
【コーチ・トレーナー必見】イギリスのサッカーチームで働くために必須の資格と経験
サッカーの本場イギリスで働くことはサッカー好きにとっては誰しも夢見ることですが、実際にその夢を叶えるためには何が必要なのか。詳しく説明します。
監督・コーチ
【UEFA A・B級ライセンス】
トップチームであればA級、ユースやアカデミーでもB級が必須です。
取得方法についてはこのウェブサイトで詳しく説明されています。
【ファーストエイド】
ファーストエイド(救急処置)の資格を持っている必要があります。イングランドFA専用のものが好ましいですが、期限内であればどの協会が発行しているものでも大丈夫な場合が多いです。
【経験】
UEFAの資格を持っている時点で経験があることは証明されますが、コネクションがイングランドのサッカー業界では1番大切です。クラブによっては、応募するウェブサイトにクラブ内に知り合いはいますか?という質問があったり、採用する人を迷ったら選手やスタッフに知っているかどうかと評判を聞くそうです。知り合いのコーチは、数年に一回受ける救急処置の資格の講習はある意味いいコネクションの機会だよともおっしゃっていました。一度そのコネクションの輪の中に入ると、数年でキャリアアップを目指しやすくなるため、多くの人とつながることが大切です。ただ、監督に引っ張ってこられた場合、監督が解雇になると同時に一緒に解雇されるパターンが多いので、人の見極めも難しいですが重要なポイントになってきます。
トレーナー
【専門資格】
理学療法士(Physiotherapy)の学位+HCPC(Health and Care Professions Council)所属
スポーツセラピーの学位+SST(Society of Sports Therapist)所属
スポーツリハビリの学位+BASRaT(British Association of Sports Rehabilitator and Trainers)メンバー
スポーツマッサージの資格
イギリスでトレーナーになるには、理学療法士・スポーツセラピー・スポーツリハビリいずれかの学位が必須です。
また、学位とは別でそれぞれの協会に所属していないといけません。
協会に所属するためには、大学の学位が条件で協会のメンバーになる受験資格が得られため、それに合格しないといけません。そのため、ほとんどの募集要項ではこのように学位と協会のどちらも記載されている場合が多いです。
スポーツマッサージと記載しましたが、これはプレミアリーグや2部が募集しているSoft Tissue Therapistのみ、学位や協会の条件がないことがあるためです。ソフトティシューセラピストとは、マッサージ師のことで試合や練習の前や後のスポーツマッサージがメインです。ただ、それぞれのクラブのソフトティシューセラピストを見てみると、学位を持っていたり、鍼灸などの他の資格を複数所持している場合が多いです。
【救急処置】
イングランドのサッカー協会が発行している資格を取得する必要があります。全部で5段階に分かれており、プロで働くにはレベル4以上の資格が必須です。
レベル1と2はコーチなどのメディカルではないスタッフ向けで、レベル3からがトレーナー向けになっています。学位を持っていればレベル3と4はお金を支払えばコースに参加できますが、レベル5のみ、レベル4取得者のみとなっています。
これらを持っていない、もしくは有効期限がギリギリの場合でも、クラブが取得または更新見込みで採用し経費で支払ってくれるパターンが多いので、面接の際に、取得する意欲をみせることが大切です。
イギリスの学生や卒業したてのトレーナーはレベル3を取って、セミプロやプロチームのアカデミーでキャリアをスタートさせます。
取得目安
セミプロ下部:FA Lv 3 Emergency Medical First Aid in Football
セミプロ・プロ:FA Lv 4 Intermediate Trauma Medical Management in Football または Lv 5 Advanced Trauma Medical Management in Football
【経験】
セミプロ下部(6部以下):1-2年目~
セミプロ上部(6部以上):1-2年目(学生時代にサッカーの実習をしていること)
3-4部:学生時代に実習をしていてそのまま採用、またはトップチームでの経験がある(3-5年以上、公式戦100試合以上帯同など)
1-2部:3-5年以上のプロチームでの経験、口コミ
アカデミー・ユース:1-2年目~
基本的にプロチームはサッカーの経験しかみていません。なので、たとえ病院で10年働いていても、採用される可能性は低いです。また、女子チームであれば女子の経験、アカデミーであればアカデミーの経験があることを条件にされることが多いです。学生時代や新人時代にいかに将来の自分を見据えて地道に経験を積んでいくかが重要です。
また、コーチ同様コネクションがとても大切です。求人を出す前に紹介によって採用するパターンが多いので、上のリーグへ行けば行くほど狭き門になります。求人を出していても知っている選手やスタッフがいるクラブでなければ厳しいです。
実際にリバプールFCでトレーナーをしていた方にアドバイスされたのは、一人ひとりの患者や選手が面接だと思うことです。アカデミーでも、セミプロでも誰がどこで将来繋がっているか分からないので、好印象を残すことがいかに大切か教えてくれました。
参考になったでしょうか。日本と同様、スポーツ業界ではコネクションがとても大切になってきます。
資格や経験はあるけど、どこに求人が出回っているのか分からない、コネクションを0からどうやって作ればいいのか分からないという方はこちら↓