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【ジェンダーバイアス】幼少期に苦しんだテレビの表現【ルッキズム】
最近「ノウンズ」というアプリでCMを見て印象を答えるアンケートにハマっている。800問全て回答すれば1日200円前後の報酬にはなるが4、5時間はかかるので出来る範囲でルーチンにしている。
テレビを見なくなって20年、どのCMも目新しさを感じるものばかり。しかしCMを見ていくうちに幼い頃に強く感じていた不快感が鮮明に蘇ってきた。
•低ステータスの男性が結婚を断られるシーン。男性は泣き、他の登場人物に追い出される。
•女性が実家に帰るも「結婚はまだなの?」「孫の顔はまだなの?」と追及される。女性は早く結婚しなきゃと焦る。
こういう表現って未だに規制ないんだと驚いた。ネットではよく性的な表現に対して炎上しているけど、こういうさり気ない”刷り込み”はフェミニストの目にも止まらないということだ。現実ならセクハラなのに…
筆者はテレビが表現してきたジェンダーバイアスに長年苦しんだ。今回は幼い頃から感じていた違和感を改めて振り返ってみることにする。
男の人は何故かいつも負けている
アニメや漫画、バラエティ番組では男性が女性に暴力を振るって面白おかしくネタにするシーンが頻繁にあったのをよく覚えている。筆者はその度に「なんで男がいつも酷い目に遭うの?」と疑問に感じた。
確かに男性優位の表現をしようものならそれはそれで問題になるだろうが、だからといって女性優位なら良いというわけではない。
昼間のワイドショーでは夫を懲らしめる鬼嫁は素晴らしいと賛美し、夜のバラエティ番組では男性お笑い芸人がグラビアアイドルに暴行されて喜ぶ。テレビではとにかく朝から晩まで“女尊男卑”の演出が止まらない。
これらの影響で思春期くらいまでは女性そのものに強い嫌悪感を抱いて成長した。筆者は女であるが男目線で女批判をしていた時期もある。
表現の中で女性を優位に立たせたところで結局日本における女性の地位は上がっただろうか。
美男美女=善 不細工=悪
この概念をアシストして定着させたのは間違いなくテレビである。最近見たCMの中でも不細工な女芸人たちが美人女性の引き立て役にするような演出が印象的だった。
先天的に努力ではどうすることもできない不細工に生まれた以上は自己肯定感を低く持って、自分が傷付かないように自尊心を削ってまでお笑い役イジられ役として生きなければいけない。
その方が楽だからと自分で選んでいる人も多いと思う。でも全員同じことが出来るわけじゃない。テレビがルッキズムを正当化することで無理な生き方を強制されている不細工な人間が多々いると思われる。
容姿が悪いことはもはや一つの「障害」であると言える。実際に就職や結婚にも影響するのだから福祉面からのアプローチが必要となってくる。人間が持つ生物学的要因もあるが、テレビが作り出した価値観によって本来それぞれが持つ個性がかき消されているのも事実。
ルッキズムに関してはまた別記事で取り上げたいのでここまでに。
バイキンマン負けないで
筆者はいつもバイキンマンを応援した子供だった。「どうして懲らしめるの?今回は正当な理由があったことだよね」と。
どんな立場だろうと一方が不自然なほど優位になる演出は子供心に大きな疑問を抱かせる。だからアメリカ等ではポリコレが社会現象となり、今は保守側が反撃に転じてきている。
どれだけ多様性だマイノリティだと声を上げてもやはり多勢に無勢。LGBTや障害者は今後ますます排除されるし、男女間はどんどん分断するし、子供は社会のお荷物とされ、バイキンマンは倒され続ける。
そして筆者のような逆張りマイノリティがこうして自由に物を言えるのも今だけかもしれない。