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【発達障害】高学歴ワーキングプアの絶望
この記事の男性とほぼ同じ境遇だったのでとても共感しました。
筆者も学校の勉強はそこそこ出来て高校時代までは大きな生きづらさを感じることはなかったのですが、大学を卒業して働き始めてたった一度のつまづきから復帰することが出来なくなりました。
就活はすればするほどトラウマになり、一つのミスも許されないような現場をたくさん知ってどんどん自信がなくなっていきました。
若いなりに「高学歴なのにどうして?」という思い込みもありました。世の中は学歴フィルターをクリアしていればなんとかなるだろうと考えていた時期がありましたが、想像を超えたフィルターが存在していたのです。
ケアレスミスで即退場
筆者の場合は感覚過敏の問題を自分で解決することが出来ました。しかし周りで動いている物・音に興味をそそられると調べずにはいられない、頭の中で常に複数の思考をしている状態です。
周りからはソワソワして落ち着きがないと思われているでしょう。自分の中では絶対にミスせずやっていた仕事でも、周りの人から心配されてると意識してしまうとその後はミスを連発します。
発達障害は意図せず他人の気持ちを読み取る傾向と、相手の感情に合わせてしまうことが多いです。
そして致命的なことに軽微なミスを目撃した他人からは「こんな簡単なことも出来ないんだ。きっと知能に問題があるのだろう。この人に仕事頼むのは辞めよう」という評価が下されてしまうこと。これが発達障害にとって自信喪失に繋がり、その後転職を繰り返すことになる体験になってしまうんです。
認めることが最大の治療
筆者自身もケアレスミスの多い人に出会ったことがあります。そういった時に心掛けていることはミスを目撃しても何も気にしていない対応をする、予めミスを予想して救済措置を設けること、急かさない・焦りをみせない、共感すること。
たった一度でいいと思います。「次回も出勤していいんだ」と思ってもらうように対応することが、たくさんの雇用の助けになるのではないでしょうか。
即戦力を求めすぎている、軽微なミスでも誰かしらに重い責任が課せられる仕組み、当たり前のように異物を排除する自然な流れ。仕事によって発達障害は定形発達以上の能力を発揮することがあるのですが、活かせずに社会から除外するって本当に勿体ないと思います。
福祉を受けて立場を実感する
>通い始めた障害者向けの就労移行支援事業所の職員から、まるで子どもに対するようにゆっくり話しかけられ、『よくできましたねー』と言われたとき、『本当に障害者になっちゃったんだな』と思いました。
子供扱いも大変なショックを受けましたが、紹介される職業にも偏りがあり、「あなたはこういう仕事しか出来ない」と思い込みをさせられたことも時間を無駄にしてしまったと強く感じました。
就労移行支援を強行して辞めた時に自分はもっといろいろ出来るじゃないかと気付かされました。
全ての事業所がそうだと言わないですが、発達障害に関する知識がないように感じられること、発達障害固有の特性を活かすのではなく、定形発達の枠組みにはめようとする訓練では一向に解決が出来ません。
世の中の働き方もこれから徐々に変化していくと思うので「週5日、8時間労働」は当たり前ではなくなるし、リモートワークに対応していかなければいけないので生活リズムを整えるための施設としても役割は小さくなっていくと思います。
高学歴プアの悩み
30代の筆者はもう履歴書を書くのがとても苦痛です。「この学歴なのにどうしてこんな経歴なのか」説明出来ません。学歴が返ってマイナス評価になります。
記事にもある通り、仮に障害者雇用で雇われても副業禁止などと言われてしまったらそれだけで続けていくことは難しいです。その他にも障害者雇用はオフィスの隅や窓際で地味な作業をすることになってしまう、達成感や刺激がないような職場もあります。芸術系に長けている発達障害者にはかなりの苦痛を伴います。
現在、スマホ一つでお金を稼ぐ仕組みが昔に比べてとても増えました。苦手な人間関係を介さなくても少額のお小遣いくらいはどの人でも稼ぐことが出来るようになり、そこは希望を強く持っています。
高学歴かどうかに関わらず、役割を持てない若者が数多く存在することってコミュニティとしてすごくまずいと思います。衰退することはあっても発展することは絶対にありません。誰にとっても損だと気付いてもらえるにはどうしたら良いか、日々悩んでいます。