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【天狐寄席〜楽屋ウラ噺〜】002 伝説の神獣が叶える”口福開福”

【天狐寄席】の沼に、よォーこそ!
どうも、いなり寿司は小ぶりでワサビ入りが好きな、店主の山口です。

さて、みなさん、狐(キツネ)と言えば、何を思い浮かべますか?
ダンス? お稲荷神社? 狐につままれたエピソード? 緑のたぬき?
まあ、想像の世界は、十人十色、千差万別、ダイバシティなので本当に面白いんですが、今回お話しする狐は、ウチの店「浅草 更科天狐」の名前の由来にもなっている「天狐」について。

実は、そんじょそこらの狐とは、一味も二味も違う。
ひとことで言えば「狐界の神様」なんです。
そう、ゴッド・オブ・キツネ!!

古くは中国で3世紀に書かれた『玄中記』という伝記に登場します。

ヤバいぐらい、伝説の狐、レジェンド・オブ・キツネ!なんです。
なんと1000年間、修行に修行を重ねて生き抜き、神様をも凌ぐ「神通力」を手に入れた神獣として「天狐」は描かれています。

その姿は穢れのない純白な毛におおわれ、尻尾が9本あるのが特徴です。
天空を駆け抜ける様子は、まるで天女のような美しさだと書かれています。

以来、中国で「天狐」は、人々に幸福を届けてくれる、ありがたい神様のような存在だと崇められ、特に農民の間では、五穀豊穣を祈る対象として神格化しているんです。その神秘的な魅力は、今もなお、人々を惹きつけてやまないようで。
「天狐」がもたらすとされる「幸福」は、人々の生活を豊かにし、心を癒すチカラを持つと信じられています。

日本では、蕎麦文化が花開いた江戸時代に「天狐」は注目を浴びます。
随筆『善庵随筆』や『北窓瑣談』のなかでは、
「1000里先のことを見通せる神様」
「狐たちのなかで最高ランクに君臨する絶対的存在」
と、やはり「幸福をもたらす神獣」として登場するんですね。

というわけで、店の名前に「天狐」を採用させていただきました。
そこには「お客様に”口福開福”が訪れますように」という幸福を願う想いが込められています。

では、どうやって”口福開福”を実現するのか。

【食べると勝手にととのう】

このコンセプトに、そのすべてが集約されています。
みなさん、知っていますか?
現代人の多くが、カロリーは足りてるのに、ビタミンやミネラルなどの必要な栄養素が不足してる深刻な「質的栄養失調」に陥っています。
この社会問題を「蕎麦」=「日本が誇る最高のウェルネスフード」が解決できるのではないか、と考えたのです。めちゃくちゃ美味しくて、しかもカラダにも良い、これまでの蕎麦屋にはない「究極の蕎麦体験」を提供したい!と、店づくりのプランニングに動き始めました。

「蕎麦を食べて美味しく、健康に!」=「食べると勝手にととのう」

そんな想いから、日本を、そして世界を、美味しく、幸せに、つまり“口福開福”にできる、そんな“シン・蕎麦屋”を目指して、「浅草 更科天狐」は生まれたのです。