毒に耐える
いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。
毒の存在というのは
生物同士の日常の関係ばかりでなく
長期にわたる関係や個々の生物の生き方
に影響を与えてきました。
その結果は進化として現れましたが
どのような引き金になったのでしょうか。
毒がある環境では、
多くの生物が生きられません。
しかし、逆にそのような場所で
生きられれば競争を避けることができて
生存に有利です。
また、毒の存在より、生物同士の関係
にも大きな変化が生じますので
ご紹介していきます。
これまで見てきたように、多くの生物が
体に毒をもつことで捕食者から
身を守ってきました。
しかし、その毒さえ克服できれば、
毒生物は競争相手の少ない魅力的な獲物
となります。
身を守る毒とそれに対抗する耐毒の
終わることのない進化合戦は
今も続いています。
昆虫は植物の毒を克服することを進化の
原動力として多様化した生物です。
既知種の半数以上が植食性とされ、
例えば、青酸カリを上回る強い毒をもつ
キョウチクトウでさえ克服した昆虫が
存在します。
キョウチクトウスズメは幼虫は体内に
毒を避ける機能を持つことで、
キョウチクトウを食べて育つことが
できます。
さらに、ユーカリの葉は繊維質が多くて
硬く、消化しにくい事に加え、
青酸化合物やテルペンなどの強い毒素を
多く含んでいます。
そのためほとんどの哺乳類はユーカリを
食べることができません。
コアラはシトクロムP450(CYP)という
解毒酵素が肝臓で強く働いているほか、
長さ2mにもなる盲腸の中で
腸内細菌によっても消化と解毒を
行っています。
毒を持つヘビといえば、コブラが有名
なのではないでしょうか。
コブラの強力な毒は狩りだけでなく
防御にも役立ち、
天敵はそれほど多くないです。
しかし、
ラーテルはコブラやクサリヘビの毒に
耐性を持ち、積極的に捕食しています。
毒を注入されても効果は一時的で
意識を失っても数時間で回復します。
ラーテルの神経細胞にある受容体では、
コブラの神経毒が効きにくいような
遺伝子の変異が起こっていることが
判明しています。
次回は、自然界の中にある
毒を利用する人間について
ご紹介していきます。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。
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