寺院巡礼のお作法①|インド旅行記#06
初めてのインド旅行の目的は、寺院を回ることでした。寺院の中に入る為には、いくつかのルールを守る必要がありました。
成人女性であれば、サリーを着るべし
ティルパティ寺院という、インドの中でとても有名な寺院に行く前、必ずサリーを着てきてくださいと言われました。そのような指定があったので、素直に従い、ティルパティ寺院に行く時には、サリーを着て行きました。後になって、なぜ、そのように言われたのかなと考えてみました。私は、ヒンドゥー教の信者ではありません。一般的な日本人で、どの宗教を信じているかと聞かれれば、強いていえば、仏教かな?くらいな感じです。今回、軽い気持ちでこのツアーに参加したのですが、実際に寺院に行って、インドの人々の信仰心の深さに驚き、信者ではない自分が入って行ってもいいのかなとさえ感じました。なぜなら、寺院にいる信者の方達は、ものすごい熱意と深い愛を持って、インドの神様を信じているのが伝わってきて、それも、ものすごい人数の方が、寺院に押し寄せていたからです。
10ヶ所以上の寺院に外国人ゼロ
そんな信心深い信者が押し寄せる寺院。熱気に包まれた10ヶ所以上寺院を巡りましたが、外国人に全く会いませんでした。他の観光地に行って、必ず会うであろう、中国人、欧米人の方、ただの一人もいなかったのです。寺院の中は100%インドの信者の皆様でした。(パッとみたところのインドには住んでいない、観光客が一人もいなかったという意味です)そんな中で、信者でもない私たちは、そこにいるだけでとても目立ちます。もし、サリーを着ていなかったら、どうなっていたでしょう?もしかしたら、信者の皆様、そして、神様から反感を買っていたかもしれません。寺院に明確なルール決めはなかったのだと思いますが、一見さんである私たちをはじめから、信者の皆様、寺院、寺院の神様から快く迎えていただくために、サリー着てきてねと言われたのかなと思いました。
アーユルヴェーダの教え 着るものの大切さ
アーユルヴェーダの教えの中に、何を着るのか、どのように着るのか、細かく記載されている部分があります。日本人の私達からすると、一度洗濯をしてそれから着ることが、良いように思います。ですが、一番の誠意の表す方法は、新しく買ったものをそのまま着ることなのだそうです。なので、私もそれに従い、ティルパティ寺院や他の大きな寺院に行く時には、新しいサリーをおろして、他の寺院に行く前には、ホテルで洗濯をしアイロンをかけてもらったサリーを着ていきました。インドに行くときは、汚い服を着て行ってもいいでしょうという方もいらっしゃるかもしれません。きちんとした素材の服を着ているということは、誠意を見せることにもつながり、それによって、インドで受ける待遇も異なるそうです。見かけは関係ないでしょ、心が一番大事という考えを持つ人もいらっしゃると思います。もちろん、心も大事。ですが、私はアーユルヴェーダ初心者なので、教えの中に記載されていれば、なんでも試してみようと思い、絶賛、テスト中です。
結果、どうであったかですが、また、後ほど詳細は書こうと思いますが、素敵な出来事がありました。
温かく迎えてくれた懐の大きさ
とても深く神様を信じ、神様に会うために、待たなければいけない時、不思議と、信者の皆様から、なんなの?この外国人たちは!というような目で見られるというよりは、むしろ、うわ〜外国人がいる!どっから来たの?みたいな好奇心を持って、接してくださいました。そんな温かい空気の中、初めは、言われたから守らなきゃと思っていたルールも、信者ではないけれども、精一杯の姿勢を示そうという気持ちに変わって行きました。
寺院の中は、裸足で
寺院に入る前は、靴を脱ぐのが一番と言っていいほど、必ず守らなければいけないルールです。脱がないと、入れません。寺院の外であったとしても、この階段の上からは、靴はダメです、と言われたりする、境目があったりもします。靴を脱ぐことが多いことから、ツアー中は、ビーチサンダルを履いてきてくださいという指定がありました。なので、ビーチサンダルを履いていたのですが、寺院に来る人たちは、100%ビーチサンダルでした。寺院の中に入る直前のところで、ビーチサンダルを預かってくれる棚のようなところがある寺院もあれば、そうでない場合もあります。棚がない場合は、車から降りるときに、ビーチサンダルを置いていくことになります。パッと降りた時、砂利道っぽい時もあり、痛い!となるわけですが、ドライバーさんはとても頑張ってくださり、なるだけ、砂利道ぽくないところで、できるだけ寺院に近いところで降ろしてくださいました。裸足で歩いたことがほぼない、日本人。ひ弱ではありますが、なんとか、心優しいドライバーさんに支えていただきながら、寺院巡りをすることになりました。
裸足で歩く人々のことは、別の投稿で書きました↓
持ち物はゼロで
携帯や電子機器は持ち込まないようにと言われます。そのルールの厳密度は、寺院の大きさによっても異なります。一番、厳しかったのは、ティルパティ寺院でした。そもそも、寺院がある山に入るだけでも、ここはカナダの入国審査かと思うくらいの厳重ぶりでした。一旦、車から降りて、乗客はセキュリティチェックを受け、車は車でチェックを受けてから入ります。その上で、お寺の地域に入っていくのですが、車から降りて、お寺に入るのもセキュリティチェックがあり。そして、入った後、前日に入場予約券を取りに行ったのですが、その時の紙を出す前も確か、セキュリティチェックがあったと思います。入った後、待合室に入り、しばらく待たされて、さ〜あなた達の番よ〜となり、列に並び直して、さらに奥に入る時にも、もう一度チェック。本当に、入国審査や、空港のセキュリティよりも厳しい。こんな厳しさなので、何も持たないで入ってねという指示をもらってました。なので、お財布も携帯も置いてきて、ティッシュくらいを持って中に入ったのでした。すると、なんと、私は、うっかりApple Watchをしたままだったので、最後のセキュリティチェックで指摘を受けてしまいました。なんとか交渉をしていただき、主催者の方のバックに入れていただくことで通ることはできました。Apple Watchも電子機器なので、持ち込み不可!インドの大きな寺院に行く時には、気をつけないといけないです。