牛乳を飲むと骨がもろくなるというのは本当なのか

「肯定派の意見」
いいえ、牛乳を飲むと骨がもろくなるというのは本当ではありません。
実は、牛乳にはカルシウムをはじめ、骨の健康に大切な栄養素が豊富に含まれているのです。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るのに不可欠で、牛乳は食事で摂取できるカルシウムの中でもトップクラスです。

牛乳の大量消費と骨折のリスク増加との間に関連性がある可能性を示唆する研究もありますが、これはすべての研究において一貫した所見ではありません。遺伝、運動、食事全般など、他にも多くの要因が骨の健康に影響を与えることに留意する必要があります。

全米骨粗鬆症財団は、成人が1日に1,000~1,200ミリグラムのカルシウムを摂取することを推奨しており、牛乳はこの推奨量を満たすのに有効な手段です。しかし、葉物野菜、強化食品、サプリメントなど、食事に取り入れられるカルシウム源は他にもあります。

「嫌疑派の意見」
一般的には、牛乳はカルシウムやたんぱく質などの栄養素が豊富で、骨の形成や強化に役立つと考えられています。しかし、牛乳を過剰に摂取すると、逆に骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が起こり、骨粗鬆症のリスクが高まるという説もあります 。

脱灰のメカニズムは、牛乳に含まれるたんぱく質が体内で分解される際に、硫黄やリンなどの酸性物質を生成することです。これらの物質は血液のpHを下げてしまうため、体はそれを中和するために骨からカルシウムを引き出します。その結果、骨量や骨密度が低下してしまう可能性があります。

ただし、この現象は牛乳だけでなく他の動物性たんぱく質でも起こり得ることです。また、牛乳以外の食品や飲料にもカルシウムは含まれています。したがって、牛乳を飲むこと自体が悪いわけではありません。重要なのはバランス良い食事であると言えます。

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015版)では、成人男性・女性共に1日あたり200ml程度(約1杯)の牛乳摂取量を推奨しています。また、カルシウム以外にもマグネシウムやビタミンDなども骨の健康に必要な栄養素です。これらを含む野菜や果物なども積極的に摂るようにしましょう。


結局どっちなんだべか、分からんべさ(笑)

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