chatGPTを使って、家具のプログラムを作り直してみてる
こんにちは、sanyosanです。
既にお忘れになられた人も多いと思いますが、以前、カグメイクというプログラムを作っておりました。
過去に在籍した家具製造メーカーで、3DCADのfusion360というソフトを駆動させるプログラムでした。
でした。と言っても現在もまだ現役バリバリで使っております。
4.7日かかっていた家具設計を、30分に短縮し、さらには製造工程ごとの画像ファイルや、工程管理、材料発注書や在庫管理、などなどが一括で詰まった革新的なプログラムです。
実際には、とある企業に売却が出来たんですが、「半年~1年は入社してね」と言われてお断りしました(汗 それと、個人で作成したプログラムなのに、所属企業にお金が入ると言われたので、それもなんか違う気がして「ふんっ」と断ったのが実際です。
ピッチコンテストに出たり、スタートアップのイベントに参加したりで色々出来ましたが、
「僕の個人的な問題」でストップしてました。
僕は今、7つほど仕事をしています。そのうち1つは、10社以上のコンサルを行ってます。
そう。打ち合わせが出来ないんです(汗
ですからカグメイクは、「そのうち家具屋を買収してからゆっくりと作ろう」と思っていました。
カグメイクを完成できなかった理由
実際には、カグメイクだけでスケールしようと思えばできたんでしょうが、僕にはプログラミングの腕がありませんでしたし知己も居ませんでした。何名かに発注したんですが、それもまた微妙な成果で・・・
そうこうしているうちに、「コンサルしてよ!」と言われるようになりました。カグメイクの実績の中の、工程管理が、他社にも欲しがっている企業が多く、また、家具メーカーを歩いたんですが、
「エクセルが無い」
「パソコン買うように経営者に言ってよ」
等と、まあまあ厳しい木工業界の環境を考え、また、色々なスキル面もあって、「そのうちやろう」と投げておりました。
コロナがやってきた
コロナは僕にとってチャンスでもありました。
混沌。
家具製造メーカーである高橋工芸に、毎日経営者が2-3人来ていました。
「工場が止まった」
「客から来るなと言われた」
一番多かったのが
「暇になったら新規事業やるけど、忙しいからってずっとサボってたら暇になった。何もすることないから従業員から詰められてる」
経営者ってほんまに、あれこれしょうもない事やって、ちゃんと仕事出来ない人多いなって思います(汗
これは一気に、自分に適正のあるコンサル領域の経験値を爆速で積み上げるチャンスだ!!と、
すぐに株式会社Zenという会社を立ち上げ、定時までは高橋工芸、定時後はコンサルということで、同時に40社すぐに集め、6時間×7日の修行をしました。
広島県からオファーがやってきた
そうこうしているうち、オファーが飛んできました。
徳島県の株式会社イルローザ(徳島では最もメジャーな洋菓子店)も、「コロナで来店客が吹っ飛んだ」という事で事業再構築のオファーをいただきました。すぐに飛びついて、徳島に移動。
徳島と広島の二拠点コンサルが始まりました。
そして山口県からさらなるオファーがやってきた
イルローザが1年経過した頃・・・そうこうしているうち、さらにオファーが。
山口県の食品商社、株式会社新光からのオファー。
同じく、事業再構築。現在、ガリガリ再構築しています。
今のさんよーさん
僕は今、徳島県で最もでっかいお菓子屋、飲食店、食関係企業もう2社、山口の問屋、某省庁の専門家、家具屋のプログラマー、コンサル10社強(コンサルいっぱいできたから抑えた)、民泊経営等を行っています。
実家の不動産屋から家具屋に移動したのが2017/10。たった5年ちょいで一気に変化しました。今ではもう、「〇〇なんですけど、状態悪くないから嫌ですよね」と、どちらかというと僕に言う時は大体最後、みたいなブランドイメージとなっています。状態いい方がいいんすけど(汗
復活する理由
さて今回作ろうとした理由は、「chatGPT」のおかげです。
彼のおかげで、プログラマでもない僕でも一瞬でプログラムが作れそうで、「あれ、カグメイクこれなら完成できちゃうんじゃね?」と思ったのと、chatGPTについて色々教えてほしいという機会が何故か増えた(というかそんなことをしなくても使えるのがchatGPTな気がするけどアカウント登録しない人とかめちゃ多いのはもうなんかすげー大変じゃなって思う)ので、やってみようと思っています。
