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のだむら「のだ塩」と合わせる焼酎

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海水を鉄鍋に張り、薪で直煮して作る「のだ塩」。この昔ながらの製法によって作られる塩は、単なる「塩化ナトリウム」の域を超えています。加熱沸騰した海水が次第に濃縮され、そして結晶となる瞬間が見えてくるような太く粗く純白の塩。自然の恵みを凝縮したミネラル分豊富と言うか、ミラクルと言いたいほどの丸い甘みをもった美味しい塩です。料理への使い方はほとんど無限。素材の持つ味わいを十分に引き出してくれます。青魚を締めるのにも良いし、鯛はもちろん、ホウボウやアカガシラなどの根魚や変わったところでは豚肉の塩釜焼きなどにも良いでしょう。天ぷらにちょいと付けていただくのも最高です。この塩を使った料理に合わせるのは奄美黒糖焼酎「壱乃醸朝日」です。奄美群島の喜界島でミネラル分豊富な硬水で仕込まれる酒。黒糖をたっぷりと使用した濃醇な味わいの黒糖焼酎です。ロックでも水割りでもあるいはお湯割りにしてもいい。飲み方を選ばない骨太の酒です。

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「こん塩、うまかね」杜氏で朝日酒造社長の喜禎浩之氏。ひとつまみ舐めて笑顔になった。「やっぱり、海の酒には海の幸を合わせればいいってことですねえ」と小生。にやりと笑った喜禎氏、「魚料理にもいいけれど、やぎ料理にもよさそうだね〜」。サトウキビの収穫など厳しい農作業が終わると、みんなでヤギ料理を食べる。これが喜界島のハレの日のごちそう。
のだ塩で下味を調えて香ばしく焼き上げたヤギ肉を想像するだけで胃が鳴ります。ところで、デザートにいただく「スイカ」に軽くのだ塩を振ると甘みが際立って黒糖焼酎の立派なアテになりますよ。お試しを!

今回のイチオシ

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壱乃醸朝日
標準市場価格:1,594円 720ml / 3,137円 1,800ml
喜界島は鹿児島の南380km、奄美群島のもっとも東に位置する島です。
周囲約50km、最高標高が200mと少し。「東京タワーより低いんだもんね」と喜禎氏。コバルトブルーの海に囲まれた美しい隆起珊瑚礁の島です。
この島で創業以来約100年、黒糖焼酎「朝日」を造り続けているのが朝日酒造。そして若き杜氏喜禎浩之氏が次々に造り出す意欲作の一つがこの「壱乃醸朝日」。通常の黒糖焼酎は、米麹1に対して黒糖2の割合ですが、この壱乃醸朝日は黒糖を米麹の4倍使用しています。このため黒糖の甘い香味が、とりわけ印象的。お湯割りでは濃醇な香りが立ち上がり、柔らかな甘味が広がります。ロックにするとコクがありながら爽やかと言っていいほどの喉越しが楽しめます。南の海に浮かぶ喜界島の爽やかな風を感じながら、ここちよく酔うにはこの酒がおすすめです。

今回の焼酎に合わせた商品

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のだむらさんの「のだ塩」は、三陸の海水を煮詰めて作る「直煮」により製塩されたミネラルたっぷりの自然塩です。のだ塩は、塩気より旨味が非常に感じられ、塩の粒が大きく、料理に使うととても甘味を感じます。塩おにぎり、焼き魚、天ぷらなど、直に塩の味わいを感じる料理に使うと素材が引き立ち、さらに美味しくお召し上がりいただけます。

のだむら「薪窯直煮製法のだ塩 100g」
販売価格:380円(税込)

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和田 博温 WADA Hiroharu

酒と生活文化研究所 代表

経歴
早稲田大学美術史学科卒業。広告会社でマーケティングや中国事業開発(主に北京・上海)、クリエイティブなどに従事。2009年春に「酒と生活文化研究所」を設立。雑誌「dancyu」、専門誌「居酒屋」、ムック「芋焼酎はこれで決まり」などに執筆している。著書に「焼酎はおもしろい〜人と酒をつむぐ45話」(世界書院情況新書 1,000円(税抜))。国内外での講演活動などを通して、国酒本格焼酎の魅力を伝導。酔い酔い絵師の別名でイラストレーターとしても活動中。葉石かおりさんの近著「日本酒テイスティングBOOK」(えい出版社 西日本編、北海道・東北編)にも絵師として参加。酒と酒飲みの世界に浸り込んでおります。

(2014.9.16公開)

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