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題名 「秋への入口」

日差しはまだ夏の途中
巡る日を追いながら
秋へと向かう風の便りに
季節の終わりを告げ
始まりの季節がすぐそこに待つ。
境界線に立ち
どちらへも傾く空の行方を
真っ直ぐに見つめて
ただ受け止めた。
流れるこの時に
季節のバトンが入れ替わり
名残る気配を消す夏終いと
香りを引き継ぎ漂う初秋は
肌へ緩りと触れながら
そっと通り過ぎていく。
しばしこの道を歩き
足を止め辿り着いた地へ
視線を向けた時
瞳の奥は秋一色に染まりゆく。

           紗羅

朝散歩のため
外へ出た時
「秋」
最近はそう呟く。

夏と秋の間で
湿度はまだ高く
涼しいのとは少し違う
不思議な感覚に陥る。

夏は体感的な暑さで稼働が早く
落ち着きよりスピードが先行していき

秋は日差しの穏やかさと共に
緩やかなブレーキがかかるようになる。

歩きながら空気の差に気づき
空間に余白を見つけ

それが秋を感じ
心は淋しさを抱いたりするのかもしれない。

今日は台風の影響で
雲は厚く気温は低め

数日はこの状態が続き
週末以降は真夏の日差しが戻り
気温が高くなる予報。

台風は心配ですが
雨や風を繰り返し
気温差を越えていきながら
毎年秋に辿り着いていく
そんなことを思ったりします。

無事に秋へと向かいますように。

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