ぽつぽつ言葉のはじめ方
小さな頃から書くことが好きな子で
それはイラスト、詩、物語にたまに日記。
少し大きくなると
父さんのパソコンを立ち上げて慣れないタイピングに苦戦をしながら
長編ものを綴ったりもした。
四角くて黒いフロッピーディスクに閉じ込めた幼い私の物語は今、どこにあるのだろう。
四角い中に詰め込まれた私の頭の中の
もう一つの世界。
きっと恥ずかしくて名前も何も書いてないもんだから
捨ててしまったかもしれない。
もっと大っきくなって
自分の携帯を持つようになった頃には
携帯のメモにつらつらと言葉を残すのが癖になった。
誰に見せるでもなく
誰に送るでもなく
ただ「その時」を後の私が思い出せるように
ぽつぽつと落とした言葉たち
携帯を替えるたびにそのメモも一緒に移行するのが
なかなかに面倒で
いくつも消してしまったことも。
メモが仕事のtodo list化になったこの頃は
膨大なメモをスクロールすることも億劫になってしまった。
でも、何かあるたびに
落ちてくる言葉をどこかに残しておきたくて。
フロッピーディスクから
携帯のメモに
そこからここに。
私の落とす、ぽつぽつとした言葉を
後の私が読み返せるように。
ぽつぽつこぼす言葉の覚書。
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