ただ信じる、 壮大な未来を。
私は、足早に農場を飛び出す。今日は、地域の方々とお話しする機会を頂くことになったからだ。テーマは自然と「地域の子育てと教育」の話になった。
少子化で、子どもたちが減っている。
という事実。
たとえ人口は少なくなったとしても、時間の視点で見れば、一人ひとりの未来は消えることはない。
では、未来を育むものとは、一体なんだろうか?
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そう思ったのは、学校現場で働いていたときのこと。
「今日という日を、何事もなく無事に過ごせますように」
毎朝、祈る気持ちとは裏腹に、いろんな珍事件が起こる☺︎
教材準備、片付け、掃除、保護者対応、研修、職員会議、、、。1日が終わり、学校を出るときには、意識もうろう、疲労こんぱい。
休日も、授業の準備や片付けをするような熱心な若い先生たちが
遠い未来が見えないまま
「今」という視野を限定して
目の前で起こる出来事に対して、一生懸命に働いている。
学校にはたくさんの個性豊かな子どもたちがいて、毎日、発見と創造の連続なんだけど、わたしには、子どもたちのそれぞれの事情や個性を把握するのに時間がかかったし、信頼関係を築くには、さらに多くの時間が必要だった。何かが起こる前の、さらにもっと前の、何にもない漂うような時間がほしかった。
今、思えばもっとこうしたら、、とかあったけれどそれが行き過ぎると目的が変わり、先生たちのスキルやノウハウ合戦になる。
ポジション争いや、ギアチェンジへ変化する。
クラスの見せ物みたいで、自分じゃないみたいで、なんかちがうなって思ってた。
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大切にしたいこと。
それは、心が不安で覆われてしまわぬこと。
人と人とが関わる仕事において、真に重要なのは
関わる人が元気であり、安心していることだと思う。
当たり前なんだけど、目の前のことにとらわれていたとき思い出してほしい。
わたしの心は、今、どこにあるか?
本当は、優しく在りたいし、寄り添い、柔らかくいたいと願う、本当の自分がいることを。
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教育の根幹にあるのは
遠い未来への絶大な信頼。
大人が、子どもの未来をただ信じる。
そんなふうに、
家族以外の誰かが、自分の未来に信頼を寄せ続けてくれた記憶が、子どもたちの心にそっと火を灯す。
国でも政治でも、学校でもない。
けっきょく
教育とは一人ひとりの心の中にある
未来を信じる心の連鎖
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雨降る夜
わたしは、こんちゃんの細く痩せこけた温かな手をしっかり握りしめて、小屋へ送り届けた
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