人間関係を改善する「ホイコーロー理論」
最初に言い訳をすると、ホイコーローじゃなくても良かったんです。
パエリアでも焼き魚定食でもカレーでも。
この話をした時に、ぱっと思い浮かんだ食べ物がホイコーローだっただけ(笑)
なんの話かというと、コミュニケーションでどういう言葉を使うかで、相手との関係性って劇的に変わるよね?というお話です。
例えば、お友達やパートナーや家族と「ランチに行こう!」という話になった時
「ランチどうするー?ホイコーローとかどう?」 という問いに対して
○「えーでも私、パスタ食べたいなー」 という返答か
●「そうなんだー因みに私、パスタ食べたいなー」 という返答か、どちらが気持ちよくその後の会話を続けられるかしら?を考えてみてほしいのです。
はい、ここで「いや、ホイコーロー一択でしょw パスタは今日ないわー」って返せる人はここで読み終わってOKです(笑)
パスタの返しで、「○」のお返事だったら「うっ」てなった経験のある人は、この理論を使ってみることをお勧めします。
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この考え方について一緒に話をしていた相手は
「あらゆる状況と相手の情報を加味してベストのランチを提案しなければいけない」「その案がNGだったら自分が全否定されてると感じる」というような話をしていました。
すごく、分かる。
私の場合は、自分の案が相手の希望と合致するか自信がないから「なんでもいいよ」「じゃあそれにしよう」「これ以外がいいな」みたいに言っちゃうのだけど、根本は同じです。
相手に否定されるのがこわい。相手が不満に思うことがこわい。
なぜかというと、自分の価値を相手の判断にゆだねているから。
相手に100点を出してもらえる自分じゃないと、自分の価値がわからなかったり、価値がないと思ってしまうから。
向こうに否定するつもりがなくても、自分の気持ちや提案と違う反応が返ってくると、強く反応してしまうタイプだからです。
こういう共感性が高くて相手に貢献したい気持ちがたくさんのやさしい人を、ダメなやつだとか直した方がいいとか言うつもりはなくて、
もともと繊細なタイプだからこそ、上手に人と付き合っていく方法論があってもいいなーと思っているから、このアイディアをシェアしたいのです。
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さて。「ホイコーロー理論」の肝はなにか、ここまでで気付きましたか?
会話の中で「but」を使うか「and」を使うかを意識的に選ぶ、ということなんです。
「でも」パスタがいい→but
「そうなんだー因みに」パスタがいい→and
「でも」を実際に口に出すかはさておき、この意図の含まれる会話は日常よく出てきます。
例えば「海水浴行きたいなー」「海水浴かー(でも)日焼けするから水族館がいいな」みたいに。
共感力の高い人にとって「but」の含まれる会話は自分への否定要素を強く感じられるので、傷ついたり自己否定したりおそれの対象になったりしがちです。
そうでない人でも、会議などで「代案なき批判」が嫌われるという話はよく聞きますよね。
それはただの否定だからという一面があると思います。
ここまでのホイコーロー理論の例は代案を含んでいますが、「but」を使った瞬間に、言葉上は一旦相手(の意見)を否定することになります。
ホイコーロー(を提案したあなた)はNOです。私のYesはパスタです。
海水浴(を提案したあなた)はNOです。私のYesは水族館です。
この「NO」をカッコの中の情報として強く受け取るので、「but」がこわい私たちですが、じゃあ本当の意図は「and」だったら?という想像をすることも、できるんですよね^^
「ホイコーロー!いいね!でさー、私は今日パスタの気分なんだけど、どう思う?」
↑これなら、ちょっと「うっ」が減るんじゃないでしょうか?
そしてもし相手が「but」を使っていても、それはただその言い方が習慣になっているだけで、心の中では「ホイコーローもいいね!」の気持ちを持っていると仮定してみたら、どうでしょう?
私たちは、普段なぜか、相手の意見と自分の意見が異なる場合、否定するつもりがなくても「でも」と口にする習慣をもっています。
そして「but」が「別の意見がある」ではなくて「相手への否定」だというニュアンスを含むものであるからこそ、会議やちょとヒートアップした口論のような場で、お互いに嫌な思いをするきっかけになってしまうんです。
だけどそれは、ただ「and」を使う習慣がないだけ。
じゃあ習慣、変えたらいいじゃん?^^
自分がまず「and」で話してみる。
海水浴行きたい気持ち、わかるかもー。ちなみに私の今日の気分は、水族館だよ♪
まぁ、そう言ったところで、お互いの望みは違うのだけど、いつも考えが一緒な人間がいたらこわいですから(笑)
違わないと平凡な毎日になっちゃうから。
最初に相手と自分は別の人間だよねっていう前提に立ちながら、意見が違うこともあるよねっていう前提に立ちながら「and」で会話をすると
「今のあなたは水族館なんだねー。海つながりだし、水族館に行って、浜辺でお散歩とかだとどう?」みたいな話ができるかもしれないのです。
それを自分が習慣にすると、周りにいる人の言葉を変えることもあるかもしれないし、もし変わらなかったとしても私がいつも「これは本当にbutなのか?否定なのか?」を検討することはできます。
相手はホイコーローは食べたくなくてペペロンチーノが食べたいのかもしれないけど、
ホイコーローでもいいしたらこパスタでもいいのかもしれないし、
中華屋に行って麻婆豆腐っていうチョイスならありかなーと思うかもしれないし、
ただ今日はパスタって思ってたんだーっていうちょっと過去の話の表明かもしれないし etc...
まず自分が「and」を使う習慣を作ってみる。
そして、相手の言葉や反応は自分自身への否定ではないんだよっていう気持ちで受け止めながら、どう判断するかは自分が決めていい。
という2段構えで、「ホイコーロー理論」を日々の中で使ってみてほしいなと、思います。
自分が変わると、自分の周りの関係ががらっと変わっていくと思うし、その変化で、自分を肯定していく力が増していくと思うんです。
ちなみに一緒に話していたのは #コルクラボ のメンバーですが「さらのホイコーロー理論、早速使ってるよ!すごくいい!」と感想をくれました^^うれしい。
読んでくださりありがとうございます☆サポートで美味しいコーヒーショップのミルクティを飲んで、またよい記事が書けるようにお勉強します!