弱冠警察

基本的に他人様には干渉しない、関心を持たないスタンスでいます。
ただ、他人の書いた文章で、「弱冠」の用法がおかしいのは昔から気になります。

弱冠というのは、もともとは、男子20歳のことを言うとされています。
ですから、20歳ではないのに「弱冠」を付けていると違和感を覚えます。
最近では、年若いことを意味するというようになっていますので、辞書では弱冠25歳といって用例もあります。
個人的には、年若いことにも使うとしても、20歳より数年若い18歳くらいまでか、せいぜい22歳くらいまでの幅(18〜22歳)ではないかと思います。そもそも「弱冠●歳」というときに、「弱冠」という飾りは必要ない場合がほとんどではないかと感じます。
「弱冠30歳」みたいな表記を見ると、その筆者は言葉に鈍感なのだろうし、そのような者の書いた文章を読まされているのだなぁと感じます。

「弱冠」の拡大適用よりひどいのは、「若干」と書いている場合です。「若干17歳」みたいな記載は、結局何歳なんだという疑問がわきます。

文章を書くことについて私を含めて素人でも、noteやSNS、ブログ等のサイトで不特定多数の目に触れうる文章を書くことができる時代です。そのような素人の誤記誤用があるのは一種のご愛敬です。
また、誤用の積み重ねで共通認識ができて誤用とはいえなくなることがあるのが言語の面白いところです。
ただ、職業ライターで、弱冠の意味を考えてないであろう記載や、「若干」と書いているのは、日本語があやしい人ですので、職業としてのライターはお辞めいただいた方が世のため当人のために良いのではと若干思います。

いいなと思ったら応援しよう!

林朋寛
ご支援いただき、ありがとうございます。