宇宙奏

わたしは、歳を重ねました
目覚めの朝から「今晩は、しゃぶしゃぶ にする」と、結構ストレートな願いが出てきました

風がゴォー うぅーと、まるで大きな生き物が風を切っているというか、騒がしい、賑やかな感じがして、出していた洗濯物を入れて、買い出しに出ました
すると、ぽつぽつ雨が降ってきました
雨でも平気なコートを着ていたので、そのままフードを被って、風に乗りながら買い出しに向かいました

お店では、「どうしよう…」「やっぱり、こっちにしよかな…」が、あまりなく、推進されました

しゃぶしゃぶには、昆布出汁に白菜、長葱、細切りにした木耳、絹ごし豆腐、水菜、豚肉
細切り木耳がクッタクタになって、イメージとしては春雨とか葛切りみたいな感触、ツルツルとした食感になって面白かった
たれは、かぼすを搾ったもの、長葱生姜醤油麹、麺つゆで割ったものを作ったのだけれど、熟れたかぼすの爽やかで甘さのある酸味、長葱生姜醤油麹と麺つゆのtwoタッグが合わさる
しゃぶしゃぶの具材をたれに付けて食べると、互いが互いに引き立てあって、まるで、さまざまな音、リズム奏で重なる宇宙体験
旨み、香り、風味、食感…重なりに重なりが、また、重なって…言葉はもう、いりません…
残ったスープに炊きたての玄米を入れて、溶いた卵に玉ねぎ麹、白たまり醤油で味をととのえた雑炊

食後、パートナーはヴァイオリンの練習
ヴァイオリンの音は家に居ながらにして、音が響いた瞬間、時間や空間「間」の埋め方が、違うなと感じました
ふと、緩む

ひとつの鍋、音楽を人と分かち合うって、あったかいなぁ⚪