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新しいコミュティ型農業の仕組み「SAP」とは?


まずは土地を確保する

現在私の住む鹿児島県霧島市には耕作放棄地が542haあります(令和4年度農林水産統計)。

https://www.pref.kagoshima.jp/ag02/sangyo-rodo/nogyo/nochi/documents/7481_20240118173044-1.pdf

私の家の近くにも耕作放棄地がたくさんあります。
耕作放棄地を探すには、農地ナビというサイトが便利です。
農地ナビによると下の画面のオレンジ色の点が耕作放棄地だということがわかります。

農地ナビである程度目星をつけてから、直接自分の目で農地を確認しに行きます。

確認したところ、農地ナビに記されているよりもたくさんの耕作放棄地が自宅周辺にあることがわかりました。
ある程度、農地の状況を見たら次は市役所に向かいます。

税務課の固定資産税グループという部署に行くと、地籍図の閲覧と発行ができます。そこで、画面を見ながらプリントしたい範囲を決めて発行してもらいます。(一枚三百円でした。)


地籍図を見ると、その土地の地番がわかります。(霧島市はその土地所有者の名前までわかります。)
地番がわかったら法務局まで行き、持ち主の情報を調べることができます。
あとは手紙を送るなど、根性と度胸で直接アタックあるのみです笑。

この農地の確保については、薩摩ピーカンファームの社長住吉さんに教えていただきました。

SAPとは

チャットGPTと一緒に考えた名前です😁。
SAPとはSustainable Agriculture Partnershipの略で、消費者と農家さんが共に支え合う仕組みを目指しています。

似たような取り組みにCSAというものがありますが、そちらは前払いによる農産物の契約で前回の記事にも書きましたが、以下のようなデメリットがあります。

・消費者の受け身: 収穫物を受け取るだけの消費者が多く、農業への理解や関与が深まらない場合がある。
リスク負担の一方性: 収穫が不作の場合でも、消費者には通常の会費が発生し、満足度が下がるリスクがある。
農家との距離: 実際に農業体験を提供していないケースでは、消費者と農家のつながりが希薄になりやすい。

この課題を解決するのが私たちが考えたSAPです。

SAPは、私たちSAP事務局が中心となって生産者・消費団体・消費者と一緒に耕作放棄地の解消と人手不足、売り先の確保を同時に解決する仕組みです。
田んぼでは田植え、草刈り、収穫では人手があった方が農家さんも助かります。
逆に、普段の水の管理や大型の機械を用いた作業は人手を要しません。
一方で消費者目線では、田植えや稲刈りの体験を求めてるしそれだけだったらハードルが低く始めやすいですが、自分の家族だけで田んぼの管理を全てするとなると一気にハードルが上がります。
この需要と供給の架け橋になるのが我々SAP事務局です!


私たちは、上記のようなペースでこの活動を進めていこうと考えております。

SAPの大きなヒントになった「通い稲作塾」

株式会社マナビノタネが2010年に長野県北佐久郡御代田町(みよたまち)で始めた稲作塾。
開塾当初は、東京圏から御代田町に定期的通い、地元の人と顔見知りになりながら、農と自然を通じて地域で楽しむ新しい交流の形を目指していたが、徐々に御代田に移住する人や週末の住まいを持つ人も増え、最近は都市部からだけでなく御代田や軽井沢に住んでいる人々の参加も増加。
15年間の無農薬での米作りのおかげで地域の生態系が豊かさを取り戻した。
「通い稲作塾SAPきりしま」は、マナビノタネ代表の森田秀之氏に「通い稲作塾」という名前の使用許可をいただき、霧島市の耕作放棄地をフィールドに、主に日当山無垢食堂のお客さん、ひより保育園・そらのまちほいくえん(鹿児島市)に通うご家族を中心としたメンバーで助け合いながら稲作を学び、その技術を身につけることで、域内(家庭内)自給率の向上と、耕作放棄地の解消、農業技術や農地のスムーズな引き継ぎ、農業者の育成、および食体験の向上を目指すものです。

大尊敬する師匠の森田さんと住吉さんに、来年美味しいお米を届けられるようにがんばりたいと思います!


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