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物語と現実の狭間

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時に現実は物語になり、物語は現実を変える。小説のような随筆のような時系列のない日記を、気が向いた頻度で書いています。
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遠くへ行った恋人を訪ねて(前編)【物語と現実の狭間(2)】

 彼女は落ち着いた雰囲気だった。  可愛いと綺麗の真ん中にあるような顔立ちだったけど、幼さは感じさせなかった。表情はいつも優しげに笑っている印象で、集団の中で自分を主張することはあまりないのに、その場にいるだけでなんとなくほっとするような存在だった。  それでいていつもどこか遠くを見てるみたいで、矛盾するようだけどそこにいるのにいないような、ひとつフィルターを挟んで世界に存在しているような空気を纏っていた。  彼女はわたしと同じ大学で、同じ学部で、同じ学年で、同じサークルだ