題名 「今の自分へ」
見えないレールが先をゆく。
未知でしかないこれからに
決して戻ることのない
約束知らずの誓約地。
過去を辿りながら
一歩ずつ足跡を付け
向き合う日々には傷の勲章
立派なものではなく
生きるために刻まれる旅路の証。
同時に守る仮面を被り
その強弱は
心の密度が比重を決める成り行き任せ。
そこへ斬りつけた
奥に映る自分は
どんな表情を見せていき
何を思い抱いていくのか。
日常へ紛れこみ
自由を問い
思い出に縛られ
行ったり来たりを繰り返し
待つことのない時へ乗る。
押されていく背のあと
ざわつく心に自身の存在があり
明日が来なくなるまで
ひとつずつ甦るシーンを浮かべ
広げる命の地図に
重ねた月日を埋めて頷く心。
長く延びた影は消えゆき
ここに自分が居なくなったら
残る仮面は軽やかに空を舞い
季節を告げる空に
緩やかな風が吹いていく。
紗羅
いつだって
自分と向き合う日々です。
でも時折やって来る切ない感情は
自分を支配するから
過去に引っかかってみたり
今に立ち往生したり
進む道は止まることがある。
そんな時に
気持ちを高めようとすれば
反発が起き余計に撃沈して
ダメージが広がり
それとは反対に
気持ちの流れをそのままゆけば
自分を追い詰め傷が深まり
同じくダメージを伴う
どちらへも転んでも
自分は一向に抜け出せない迷路の中。
頑張る、頑張らない
立ち向かう、逃げ出す
笑うことや、泣くことでもなく
「これが自分だと」
ただそれだけの思いで充分だった。
自由に身軽でいたい
それが自分の生きることであって
終活の道を迎えたい。
もう少し先だと思っていても
明日すら見えない毎日
どうなるかは分からなくても
今の思いが先へ繋がるのは確かだから
最期を見据えながら
今自分を生きている。
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