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付かず離れずの距離
自分と子どもの二人で家にいる時は、なるべく視界の片隅に子どもがいるようにしている。物を取りに行ったりトイレに行ったり、短い時間離れることはあっても、なるべく長いこと放っておくことはないように気を付けている。
昨日、探したい物があり2階の部屋へ行った。子どもも連れてこようかと一瞬思うが、部屋が冷えているしすぐ見つかるかと思ったのでそのままにした。思いの外、なかなか見つからない。泣き声が聞こえたらすぐに下りようと耳は階下に向けていた。今に泣き出すから今のうちに探してしまおう。今に泣き出すから……そう思っているうちに、ついでに部屋の片付けなども始め、夢中になる。
ハッと気づくと、随分時間が経っている気がする。この部屋には時計がない。朝一緒にいる時はあんなに泣いてぐずっていたのに、随分長いこと声がしないな。急に怖くなって走って1階の台所へ行くと、台所のゆりかごで目をパッチリ開けて、一人で足をバタバタしながら静かに過ごしているのを見て、気が抜けた。一緒にいるときはあんなにぐずぐず泣くのに、一人でこんなにいい子していたの。自分の一部が勝手に動いているような、不思議な感覚だった。
子どもから離れたくて2階に行ったわけではないけれど、子どもと離れているだけでこんなに集中できて捗ったことに驚く。子どもがいると、なんでも中断してばかりだ。とはいえ、離れている間に何かあったらと思うと恐ろしくなる。付かず離れずのいい塩梅の距離がいい。かわいい私の分身。(産後127日)