また、所属している企業によってカグメイクを完成させようと思っています。
なぜカグメイクが出来たのか
所属している家具メーカーは、日本で最も高級な府中家具という産地にあります。
また、その中でも超高級特注家具を作っています。
本来製造メーカーで最も大切なのは、部品・材料の共通化です。
扉を開く部分の金具を丁番と言いますが、他社は1種類。当社は100種類はあると思います。
引き出しの横についているスライドレールも同様。他社は数種類。当社はなんぼでもあります。
当社は全くその逆をいってます。
たった1つのちっちぇー金具(1000円)のためにドイツから空輸したりします。当然顧客は、国内のセレブばっかり。そんな家具屋です。
ですから、異常なまでに設計効率が悪かったんです。
僕も入社当時、共通化しようとしました。しかし、共通化すると仕事無くなるんですね(笑
だから、2か月ほど悩みました。
10月1日に入社して、11月までほぼ、観察のみでした。
そんなとき、3DCADに出会います。
fusion360という3DCADを使って設計をする。
2Dだとねむたい
3Dだとめちゃいい
そんな人の言う事を信じて3DCADの勉強をして、一生懸命に、家具のモデリングをしてみました・・・すると・・・・
「めちゃ遅ぇよ!!!」
そうです。3Dの方が遅いんです。慣れの問題じゃないです。本当に遅いんです。PCスペックも必要。ソフトウェア価格も高い。遅い。何もいい事がありません。でも、有識者の皆さんは、
2Dだとねむたい
3Dだとめちゃいい
と言ってます。
実際その後、局面のほぼ無い家具は3Dより2Dの方がいいと、ものすごく後になって気付きます。気づくのおせーよ誰か教えてくれよばか
そんなこんなで
「めんどくせーから自動設計しよう」
という、今から思えば全然意味が分からない事に到達します。
fusion360の練習を始めてから1か月・・・
分からない事
・家具のこと
・プログラミング
・3DCAD
・英語(fusion360のプログラミングコミュニティは日本人が数人、後は全部外人(汗))
必要なものが全部わかってない(汗
でも、その当時SWOT分析をした結果が面白くて
「世の中の家具屋が全部、金具を共通化してるなら、うちみたいになんでも金具の経験値がある家具屋は無い」
最早ただのイカれたおっさんです。
ある日、家具屋に行きました。息抜きに。
イケア神戸店です。
その入口の家具が気になって、なんとなくその場所で6時間程度ぼんやりと家具をずっと眺めてました(怪しすぎる)
あれ、家具って、ほとんど同じように作られてない?天板、側板、地板・・・扉、棚板・・・金具・・・しかも板の厚みはほぼ一緒・・・
そうかこの板の長さを外部から送り込んで3Dの形を変形させるんじゃ!
2か月程度、3DCADで作った立方体(板状のもの)を、外部からファイルを読み込めるように、英語と家具とCADとプログラミングとの闘いでした。
2018年の正月・・・手作りのCSVファイルに、(itaname,0,0,0,100,100,100)と書いた通りに板の形状が変わりました・・・カグメイク誕生の瞬間です。
1枚出来たら1万枚でも出来る。
そこから5か月、ひたすら当社の家具製造の方法を詰め込み、事務員に3日レクチャーすれば、家具屋の家具がモデリング出来るプログラム「壁面の壁子さん」が完成しました。
改良の日々が続くも・・・
そこから諸々改良をしていきました。
一気に進めますが、
家具の図面
パーツごとの図面
板を何枚、縦横高さいくつで切ればいいか
塗装図
工程表
Trello(工程管理ソフト)連携
材料発注書
在庫予測&管理表
梱包段ボール加工図
配送伝票作成
等など、どんどんバージョンアップをしていきました。
バージョンアップ中止
頓挫したのは前述の通り。家具屋を離れてからはバージョンアップはさほどしていません。
コンサルを開始して2年半。100社以上のコンサルを行い、業務改善・事業再生はかなりの経験値を積みました。
今度はさらにバージョンアップしようかなって思っています。
カグメイクの由来
