習得したことを「他の人に教えられるレベル」にすることが、本当の習得
研修で学んだことをただ「理解した」だけでは不十分です。他の人に教えられるくらい深く理解し、説明できる状態に至って初めて、本当に身につけたと言えます。
では、どうすればそのレベルに到達できるのでしょうか?
その答えは、「人に教える」という経験にあります。
受講者同士で学び合い、成長を加速する
受講者の方が「人に教えられるようになる」ということは、その知識を自信を持って行動に移せそうな状態に近づいている証拠です。
研修のゴールである「行動に移して成果を出す」に一歩近づくことになります。
では、どうすればそのレベルに到達できるのでしょうか?
わかったつもり
講義で学んだことが「役立ちそう」「すぐに実践できそう」と思っても、いざ会社に戻って他の人に伝えようとすると、うまく伝えられない。そんな経験はありませんか?
それは、じっくり理解したハズ・自分では実践できそうなハズという、「ハズ」の状態で経験が止まっているから。いわゆる「わかったつもり」の状態。
この状態は「理解した」レベル。実際に行動に移して自ら体験する必要があります。いわゆる「KnowingDoingGap」を埋める必要があります。
上手く伝えられない
実際に自分で実践し、知識を役立てられるようになった。
しかし、他の人に伝えようとすると、やはり、なかなかうまく伝えられない。
例えば、意識せず使っている箸の持ち方を、はじめて箸を持つ人に説明するような場面を思い浮かべてください。
「教える(伝える)」ことを前提としていない知識は、なかなかうまく伝えることができないのです。
自分ができることと、教えられることの差がある「できるけど教えられない」レベル。DoingTeachingGapです。
『背中を見て学べ』という職人時代では通用したかもしれませんが、現代では、誰もついてきません。
本当の習得
自分で理解し、体得し、それを言語化できるレベルまで追求する。
そこまで行きついた時、はじめて「本当の習得」のレベルに達したといえるでしょう。
「本当の習得」を、講習の場で得ていただく工夫
短い研修の期間で、すべてのスキルについて本当の習得まで受講生を引き上げるのは難関を極めます。
しかし、一部の知識を「本当の習得」まで引き上げ、スモールステップを歩んでいただき、残りは会社で経験することはできます。
10ある研修内容の内、1つでも「本当の習得」が行われれば、それをキッカケに、残り9は、帰社後、自ら行動し経験して「教える」につながるチャンスが広がるはずです。
講義の中で一つでも「教えれる」を経験するためには、受講者同士が関わる必要があります。
どのように工夫するか?
グループワークで役割を分担する
各受講者が自分の役割について理解・体験した後、役割を交代し、次の担当者に説明してもらいます。これにより、Knowing-Doing Gapを埋め、さらにDoing-Teaching Gapを克服する経験を提供できます。
グループ発表を取り入れる
グループごとに異なる課題を与え、調べた結果を他のグループにプレゼンしてもらいます。こうすることで、受講者が「他の人に伝える」経験を通じてスキルを深化させられます。
「成果」を生む研修の設計
研修の中で、受講者が「他の人に伝える」ことを経験できる場を意図的に設けることは、学びを「行動」に変えるための大きな一歩です。
こうした取り組みが最終的に、研修のゴールである「成果」につながるのです。
プレミアムお土産
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