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ヤキモチってしちゃいけないの?
先日、うちの地元にレジェンドバンドがライブにきた。中高生の時によく聞いてた、大好きなバンド。どうしてもライブに行きたくてFCまで入ってチケットを取った。いつもライブに一緒に行く親友とは、何度かそのバンドのライブに一緒に行ってたから、今回は彼と行きたくて、親友を断って彼と行くことにしていた。
お互い大好きなバンド。とっても楽しみにしてた。
席も近かったし、彼と一緒に見れることも嬉しくて、いつもより気持ちが高揚してたのは確かだ。
ライブは最高だった。よく聞いていた曲をたくさん歌ってくれた。MCも優しさや楽しませようとする気持ちが伝わった。本当に最高だった。ライブは。
そう、ライブ「は」最高だった。
事件はアンコール前に起こった。
銀テープが飛んできて、それを拾いながら聞いたあと、バンドの皆が一度ステージから下がった。アンコールのコールが響いている。
自分が大好きだったバンドを間近で見て興奮してたのかもしれない。
彼は、彼女の私をそっちのけで、通路を挟んだ反対側の女性と親しげに話し始めた。
興奮覚めやらぬ感じで、スゴイ楽しそうだった。
肩を寄せ合うように、私からは密着してるようにも見える。
呆然とした。私じゃなく、知らない他人の、しかも通路挟んだ反対側の異性と、そんなにも親しくライブの興奮を分かち合うんだ、と。
それからは、そっちを向けなくなった。
一度、私に連れてきてもらったような話をしたんだろう、2人チラリと私を見る。
「話しかけちゃってすみません」と女の人は私に向かって話たが、話は終わりそうに無い。
「どうぞどうぞ」とジェスチャーで返して、私はそっぽを向いてアンコールの拍手をし続けた。
袖を引っ張るのも大人気ないし、でも、ここで機嫌悪くするのも大人気ないかもとか、色々考えたけど、何が正しいのか分からなかった。
アンコールに応えてメンバーがステージに戻って来る。彼が私に何か話しかけたが、ちょっと頷いてステージに集中した。
ラストの一曲。涙が止まらなかった。
演奏も素晴らしいし、アンコールのために着替えられた衣装も素敵。大好きな一曲。
でも、涙の理由は曲に感動したのではなく、彼の態度への絶望だった。楽しみにしていた彼とのライブ、もう私が生きてるうちに地元に来てはくれないかもしれない。だからこそ、どうしても行きたかったし、一緒に行くのは彼が良かった。
なのに、なんでこんな悲しくなるような仕打ちをされなきゃならないのか。そのライブの興奮は、その今日ついさっき話しかけられた女じゃなくて、彼女の私と共有はできなかったのか。
アンコールが終わり、メンバーが挨拶して去っていく。たくさんたくさん手を振った。何にも考えたくなくて、一生懸命手を振った。
会場に来た全員で最後、手を繋ぐ所があった。
反対側の女性は、親しげに手を繋ぐのを求めていた。私はそれを横目に、彼と手は繋いだけど、彼と手を繋ぐのさえ嫌なほど絶望していた。
ライブが終わって、会場を後にする。
何とか気持ちを落ち着かせようと頑張った。
終わった後は飲み屋を予約しているし、ホテルも取ってて、ホテルでも彼とは一緒に過ごさなければならない。
でも、気持ちは落ち込んだままだった。
その理由を彼は気づいてたのかどうかは分からない。ただ、少し異変があるのはわかったのか、「大丈夫?」と聞かれたけど、真顔で「大丈夫」としか返せなかった。
そんな中、その反対側の女性は、最後の最後まで、私の彼の肩を叩き、「お疲れ様でした」と話しかけていた。もちろん私の方は見向きもしないで。
車に乗り込んで、気持ちを落ち着かせようと頑張った。機嫌悪くならないようにしようと頑張った。でも、涙が出てくる。泣いてるのを気づかれないように、会話を頑張って続けていた。
