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夫婦間の妊活知識のギャップ

妊活を開始するにあたり、わたしは悩んでいた。わたしも夫も挙児希望であることには変わりないのだが、夫婦間の妊活知識には少なからずギャップがあった。

先行き不透明というのは、わたしの精神衛生上よくない。先輩が不妊治療していたこともあり、妊活前からWeb記事で妊活について一通り調べたり、妊活・不妊治療ブログなども読み漁ったりしたので、わたし自身はある程度の知識を得ていた。

今後、年齢が上がることを考えると不妊治療をするなら早めに動くにこしたことはない。もし夫婦どちらかに健康上の問題があれば、わたし自身としてはすぐにでも不妊治療を開始するつもりですらいた。

というのも、わたしは元々生理不順や生理が重いこともあり、子宮内膜症予防のためにも低用量ピルを飲んでいた。わたし自身がそう簡単に妊娠できるとは思っていなかったのだ。

さらに、学生時代の友人、近い時期に結婚した友人、以前の上司の奥様、プロジェクトメンバーの奥様と、妊娠・出産が立て続いたのもあり、自分としては焦りを感じていた。一言付け加えておくと、親や友人から「子どもはまだなの?」とプレッシャーのような質問はなかったので、ありがたかった。(ただ、想定外の人からその質問が飛んできたので、その人とは距離を今も置いている。)

妊活に対して焦りを感じているわたしと、いつか子どもを授かれればと考えている夫。このままいくと、「わたしは焦りを感じていて、こんなに頑張っているのに、あなたはどうして何もしてくれないの?」とわたしが勝手に爆発することが想定された。それはよくない。妊活は夫婦2人のことなので、夫婦一緒に問題に向き合っていきたい。わたしの妊活への想いと、正しい妊活の知識を夫に理解してもらう必要があった。

どうすれば、夫にも、わたしと同じ位置で、同じ方向を向いてもらえるのか。悩んだ結果、同じ妊活本を読むことで、一緒に勉強することにした。

わたしから妊活について家族会議で説明する方法もあったが、一方的な押し付けになるし、客観的に説明しようと努めても、わたしの感情が説明に乗ってしまう。妊活の解説のWebページを共有して読んでもらう方法もあったが、妊活・不妊治療の全体像が見えないので、わたしの課題感が伝わりにくい。

できるだけ医学に基づいた正しく事実を伝えてくれて、妊活から不妊治療までカバーしていて、女性視点になっていない(=男性が自分事として捉えてくれる)本はないものかと探したところ、「やさしく正しい 妊活大事典」を見つけた。

わたしも読んでみたが、非常にわかりやすく書かれている良書だった。著者の妊活の正しい知識を伝えたいという気持ちがよく伝わってくる本だった。主人公のサラリーマン「せいじ」と産婦人科専門医「きょうこ先生」の対話で進んでいくので、男性も理解しやすいと思う。雑誌というメディアだと、妊活の正しい知識も記載されているが、雑誌掲載品の紹介という意味合いもあるため、知識量としては物足りない。経験談の本の場合、著者の主観で語られる部分が多いと思うので、読み手が客観的な判断をするのは難しい印象。そういう意味では、「妊活大事典」はわたしが求めていたバイブルだった。

夫にも「妊活をスタートするためにも、同じ位置から同じ方向を向いてほしいので、一緒に勉強してほしい」と伝えて、「妊活大事典」を読んでもらった。こうして、わたしたち2人の妊活はスタートした。

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