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禅の道(30)笑いと禅、呵呵大笑
禅と笑いの意外な親和性
禅というと、静寂な坐禅や深い思索をイメージする人が多いでしょう。しかし、禅の教えの中には「笑い」が重要な役割を果たしていることをご存じでしょうか。禅における笑いとは、単なるユーモアではなく、執着を手放す力や自由な心を象徴するものです。
たとえば、禅の公案や語録の中には、師と弟子の間で交わされる問答があり、その多くが一見するとユーモラスだったり、理屈では解けない奇抜なものだったりします。それらは深刻さを超えた笑いを通じて、弟子の心を開き、悟りへと導くためのひとつの手段でした。
呵呵大笑(かかたいしょう)とは何か?
「呵呵大笑」とは、大きな声で思いきり笑うことを指します。この笑いには、心の深いところから湧き上がる解放感が込められています。禅においては、悟りを得たときあるいは真理に触れたときに、それまでの迷いや思い込みが一気に崩れ去る瞬間があります。その瞬間、人は呵呵大笑することがあります。
たとえば、中国の禅僧「趙州古仏」趙州従謙(じょうしゅうじゅうしん)が「無」という公案を弟子に与えたとき、その答えを得た弟子たちの多くは、深刻さを超えて笑いに至ったと言われます。笑いは、知識や理屈を超越し、悟りの直感を象徴しているのです。
禅の笑いの特徴:執着を超える自由さ
禅で言う「笑い」は、執着や自己への過度なこだわりを超える瞬間に現れます。たとえば、次のような禅の逸話があります:
布袋和尚(ほていおしょう)
いつも大きな袋を持ち、呵呵大笑しながら町を歩いていた布袋和尚は、人々に笑顔を届ける存在として愛されていました。その笑いは、世俗の苦しみや心配を吹き飛ばす力を持っていたとされています。布袋和尚は、日常のすべてを悟りの機会と見なしていたのです。一休宗純(いっきゅうそうじゅん)
一休禅師は型破りの僧侶として知られ、ユーモアに満ちた行動や言葉で多くの人々に親しまれました。「禅は難しいものではなく、笑いとともにあるものだ」という彼の言動は、私たちに禅の軽やかさを教えてくれます。
日常生活に取り入れる呵呵大笑
禅の道を歩む私たちにとっても、笑いは「心を調える」重要な要素です。以下の方法で、笑いを日常に取り入れてみてください。
坐禅中の解放感を楽しむ
坐禅で静かに座る中、深刻さを捨て、心に浮かぶことをそのままにしてみましょう。思わぬ気づきが湧いたとき、心の中でふっと笑える瞬間が訪れるかもしれません。失敗を笑いに変える
日常生活で失敗やトラブルに直面したとき、それを深刻に考えず、笑いに変える心の柔らかさを持つことで、心の余裕が生まれます。呵呵大笑を実践する
意識して、声を出して笑う時間を作りましょう。無理に笑う必要はありませんが、笑いヨガや面白い話を共有することで、自然に笑いが湧く環境を作れます。
笑いが教えてくれること
禅における笑いは、真理の光に触れたときに湧き上がる解放感や、執着を超えた自由を象徴しています。私たちも日常の中で「呵呵大笑」を実践し、心を解き放つことで、人生をより豊かに、軽やかに生きることができるのではないでしょうか。
「笑い」は悟りへの扉を開く鍵のひとつかもしれません。あなたもぜひ、笑いとともに禅の道を歩んでみてください。
「呵々大笑」以外にも「拈華微笑」など仏教には「笑い」や「ほほえみ」によって以心伝心する逸話が多く残っています。これらは言葉以外にも、こころが通い合うことをあざやかに示しています。
「あはは」「いひひ」「うふふ」「えへへ」「おほほ」のなかで、どう笑うかですね。ご自分の笑い方はどうですか。私は「あはは」と笑うようにしてます。もっとも「あ」が抜けてしまって「ははは」になってますが笑
可笑しいときや嬉しいときに笑うのは普通ですが、かなしいときやつらいときに、ひとりで大笑いしてみるのもおすすめです。たかが人生ではありませんか。さみしくてなきたくなるようなときこそ笑いましょう。
「笑」という字をみているだけで笑えますよ。私はいままでにガンに三度も罹っています。むかし聞いたことがあります。ガンの特効薬は笑うことだと。真偽のほどは露知らず。いまでも深く信じております。
ご覧いただき有難うございます。
念水庵
ねこは笑わないと思っていましたが、機嫌のよいときは様々な表情や仕草で表現するそうです。
今日は、いよいよ保護ねこちゃんとお見合いします。
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涙は修行、笑いが悟り。
むかし、そう教わりました。