題名　「Vサイン」

二度とは帰れない場所がある。
過ごしてきたすべてがその道で
さよならを告げる現実に
振り返らず進んでも
時折躊躇いが心を揺らす。
幾度と繰り返される出会いと別れ
初めましてと声をかけ
軽い会釈に期待と不安
その線がどこまで続くかは
巻き起こる出来事の
感情と言う気まぐれだ。
いつかは誰しも別れがあり
思いや言葉は無限の中を駆け抜ける。
それぞれの道をゆく交差点へ差し掛かり
その中で決めた心が相手に向かう。
淋しさや悲しみと言う
綺麗な欠片を抱けたら
手を振る心にVサインが生まれ
そっと誰かへ向けていく。

　　　　　　　　　　　紗羅

手を振る行為は日常にあり

普段何気なくやっていることで
ほとんどが別れる時には手を振っている。

そんな中
自分で生きている人生で
「またね」「さよなら」「ありがとう」
そうやって別れた人の中に

Vサインを向けてくれた人がいる。

今でも印象的に脳裏へ残っていて
時折思い出すと笑みが生まれる。

その時に
明るくて元気な思いが伝わり
Vサインって良いな…
そう思ったけど

まだ実行していない。

何か良いことがあったり
嬉しかったりするときは
Vサインやガッツポーズの
リアクションをする事は多々あるから
出来ない訳じゃない。

ちょっとした踏み出しだろうか…

出会って別れる方へ
そして自分にも
Vサインを届けたい。