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禅の道(67)本当に忙しい?

忙しい心と禅のこころ

師匠からこのあいだ聞いた言葉があります。「忙しいという字は、心を亡くすと書く」と。この言葉を聞いたとき、私は思わずドキッとしました。普段の生活の中で、私はよく「忙しい」と口にします。そのため、師匠は私のその癖を指摘されたのではないかと一瞬感じたのです。

しかし、ふと立ち止まって考えてみると、本当に私は忙しいのだろうか、と思いました。何も急を要する事態が起きているわけでもなく、心の中でただ慌ただしさを感じているだけではないか。そう気付いたのです。

たとえ寝ていても、ぼーっとしていても、一日は過ぎていきます。その中で、つぎからつぎへと目の前のやるべきことを淡々と片付けていくとき、不思議と「忙しい」という感覚は薄れ、むしろ充実感が生まれることがあります。要は、心の持ち方次第なのだと改めて思いました。

今日は大掃除の二日目。掃除機をかけ、不要なものを捨て、少しずつ家が整っていく感覚は心地よいものです。明日もまた、朝から部屋の片付けを続ける予定です。一日があっという間に過ぎていく中で感じるのは、今年も年の暮れを迎えているという実感です。

そんな中で、今年中にもう一つやり遂げたいことがあります。それは「心の整理」です。整理とは不要なものを捨てること。これは物理的な片付けだけでなく、心の中にも当てはまります。心の中に溜まった余計な思いや悩みを手放し、本当に大切なものだけを残すこと。それが私にとっての禅の心ではないかと感じています。

年末のこの時期、皆さんも心の中をそっと覗いてみてはいかがでしょうか。そして、要らないものを一つずつ手放していくことで、新しい一年を清々しい気持ちで迎えられるようになるかもしれません。

急ぐ必要はありません。一歩一歩、心を整えながら日々を過ごす。その先に、充実した日々が待っているのではないでしょうか。

握りしめているものを手放す。


ご覧いただき有難うございます。
念水庵 正道

にゃんすいあん日記37日目

いりぐちにちかづくとなきごえがする。
ごはんのさいそくだとすぐにわかる。
ねこなで声とはよくいったものだ。
カルカンの袋をみただけでソワソワ。

食事中はしずかなものだ。
なにをしてもおこらない。


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