるようにはなりません。サリーの下に着るブラウスと長いペチコートが必要になります。もちろん、手持ちのものでも代用できる場合もあると思いますが、ブラウスは通常、丈は短く、どちらかというと、ビキニ水着のトップスとブラトップの中間くらいなものです。ピチピチに自分のサイズに合ったものを着るのが通常なようです。(現代的な着方をする場合は、様々なブラウスのデザインがありますが、それについては、また別の投稿で書きたいと思います)なので、自分が選んだ、それぞれのサリーの色に合ったブラウスを選び、試着する必要がありました。急いで選んで試着をすると、本当にピチピチ。なんか、着慣れないので、これで一体いいのかしらという感じ。後でよくよく考えたら、サリーの布でほとんど被せる感じになるので、そこまで気にしなくてよかったのかなとおも思いました。が、サリーを着るのに、どのようなブラウスと組み合わせるか、それがコーディネートの醍醐味なので、すごく重要だということを後から気がつきました。

ブラウス

重要なブラウスですが、私が行ったのは、田舎のサリー屋さん。そんなにデザインの種類もそこまでなくて、縫製も荒い感じでした。それでも買わないと着れないだろうということで、3枚のサリーに合わせて、3着のブラウスを買いました。2つは、ストレッチしない布製のブラウス、1つはTシャツ素材のもの。結局、買ってはみたものの、伸びない素材でしかもサイズ合わせも微妙なブラウスを着る気になれず、Tシャツ素材のものを毎日、洗濯をして乾かしながら着てました。

ペチコート

ペチコートも、今思えば、どれだけ透けるのかを考えて、色を合わせて、それぞれに買うべきかを考えた方が良かったのでしょうが、1つ買って
使いまわしてました。そして、これにする、あれにすると散々、話していた挙句、試着をした色違いのペチコートを最終的に買うことにしました。結局、試着をしなかった1枚を買うことになったのですが、なんと、ホテルに帰ってみてみたら、紐がついていなかったのです。ペチコートはサイズ合わせのために、紐がついていて、それをキュッと閉めて着るのですが、それができない。ということで、ピンで止めて着ることになりました。

やっつけ状態でサリーを着る

ということで、旅行者である私にとって、仕方がないとはいえ、縫製なし、ペチコート紐なし状態で、着ることになるのですが。本来のルールがあまりわかっていなかったので、何を基準に考えたらいいかわかりませんでした。ですが、その状態が、変だとかいうことは、不思議とありませんでした。おそらく、きちんと縫製することもあれば、縫製しないで布の最後を切りっぱなしで着る(当然、ほつれて、糸がとれてきたりしますが)場合も多くあると思います。

結局、旅行中は、サリーを買った次の日から、毎日、布がほつれながらもこの3枚を、とっかえひっかえ、洗濯に出しながら、順番に着てました。サリーを着たことで、さまざまな出会いもあり、すごく楽しかったです。詳しくは、また別の機会に書きたいと思います。

本当に着たいサリー

いくら、サリーが安くて(3千円〜2万円とか。30万円のサリーとかもあるので上はキリがないですが)気軽に買えるとはいえ、サリーだったらなんでもいいと思えないということに気がつきました。そりゃそうです。東京で、服を買うときにどこで買っても、自分はハッピーというわけではなく、かといって、高い服が欲しいわけではないけれども、自分の好みやこだわりと値段が見合ったものを、毎年、少しずつ買い足したりしているわけで。なので、帰国してから、一体、どんなサリーがあるのかな?おしゃれなサリーってあるのかな?現代的な着方ってどんなのがあるのだろうを調べました。そしてら、なんと、日本からも買える(そして、縫製も頼める!)素敵なブランドをいくつか見つけました。もちろん、記念すべき、人生初のサリー3枚もすごく気に入っているし、買って良かったなと思っています。でも、他にどんなサリーがあるんだろうという好奇心が止まらなくなっているので、そのことについては、また、別の機会に書きたいと思います。




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