ブログ〜国際女性デー2021〜
国際女性デーを知っていますか?1977年に国連が毎年3月8日に定めた日で、たくさんのイベントが催され、みんなが女性の権利について考える日です。そんなイベントの一つがウィメンズマーチです。
ウィメンズマーチの存在をご存知のかたも多いと思いますが、その歴史は浅く、2017年、反トランプデモとしてアメリカで行われたのが起源となっています。
わたし自身、ウィメンズマーチの存在を知ったのは去年、2020年で、残念ながらその年は新型コロナウイルスにより中止となってしまったので、今回、はじめて参加しました。
ウィメンズマーチに参加しようと思ったきっかけはいくつかありますが、やはり女性の権利のために具体的に行動したい、ということがありました。
わたしは社会問題に対して行動を起こす、アクティビストの方たちを以前から大変尊敬していました。これはグレタさんに対する尊敬の念と通じるものがありますが、日々社会で起きている問題について考えるだけではなく、実際に行動を起こしてしまう方たちは、なにかご自分自身に責任感を感じているのではないかと思うからです。また、アクションを起こすためには、何をしたらいいのか、念入りな調査や試行錯誤が必要なはずで、その労力にも頭が下がります。それに加え、その発信力に憧れる気持もありました。
そして2月ごろに「世界の半分 女子アクティビストになる」という本を拝読し、ますますアクティビストに対する憧れを募らせていました。
このような理由から、前々からなにか活動をしたい、特に今一番興味があり、また女性として身近な問題でもある、女性の権利のための活動をしたいと思っていました。そこでブログなどを始めたり、ワークショップに参加したりしてましたが、なかなか目に見えるような行動は起こせませんでした。
去年、ウィメンズマーチのことを知ったときにも、正直、「そんなことをして何になるんだろう?」と思ってしまいました。今年、ウィメンズマーチの日が近づいて来たときも、同様のことを思いました。そんなときに、活動家ケイン・リッチさんの本の一節に、彼女が大学内の性暴力を無くすデモに参加したことが書いてあるのを読みました。そこには、デモによって性暴力の犯人や、学校側を改心させることはできなくても、彼女はその体験により活動家として確実に変わったと綴られていました。わたしはSNSで見かけたある韓国フェミニストの言葉を思い出しました。「なかなか社会が変わらないって嘆くけど、あなた自身が変わったじゃない。」わたしはその言葉に奮い立たされ、ウィメンズマーチに参加することを決めました。社会を変えるには、まず自分が変わらなければならないと思ったからです。
2020年と同様、2021年のウィメンズマーチも不安定な状況下で運営様が準備を進めてくださいました。
開催日時と、渋谷が集合場所ということは分かりましたが、具体的なルートが発表されたのは直前でした。ほんとうに開催されるのかドキドキしながら運営様のTwitterをさかのぼり、過去の記事を検索しました。すると、ウィメンズマーチはピンクのプラカードを掲げる方が多く、どれも可愛らしいデザインであったり、アーティスティックなものでした。
私もお洒落なプラカードを掲げたくなり、画像作成アプリCanvaでいくつかデザインを作ったあと、NO SEXSISM(性差別ナシ)に決めました。最初はフェミニズムのカラーの紫にしようかと思いましたが、ウィメンズマーチはピンクのプラカードが多いとわかり、ピンクにしました。
反対されるかもしれないと思い、家族に最初は参加すると言いませんでしたが、予想に反し、ウィメンズマーチのことをいうととても好意的な反応で、とても嬉しく思いました。そして、前日になって、父が「行けたら一緒に参加する」と言ってくれました。
当日、集合場所の国連大学に行くと、あまり人がいないことに驚き、今年のウィメンズマーチは全然人が来ないのかと心配しました。しかし、並んでいるうちにどんどん人数が増え、合計で約100人の方が参加したそうです。
集合場所場所には、様々な方がいました。外国の方も目立ち、友達同士で来ている方を見たときはとても羨ましく思いました。プラカードも個性的で、ロリポップの形のプラカードを持った方や、レインボーカラーの旗を持った方もいました。うちわを見たときは「その手があったか」と思いました。花を持っている方がいらっしゃたので不思議に思いました。帰ったあと、黄色のミモザの花は国際女性デーの象徴だとわかりました。
並んでいると眼の前の男性をバズフィードの方が取材し始め、「自分も取材されるかも」とドキドキしました。やがてバズフィードの方は父を取材し、私も取材されました。「どのような社会にしたいか」と問われ、しどろもどろに「学校で女子が理系やリーダーに向いていないと言われて、自尊心を傷つけることをなくしたい。」と答えました。スケッチブックを手渡されたので「女子に自信を♀️!」と書きました。「父娘ですか?」と言われたので「はい」と答えると、「素敵ですね」とおっしゃってくださったのが嬉しかったです。
行進が始まると、先頭の方がメッセージを叫び始めました。今年は新型コロナウイルス対策で、先頭の方のみが拡声器でメッセージで叫ぶようです。どのフレーズも好きですが、「生産性で私を測るな!」が特に好きで、そのフレーズを聞くのが楽しかったです。
行進していると、写真をとる方が多くて、それが公式のものなのか、味方の方なのか、野次馬か分からなくて途中から顔を隠していました。沿道でビデオを撮ってる男性がいたので不審に思いましたが、あとで活動家の方だと分かりました。
デモなので車道を歩くのですが、周りの人の目線が怖かったです。全員私達を馬鹿にしているように感じて、早々に離脱してしまいました。
ただ、車道を歩いてるのと、渋谷のスクランブル交差点を通ったのが快感でした。
帰ったあとはデモの様子を見るのがたのしみで、スマホに張り付いていました。
ウィメンズマーチによって、たしかに社会は目に見えて変わりませんでした。しかし、沿道にいた人、記事を見た人、何より参加した私達が「私達はひとりじゃない。女性の権利をもっと求めよう」と思えました。国際女性デーの認知度もあがりましたし、それだけ誰かが女性の権利について考えたということです。その中で来年のウィメンズマーチに参加する方もいるかもしれません。
私も「女性の権利のためにアクションを起こせた!」ととても満足しましたし、さらになにか行動したくて、その後いくつかの講演やワークショップに申し込みました。
来年の国際女性デーもどんなに盛り上がるか楽しみです。