気をつけることを忘れないために
書いておく。
今日横断歩道を渡ろうとしていた女の子を轢きそうになった。
ぼーっとしていた。
あんなにぎりぎりなことはない。
駐車場だったので速度は出ていなかった。
気がついたら女の子は運転席の窓のそばにいた。
窓を開けようとしたが手が震えてボタンが押せない。
窓をロックしていたわけではない。
見たところ若い女の子だった。
年は20代前半くらいだろうか?
大人っぽくてももっと若いかもしれないが、活発そうで今時の背が高くスラっとした感じの女の子だった。
私があたふたしているとその女の子は早く行ってよ!みたいなジェスチャーを大きめにした。
私はその時動揺しすぎてそのまま促されるように、そろそろと車を走らせたのだった。
スローモーションのように車が動いて行くと、斜め後ろに男の人がいた。
怪訝な顔で私を見つめるその瞳からは、怒りと呆れと驚きと何やってんだよ!が伝わってきた。
だからと言って私は怒鳴られたわけでもない。
届かないごめんなさいが心に残る。
どうして窓を開けて謝らなかったのか?
なんで車を停めなかったのか?
後ろに車がいたから?
そんなの関係ない。
自分が停まらなかった意味がわからないのだ。
混雑していたから?
そんなの関係ない。
車は便利だけれど間違えた運転をすると大きな凶器になる。ぼーっとするなら運転しない。
なのでここに残しておく。
人は忘れる。
記憶は薄れる。
怖かった記憶も
悲しかった記憶も
書いたって忘れちゃうかもしれないのだ。
でも書いて残しておけば読めば少しでも蘇る。
書けば残る。
という事で
気をつけることを忘れないために今日を書く。
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