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NFTアートは社会にとって必要か?


『現代アートの本当の楽しみ方 表現の可能性を見つけにいこう』を読んだ感想まとめです。

本書は、現代アートの楽しみ方や、なぜアートは必要とされるのかについて多様な視点で述べられており、非常に有益な本でした。

私は「NFTアートは社会にとって必要なのか?」という疑問を抱えてこの本を手に取ったので、それについて考察・まとめをしました。画像でもまとめましたが、字が小さく読みづらいのでこちらで読むことをおすすめします。



考察

NFTアートは社会にとって必要か?



NFTアートは新しい文化である。でもその価値はまだあやふやな部分が多い。そこで本書を読んで私が考えた、NFTアートの価値を2つ述べたいと思う。

まず1つ目は、多様性や新しさを提供するという価値だ。NFT界隈では毎日、クリエイターが新しい作品を作り、様々な人々が今までになかった取り組みを発表している。日々、刺激があり、創造性にあふれた人々に出会うことができる。人は新規性に惹かれる生き物だ。新しいことを取り入れて、文化を育ててきた。そのため、クリエイティブな発想が集まる場というのは、私たちにとって魅力的であり、心地の良い場なのではないかと考える。

2つ目は、好きなものを表現する場としての価値だ。創作物を表現する場はNFTの他にもある。だが、それらの場所と比べてNFTが優れているのは、認めてくれる人を見つけやすいということではないだろうか。Twitterでの交流が活発で、自分から働きかければ、相手が自分の作品を褒めてくれることも多い。うまくいけば、作品を購入してもらえることもある。また、二次創作などと違って、自分オリジナルのキャラクター・世界観を全面に出せるのも魅力である。そういった意味で、好きなものを表現する場としてNFTは人々に必要とされるのではないだろうか。

以上が、私が考えるNFTの価値だが、これは一側面でしかない。NFTの価値はもっと他にもある。それをこれから模索していきたい。

可能性を楽しもう

本書には「広義のアート」という言葉が出てくる。これは人が作るもの全てアートであるいうこと。科学も哲学も料理も、人がつくるものは全てアートである。広義のアートの反対は自然になる。ちなみに私たちが普段使っている、芸術という意味でのアートは「狭義のアート」と呼ばれている。

そして本書には「広義のアートに立ち返ろう」と述べられている。これを私なりに解釈すると以下のようになる。人が作るもの全てはアートであり、クリエイティブで新しくて面白い。全てのものが人が進化していく可能性を秘めている。だから芸術という狭い枠に捉われず、幅広いクリエイティブな可能性を楽しもう。NFTには様々な人の創造力を巻き込んで、未来のアート文化を形成する可能性があると私は思う。

好きな言葉


単体では何事も存在しなくて、その組み合わせで意味が見えてくる。そしてその組み合わせのパターンはいっぱいある。

アート単体では何も見えない。でも「アート×観光」とか「アート×子ども」とか組み合わせることで可能性が見えてくる。

まとめ


NFTアートはまだ発展途上である。しかし、好きなように表現ができ、クリエイティブな発想が集まる場として、とても価値のある空間なのではないかと私は考えている。だが、今NFTを積極的に楽しんでいるのはクリエイターであり、それを見る観客側が少ないように感じる。今後、観客やコレクター、クリエイターを応援する人々をもっと巻き込んでいけたら、NFT界隈は盛り上がるのではないだろうか。そのために何ができるかを今後考えていきたい。



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