【怨霊観戦記】第6期V名人 A級盾組 アクセラ VS 七ツ星北賽
※なにこれ！
VTuberの将棋大会、V名人戦の観戦記です。観戦記とか初めて書くし、まぁ全局は無理なんで、自分が中継や聞き手担当になった対局や、気になった対局について観戦記を書いていこうと思います。ちなみに私はウォーズ初段なので、将棋の面では適当言ってる可能性があるので鵜呑みにしたら、つらいピヨ……
〇対局情報
対局日:2023年8月6日(日)22:00〜
先手:アクセラ
後手:七ツ星北賽
中継:電子れいず
聞き手:心七のな
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〇対局前
長くV棋戦に参戦している両者だが、実際に対局したことがあるのはフリーズ将棋の氷王戦だけで、意外にも本将棋での対局は初めてとのこと。だったが、実は電迅戦で一回対局している。
アクセラさんはA級昇格初の対局ということで、相手がしょっぱなからタイトル挑戦経験のある北賽さんと、A級でどこまで通用するかという試金石としては十分すぎる相手となった。
北賽さんとしてはS級昇格を狙っていきたいところで、聞き手に弟子の心七のなさんがいることもあって負けられない初戦、という風に気負ってるわけでもなく、いつも通りの自分らしい将棋を指したいとコメント。北賽さんらしい。
〇対局内容
・20手目 △1四歩
初手は▲7六歩と角道を開ける手に△5四歩。中飛車の出だしに、▲2六歩と突き、戦形は「居飛車 対 中飛車」の対抗形となった。アクセラさんは対中飛車に何を指すか悩んでいるようで序盤に少し時間を使い、飛車先の交換をしてから船囲いの形へ。北賽さんも飛車先の歩を突くが、これには応じず△6八玉を上がった。
端から角を使っていく構想か、△1四歩と突いてこれに対しては▲7八玉とよった。れいずさん曰く、すでにどちらかに形勢は寄っているが現実的にはいい勝負とのこと。後手の北賽さんは銀を前に出すが急戦を仕掛けるという感じではなく、お互いに駒組を進めていく展開に。
・37手目 △5六歩打
先手は居飛車穴熊に囲い、後手は銀を5五に進めてとぶつけてくる構えに、アクセラさんは時間を使って▲5六歩打と指した。れいずさんは、ここでアクセラさんが受け切れるか、北賽さんが攻め切るかというところが一つの勝負の分かれ目とのこと。
本譜は△5六銀から銀交換の形になり、先手が歩損になるも無難に収めたという展開に。▲5八飛と飛車をぶつけてくる手に対しては、2分半ほどの時間を使って△5五歩打と収めた。感想戦では、穴熊が硬くなってしまいそうであんまり自信のある変化ではなかったので、飛車交換はしなかったとのこと。
ここでアクセラさんは残り7分30秒、北賽さんが11分と持ち時間に少し差が出ている。のなさんはれいずさんの「どっち持って指してみたいですか？」という問いかけに対して「やらないです」との返答。
・50手目 △5六銀打
局面が収まってコツコツと攻めの姿勢を作るアクセアさんに対して、北賽さんは4分45秒の時間を使って△5六銀打と思い切って攻めていった。元々持ち時間に差があったので、この長考でも持ち時間はこれで同じくらい。
▲同金、△同歩に▲5二歩打に後手から△7七角成と角を換えていき、▲同銀、△5二飛に▲4一銀打と（のなさんのテンションが上がる）割打ちの銀。縦に引いて△5七歩成もありそうだったが、横に避けて結果的にはお互いに駒損は無い状況。
・63手目 ▲5三飛成
▲5六飛と攻めの起点となっていた歩は取られてたが、△6七角打と隙間に角を打ちこんで、▲5三飛成と龍を作る。△7二銀打と打って、▲同金、△同角成、▲8八金打に△6七金打と、馬を引かずに攻めを継続させる金打ちを選択。
れいずさんは後手の攻め駒が金1枚のみで、後手の持ち駒が角、銀2枚で龍を作れているということもあり、先手優勢との判断。
・69手目 ▲4六角打
アクセラさんはここで時間いっぱい使っての▲4六角打。王手で7九に効いてる攻防の角となっており、△5五歩と王手を防ぎ、これに▲同角、△7三桂と跳ねて桂頭を攻める▲7五歩。角の効きが切れたところで△7九金打として、攻め合いに持ち込む。
しかし如何せん駒が足りずに詰めろにはなっていないので、▲7四歩と桂頭の歩を取り込み、△7七金と後手も銀を取りこむ。▲7三歩成、△同銀、▲7八金と馬を取る手に△同金で、先手玉は必至に。
・91手目（投了図）▲6六龍
先手は必至なので、▲7三角成から詰ましにいった。先手には持ち駒が豊富で5三の龍がいい働きをしているので、後手玉もかなり狭い。
△同玉、▲6四角打、△7四玉、▲7五銀打、△8五玉、▲8六銀打、△7六玉、▲5六龍、△6六角打、▲同龍でしっかりと寄せ切った。
〇本対局の感想
北賽さんの感想としては、囲いの硬さで負けたかなという印象だったとのこと。アクセラさんも同じような印象で、穴熊の硬さが生きた対局となったとの印象があった様子。これでV棋戦での戦績は1勝1敗となった。
アクセラさんは終盤の長い寄せもしっかりと寄せきることができ、コツコツと続けてきた努力の成果を見せた将棋となったと思った。第6期の初戦でA級での初白星も決めて、幸先のいいスタートとなったと思う。
北賽さんとしては穴熊の硬さに苦しめられた結果となり、難しい局面で上手いこと指し切れなかったという印象の残る将棋だったと思う。今後の展開を考えると、悔しい1敗と言えるだろう。
A級盾組は6人もいるし強豪揃いと、どちらも今後の対局も気の抜けない勝負となっていきそうだと思った。
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