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新監督&新コーチを迎えて。
イギリスにあるセミプロサッカーチームでトレーナーをしています。
この記事の続きになります。
先週の練習から、新監督と新助監督を迎えることになりました。
2人によれば、前監督が解任されてすぐの試合にこっそり見に来ていたとのことなので、クラブはやはり解任させる前から手を打っていたらしい。
新監督は元プロ選手で、同じリーグのチームで4シーズン監督をした後、2年間の休養を取って、うちのチームに就任。
前の監督はプロチームのようなバックルームだったので、
新監督は対照的な、THEノンリーグ(イングランド・セミプロリーグの呼称)といったパッションに溢れた熱い監督でした。
選手たちにどう?と練習終わりに聞いてみると、
「前の監督の時は、サッカーがChoreに感じていたけど、今はサッカーというスポーツを純粋に楽しめそう。」
※Chore: 本当はやりたくはないルーティン的な雑務
「忙しい毎日の中、与えられるたくさんの情報をかみ砕いて理解するのが大変だったけど、新しい監督はシンプルな要求しかしないからプレーしやすい。」
「選手の意見を取り入れようとする姿勢が好印象。選手をゲームの駒として考えるのではなく、ちゃんと1人1人の人として扱ってくれる。」
私が想像してた数億倍好印象でした。
前の監督からのギャップなのか、それとも本当に新監督が向き合ってくれているからなのか、どちらの要素もあると思いますがひとまず安心。
やはりトレーナーとしては、選手のメンタルが安定しているのが怪我の一番の予防にも繋がるので、良かったのひとこと。
新監督が一番したいこと。
「全員がお互いのために120%で走って戦い、助け合うフットボール。」
「誰よりも走って、ボールを奪いに行く。
誰よりも走って、ボールを前へ運ぶ。
君たちにお願いするのはただそれだけだ。」
「誰でも失敗はするだろう。レッドカードかもしれない。オウンゴールかもしれない。PKをはずすかもしれない。
でも、自分たちはチームなんだから、全員が全力で走るフットボールをすればそんな失敗は簡単に補える。
ノンリーグでは、どのチームが相手でも勝負が分からないのが面白いところ。何が起こるか分からないワクワクを楽しみながら、一人ひとりが走って自分たちが勝つに相応しいチームだということを証明しよう。」
戦術的なフットボールから、
走るフィジカルフットボールへ。
セミプロの選手にはこのスタイルが合っているように感じました。
さて、スタッフの私としての新監督への見解ですが、
前監督はスタッフを含め、チームとしての意識が強かったので
練習後はスタッフルームで毎回試合の事からプライベートのことまでみんなで話したり、試合後は一緒にお酒を飲んだりとコミュニケーションが豊富でした。
一方で、新監督は練習や試合時間ギリギリに来て、終わったら割とすぐに帰宅するか相手チームの人と話したりするので、コミュニケーションはメッセージでやりとりすることが多く少し距離を感じます。
仕事として考えればこれが至って普通ですが、
前の監督はスタッフみんなが監督のためにチームを勝たせようという気を強く感じましたが、そのような雰囲気に今後なるのかなといった疑問が新監督にはあります。
私にとってはこのチームで3人目の監督になりますが
監督1人でチームのプレイスタイルはもちろん、
選手のモチベーション、スタッフのモチベーション、
それぞれに大きく影響するのが本当に興味深いです。
新監督率いるチームでの初戦は、またレポートしますね。