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一心になれよ

一心になれよ。

 金光教教典
 337頁
 道願縫
 2

おはようございます。

縫先生の養子・善兵衛さんがお参りしたのは、1人でお参りしたのではなく、近藤藤守先生、二代白神新一郞先生のお供をして、栄次郎(もう一人の養子)、高(娘)、嘉助(店員、後の芝教会初代・大場吉太郎先生)、多吉(店員)が参拝した時の一行の一人でした。

今日は、嘉助さんのお話です。

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一行は大阪の川口から船に乗りました。

嘉吉さんは、船が大阪を離れるとすぐに船酔いし、神戸に寄港した時に下船して帰ろうかと思うほどでした。

この時、近藤藤守師夫人より「一心になれよ」と諭され、いまさらに恥ずかしく思い、かくてはならじと勇を鼓して一心に大神(おおかみ)に念じたのでした。

この心機一転の後は、船酔いがあともなくさめて、神戸より岡山までは何らの異状もなく、無事に着いたのでした。

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一行の名前の中に、藤守先生夫人が挙げられていませんが、藤守先生はいつもご夫妻でお参りしておられたとのことなので、この時もご夫人は一緒におられたものと思います。

「一心になれよ」とは、ご夫妻が教祖様のお広前にお参りする態度そのものです。

ご夫妻は毎月、大阪から教祖様のお広前にお参りしておられました。
教祖様は、再々ま参らなくてもよい、時間も経費もかかるとおっしゃったのですが、ご夫妻は、「それでも」と押してお願いして、お参りを続けておられました。

お参りするのがありがたい、御理解を聞かせてもらうのが一層ありがたい、教祖様にお目にかかるのがうれしい。

ご夫妻はこの一念、この一心であったと伝わっています。

嘉吉さんは、その一心を教えられたに違いありません。ぞして、見事におかげを頂かれたのでした。

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