自然農法の極意:農行哲学
自然農法は、環境再生型農業の一環として、緩やかな斜面の裸地を豊かな土壌に変える画期的な方法です。この記事では、一切耕さず、無肥料、無農薬で土壌を再生し、さまざまな野菜や花を育てる過程とその秘訣について詳しく解説します。
1. 土壌再生のスタート:緩やかな斜面の裸地
まず、私たちが取り組む場所は緩やかな斜面の裸地です。この場所は、従来の農法では作物を育てるのが難しいとされています。しかし、自然農法では、土壌を耕さずに自然の力を最大限に活用して再生を図ります。
2. 種の撒き方:さまざまな野菜や花の種を混ぜて撒く
土壌を準備するために、まずはさまざまな野菜や花の種を混ぜ合わせ、それを地面に直接撒きます。この方法は、多様な植物が共存することで互いに助け合い、病害虫の被害を減らす効果があります。また、多様な植物は土壌の栄養バランスを整え、生物多様性を高めます。
3. 水やりなしで育つ理由
驚くべきことに、自然農法では水やりをしなくても植物が育ちます。その理由は、以下のような自然の力を利用しているからです。
a. 草マルチの利用
草マルチとは、雑草をそのまま残して土壌を覆う方法です。この雑草が枯れるときに自然に分解され、土壌の表面に有機物を供給します。これにより、土壌の保水力が高まり、雨水や朝露を効率的に利用できるようになります。
b. 微生物の活動
土壌中の微生物が活発に活動することで、有機物の分解が進み、植物が必要とする栄養分が自然に供給されます。これにより、肥料を使わなくても植物が健やかに成長します。
4. 草マルチの秘訣
草マルチの最大の利点は、雑草を敵ではなく味方として活用することです。以下に、その具体的な手順を示します。
a. 雑草を刈らずにそのまま残す
雑草をむやみに刈り取らず、そのまま残します。これにより、雑草が地表を覆い、土壌の乾燥を防ぎます。
b. 雑草の枯れた後の利用
雑草が枯れた後、そのまま放置しておくことで自然に分解され、土壌に有機物として供給されます。これが肥料代わりとなり、土壌の肥沃度を高めます。
5. 結論:自然農法の魅力
自然農法は、自然の力を最大限に活用し、環境に優しい持続可能な農業を実現する方法です。耕さず、無肥料、無農薬で豊かな土壌を作り出すことができるこの方法は、地球環境にとっても大きなメリットがあります。
緩やかな斜面の裸地を豊かな農地に変える過程は、決して簡単ではありませんが、自然農法の原則を守ることで可能になります。草マルチや微生物の力を利用して、自然との共生を目指すこの方法は、今後ますます注目されることでしょう。
自然農法の極意を理解し、実践することで、私たちも自然の恩恵を受けながら持続可能な農業を楽しむことができるのです。
この記事は決して慣行農法を全否定するものではありません。歴史的な意義や功績は計り知れないものがあります。ただわたしは、従来から耕すことの是非と化学肥料や農薬の影響を深く憂慮してまいりました。世界では今、慣行農法から自然農法へと大きく舵を切っています。砂漠を農地にできる技術を日本人の多くが知りません。この記事を契機として「環境再生型農業」への理解が深まることを期待しております。
日本には申すまでもなく四季があります。三日に一回は雨が降り、四日に一度は風が吹きます。そうした恵まれた環境であれば、自然の力で種が成長し芽を出し根を伸ばしていく。微生物や昆虫などが土壌を豊かにして食物を育ててくれます。それを実感できるのが農業という仕事であり、農行という実践哲学ではないでしょうか。
今日は福岡正信さんの思いを引き継ぐお孫さんの動画を共有します↓
ご覧頂き有難うございます。
念水庵
↓ 農行=農業+修行
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