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Maxon D&S

Maxon D&SⅡについて以前書いていて、余談みたいな形でD&Sについても
分かる範囲で触れていきたいと思います。

筐体についてはD&SⅡと同様の3タイプになっていて、
現在手元にあるのは後期型(ナロー、LED,DCジャック付き)のものになります。
D&SⅡの記事と同様に、
便宜上、初期、後期、 OD-801と区分けしながら書いていきます。
区分けについてはD&SⅡの記事も合わせてお手隙の際、目を通していただけるとありがたいです。


基本的な回路構成はBig Muffとほぼ似たような形となっていて、各種の相違点は以下のようになります。

初期型(所有したことがなく、実機基板の写真などで判断)
-トーン Baxandall型

後期型(実機所有)
-トーン Baxandall型、初段にFETバッファ追加

OD801(実機を解析済)
-トーン Big Muff同等のローパス、ハイパスを混ぜている形
前後段にバッファ

初期、後期について
細かな定数の差はわからないのですが、D&SⅡのことを踏まえると、定数はそれほど弄られていないのかなと思っています。(OD801は変わっています)
ただし、後期は初段にバッファが追加されているので、ギターから直で弾き比べた場合、顕著に差が出るのではないでしょうか。


相変わらず、電解コンは交換しています。初段FET以外trは2SC1815BL

Baxandall型のトーンについては、
他に採用されているものですと、Colorsound Overdriverが有名でしょうか。
定数など細かくは違います。
ざっくりBass側をセンターで固定、Treble側をTONEとして
コントロールしているのがD&Sになります。

OD801については、定数的にはおおよそ初期ラムズみたいな感じです。
(前後にバッファ)


ちなみに、
初期、後期のD&Sは音量が足りないポヨ〜っていう話があるのですが、
どうしても音量稼ぎたい場合、
TONE1pin - BALANCE(Volume) 3pinに47kが繋がっているのですが、
ここを並列でジャンパでショートさせたり抵抗をかませて
値を下げてもらえると、最大音量を上げる事ができます。

見ずらいですが、黒いチューブがかかっているのが47k抵抗



といった感じになります。
Big Muffにおいてのトーンコントロールが好きでない、
ミドルが出て欲しいといった方には初期、後期型は選択肢には入るのではないでしょうか。
とはいえ、結構ロー強め、音量小さめではあるのでそこの兼ね合い次第ではあります。(通常のBig Muffとは運用が違うと思います。)

個人的にはあのローパス、ハイパスを混ぜる形の構造が好きなのですが、
D&Sについては狙いが明確で、
ただローパスフィルターに置き換えただけではないのは、
面白いのではないでしょうか。

D&S、D&SⅡ共に初期後期はLED、DC増設が目立つのですが、
外観の変更のみでなく回路にも手を加えられているので、
(初期、後期の)区別をしないと音の齟齬、共通認識が持てない
といった問題がありそうだと思いました。
(OD801,0D802は筐体が違うので置いておきます。)

とはいえ、双方のモデルを弾いた事があれば音が全然違うとは
感じていただけると思うので、片方しか弾いていない方は機会があれば
違うモデルも触ると面白いんではないでしょうか。

D&SⅡでも触れていますが、おそらく外観仕様と基板仕様が
完全に同一タイミングで変わったとは考えにくいので、
過渡期の混在したモデルがある可能性というのも
一応加味していただいた方がよいかもしれません。


このシリーズの仕様変更がデザイン、LED、DC増設だけなのが
後はCompressor、Conpandar、Stereo Boxなどがあるので、
そのあたりも回路も変わるのか気になりますね。
(3種とも初期型しか所有していない)

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