SAP MM 仕入先マスタについて解説
今回のnoteはSAPのMMに関連した仕入先マスタについて書いていきたと思います。
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私は10年ほどSAP関連のエンジニアをしてます。
私の経歴はnoteに書いてますので、リンクを貼っておきます。
品目マスタについても以下の記事で書いてますので気になる方は、読んでもらえると幸いです。
それでは、仕入先マスタについて解説していきます。
1.SAP 仕入先マスタとは
SAPの仕入先マスタとは、会社が販売する商品や、商品を作るために必要な部品などを仕入れるための会社の情報を管理するためのマスタです。
従来のSAPでは仕入先マスタ単独での管理でしたが、S4からは受注先などのビジネスパートナーを一元管理する目的でBPマスタとして管理されてます。
どのようにBPマスタが管理されているかというと、ビジネスパートナーコードに「役割」(ロール)を持たせており、役割に応じて仕入先なのか、受注先なのか情報を管理しています。
BPマスタの情報を照会するときは、照会したい情報がなんの役割の情報か指定してあげて照会する必要があります。
一方で、テーブル構成は従来と変わりはなく、ABAPでプログラムを組むときは通りのテーブルにアクセスしてデータを参照してあげれば情報を抽出できます。
本記事ではMMの観点で記事を書いているため、BPマスタではなく、仕入先マスタとして表現していきますのでご了承ください。
2.SAP 仕入先マスタを利用するためのトランザクションコード
仕入先マスタを利用するためのトランザクションコードは以下になります。
機能名 トランザクションコード 用途
ビジネスパートナ更新 BP BPマスタを登録/変更/照会します
3.SAP MM関連の品目マスタのテーブル構成
前述に記載しました通り、品目マスタは複数のモジュールで使っているため、テーブル構成も複数から成り立っています。
今回はMMに関連しそうなテーブル、以下をピックアップして説明します。
テーブルID テーブル名
LFA1 一般データ
LFB1 会社データ
LFM1 購買組織データ
LFBK 銀行データ
ADRC アドレス
(1)一般データ(テーブルID:LFA1)
仕入先で一意になる情報が格納されています。
キー項目:仕入先コード
(2)会社データ(テーブルID:LFB1)
仕入先と会社コードで一意になる情報が格納されています。例えば統制勘定や支払条件などです。
キー項目:仕入先コード、会社コード
(3)購買組織データ(テーブルID:LFM1)
仕入先と購買組織で一意になる情報が格納されてます。例えば支払条件や発注通貨などです。
キー項目:仕入先コード、購買組織
(4)銀行データ(テーブルID:LFBK)
仕入先へ支払うための銀行情報が保持されてます。口座番号や口座名義人などの情報です。
キー項目:仕入先コード、銀行国コード、銀行コード、口座番号
(5)住所データ(テーブルID:ADRC)
仕入先の住所情報を保持しています。ADRCのテーブルは仕入先の住所だけではなく、SAPで登録されるすべての住所情報(例えば発注伝票の納入先住所など)を管理しています。
キー項目:アドレス番号、開始日、アドレスバージョン
3.まとめ
今回は、SAPのMM関連の仕入先マスタについて解説してみましたが、どうだったでしょうか?
仕入先マスタは、品目マスタに次ぐSAPの基軸となるマスタですので、しっかり理解することをおススメします。
SAPを学ぼうとする”あなた”に何かの役に立てれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。