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2021.6.21 夏至

真夜中、丑三つ刻。
わたしは目覚めました。
まるで目覚まし時計が設定されたように。

それから、床に就いて目を閉じてみても眠ることができませんでした。

今日で二週間続いた工事が終わる予定です。
それでまた、断水になっていたことがすっかり飛んでいて、いつもと同じように蛇口をひねったり、食器を洗ったりしていました。あ、「いつもと同じ」なんてものは、存在しないのですけれど、ね。
外の音は、わたしには聴こえることがありませんでした。
なぜなら、ヘッドホンで音の旅に出ていたからでした。
空を飛ぶような曲や、鎮まる音、脈動するもの‥、とにかく、いろんな処へ行きました。
村上春樹の小説に出てくる、ヘッドホンをしてロックを聴いている13歳の女の子を思い出しました。

テーブルには翡翠の盃に湧き水を注ぎ、
南の島の珊瑚と、
螺旋の美しい貝殻、

             (出典:Flickr)

蠟燭と、ゼラニウムのピンクのお花を飾りました。

そう、お茶会を開いたのです。
歓喜の声が聴こえるようでした⚪
海へは、昨日前祝いに行きましたよ。

そうこうしていたら、うつらうつら‥。
息を吸っては吐くように、瞼も閉じてねむっていました。

ふと、ベランダへ出ると、鉢に蒔いた種から芽が出ていました。
葉は柔らかい毛布のような柔らかい肌で、まるで赤子のよう。

わたしは、胸を弾ませて歓んでいました。

引っ越してから、わたし自身の湿りと乾きと、植物たちの湿りと乾きとを、感覚やみえない湧き上がる感覚を、体感することが増えました。
不在の間、天にお任せとはいかなくなりましたので、枯らしてしまったり、水をいつ、どれだけ注ぐのか。はたまた、土へ植えようか、再び畑をはじめようかなど‥。今もなお、試行錯誤している真っ只中です。

たのしい、わたしは、たのしいです!
うれしい、わたしは、うれしいのです!
なにが湧き上がったって、
今を、
わたしを、
感じることができることが!






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sakikawasumi
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