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とある小さな街の喫茶店で働く 小さな頃から書くことや描くことが好きだったひと。

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とある小さな街の喫茶店で働く 小さな頃から書くことや描くことが好きだったひと。

最近の記事

あるクリスマスの夜のケーキ

私が覚悟を決めたケーキ。 専門的な大学を出て、関連した仕事をしていた20代の最初の頃。 ケーキはおろか、自分の食事はできあがったもの。 時計の短針が頂上から右に傾きはじめた時間によくよく冷えた家の灯をつける。 部屋が寒すぎるからストーブを付け、ひとまずとお風呂で温まりつつ浸かって。 ふと、冷えたお湯だったものに体温をじわじわ奪われては眠りこけていたことに気がつく夜も少なくなかった。 仕事に"疑問符"が浮かびはじめたのはいつ頃だろう。 生活に"仕方ない"がセットになったのは

    • 何度目かの誕生日おめでとう

      デザートのプレートにメッセージを添えるオーダーをいただく機会がよくあって 昔から下手っぴで苦手な文字も インクや鉛筆じゃなくて、チョコレートやソースだったら好きで まだまだ不恰好だけれど、好きだったから下積みの頃からよく書く役をやらせてもらっていた。 誕生日のお祝いには Happy birthday 誕生日おめでとう  と名前と一緒にケーキとフルーツの脇に添える チョコレート色の文字が添えられる それだけだけれど とたんに"その人だけ"のとくべつなプレートに変わる 贈

      • ぽつぽつ言葉のはじめ方

        小さな頃から書くことが好きな子で それはイラスト、詩、物語にたまに日記。 少し大きくなると 父さんのパソコンを立ち上げて慣れないタイピングに苦戦をしながら 長編ものを綴ったりもした。 四角くて黒いフロッピーディスクに閉じ込めた幼い私の物語は今、どこにあるのだろう。   四角い中に詰め込まれた私の頭の中の もう一つの世界。 きっと恥ずかしくて名前も何も書いてないもんだから 捨ててしまったかもしれない。   もっと大っきくなって 自分の携帯を持つようになった頃には 携帯のメ