ホテルに着いても、一緒に部屋に入りたくなくて、先に入ってもらって、私は一度ロビーのトイレで気持ちを入れ替える努力をした。ただ泣けただけだったけど。
呑みになんて行きたくなかった。できれば、一刻も早く自宅に帰りたかった。
でも、お店は予約しているし、自宅に帰るにはちょっと遠い。
何とか部屋に戻って、荷物を置いて、呑みに出た。
薄着の私に気遣ってくれて、上着を貸してくれる彼。いつもなら嬉しいその行為が、その時は逆に苛つかせる気がした。
飲み屋までの道中、手を繋がれるけど、さりげなく、その手は離した。手を繋ぎたくなかった。
飲み屋に行っても、顔を見れなくて、タッチパネルを見たり、箸置きを見たり、ビールのジョッキを見たり、とにかく彼の顔を見ずに飲み続けた。
お酒が入ったら、号泣してしまうかもしれないと心配したが、意外と冷静でいられた。
ホテルに帰ってからも呑んだが、いつもは横に座って呑むけど、彼はベットの上に、私は備え付けのイスに座り、向かい合わずに飲み続けた。私は鏡を見ながら、とにかくアルコールを体に流していた。
その後はあんまり記憶が無い。でも、泣き喚いてはいけないと強く思っていたからか、最後まで彼の前では泣くことなく、彼が寝てから、ホテルの浴槽にうずくまって泣いた。
そのバンドが私の地元に来たのは26年ぶりだったらしい。その記念のライブで、まさかこんなに悲しい思いをすることになるなんて、想像してなかった。
こんなことでヤキモチ焼くのは、私の恋愛精神年齢が低いからなのかな。
根に持つタイプだから、この気持ちをどうしていいか、分からない。
翌日、お酒と号泣でパンパンに腫れた顔とまぶたを見て、「ブサイクだな」って鏡の自分を笑った。
こんなブサイク、デブスな女、嫌だよな、なんて自虐的になる。何で彼は私と居るのだろう。
ホテルの朝食を食べて(彼は朝あまり食べないので、本当は一人で食べようと思ったけど、食べると言うので一緒に食べた)、気持ちが乗らなかったけど、求められたので一回お部屋で致して、チェックアウト。
近くの公園を散歩。手を掴まれるので、何とか振りほどきたかったけど出来ず、手を繋いで散歩。
お昼にラーメン食べたり、食後にジェラート食べたりして、解散。
解散前に、やっぱりどうしてもこのモヤモヤを話したくて、車の中で泣きながら話した。
楽しそうに隣の女性と話してたことにヤキモチを焼いたこと。そんな自分が嫌なこと。
涙が溢れて止まらなかった。号泣しながら、笑えてきて、泣きながら笑って話した(笑)
私は、怒ると黙るか笑うので、泣きながらだけど、笑っているということはけっこう怒っているのだが、伝わってないだろうな。
その話に、謝られたのかどうか、ある意味興奮している私は覚えていない。
彼は呆れただろうな。呆れたとしてもしょうがないのかな。
その後、私持ちのチケット代とホテル代と、彼持ちの飲食代を精算する際にも、明らかな彼のミスにモヤモヤしたり、私がガソリン代と思ってドリンクや駐車場代など負担してたけど、ちゃっかりこっそりガソリン代も請求されてたことが発覚して、さらにモヤついて、静かに一悶着。
ライブは最高だったのに、付随する思い出が最低過ぎて、私の気持ちが追いつかない。
連れがいると分かってて、あんなに距離感バグって話しかけてくる女、何なん?!w
親友に愚痴ったら、「私と一緒に行けば良かったのに」と笑われた(笑)ホント、それね。
時を戻したい。
彼とはきっと二度とライブに一緒には行かない。とりあえず、今はそう思っている。
もうすぐ私の誕生日だけど、どうするのかな。誕生日についての連絡が無いから、一緒に過ごすつもりないのかな。てか、誕生日覚えてるのかな。
自分の予定、入れちゃおうかな。
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