壁面の壁子(へきこ)さんを、専門家と言われるおじさんたちが、すごく否定しました。
みんながいう事は案外正しいと思ったので、辞めました。
かわいいのに、って思いました。
一瞬、タンスタンスレボリューションという名前にしようとしましたが、残念ながら、売れっ子になったときにコナミ様から怒られそうなので止めました。いい名前。
しょうがないので、なんか不満たらたらで、カグメイク、って名前にしたらおじさんたちが納得しました。
で、ずっとカグメイクのままバージョンアップしてきたんですが、
やっぱり壁子さんの方が良いと思うんですよね。
・・・って名前はいいや。
カグメイクという名前にはあるソフトウェアの想いを込められています。
「初音ミク」です。
音が似てますよね。僕は初音ミクの世界観を意識しています。
カグメイクで解決できる事
家具の構造上の問題、それは沢山ありまして、1万文字以上になるので書きませんが、
「特注家具が高すぎる」
これは僕の友人から最初に言われたことです。
家具だけのためにローンを組んでる家具大好きな女子です。高い理由を分解しました。
家具販売店がお客さんと打合せし図面化する⇒
そのままの図面じゃ製造とは程通りので書き直し販売店に確認⇒
製造
設計社員が一生懸命設計するんですが、特注で、しかも全部1つ1つに合わせて金具や板のすき間等を設計するので、異常に手直しやミスが多く、板の性質上、少しの擦り傷や打跡があれば再制作です。
大手メーカーやホームセンターで5,980円のテレビボードが特注になると248,000円なんです。
特注である以上高いのは当然ですが、無印良品さん等の2倍程度までにしないと、年収800万円に出世した程度では絶対買えないです。
また、住宅は2か月程度で完成しますが、特注家具は3か月以上かかります。これも絶対におかしい。
最初の人が設計したものが実際の加工に回せる図面だったらいんじゃね?ましてやそれが素人が作ってもいけたらいんじゃね?これがカグメイクで解決できる事です。
技術的に無理でしたが、chatGPTに出会った事で出来るようになりました。
また、コンサルをゆるめ、複業もある程度にし、現在の新光も事業再構築が大体形が出来上がりました。
そこで、一気に作り上げます。
everyone,funiture Creator
カグメイクが目指す世界観は、誰もがスマホで自分の好きな家具を格安で作れるものです。
初音ミクのように
・詩を描いてみた
・うたってみた
・おどってみた
のように、スマホだけで壁面収納・テーブル・ベッド・椅子の設計が出来ます。しかもその図面は、パーツにバラされ、その通りに加工すればその家具が出来上がります。
また、メーカーによって、天然木の化粧板でフラッシュ加工で製造する会社もあれば、ポリ版・メラミンで作る会社もあり、また、ホームセンターのボードで作って塗装したい人も居るでしょう。ダボで釘を見せないように高級家具では行いますが、見た目だけを言いたい人は、釘でガンガン打ち込んでもいいと思います。
DIYで扉がなかなか作れないのは、丁番をどの場所に加工して設置したらいいか分からないからだと思います。引き出しのねじ穴をどのように施工したらいいか分からないからだと思います。カグメイクはそれら全て出来ます。
自分が作った家具の設計図だけアップしてもいいでしょうし、好きな家具産地に発注。飛騨・大川・府中・旭川・静岡・徳島・仙台・・・まだまだ元気な家具産地はあります。それぞれに特徴があります。
自分自身が壁を眺めながら、好きに時間をかけてモデリングして、それを好きな家具産地の好きな職人に発注する。
板で納品してもらって、近所の大工さんに施工してもらう。
家具製造メーカーじゃなくて、メーカーの下請けの化粧板屋や板屋さん、大工でも作れるようになります。
既存のメーカーは、カグメイクを使ってお客さんにもっともっと自由度が高くて儲かる家具を設計して提案しまくったらいいと思います。
カグメイクコミュニティにある家具を自分のところにある銘木で製造して販売してもいいかもしれませんね。
家具販売店は、特注をウリにするのではなくて、自社で提案できる幅が非常に大きい事を提案していいのではないかと思います。
僕はさらに、「開けゴマ」で開くような、Alexaやgoogle home、siriで開く隠し部屋なんてあってもいいのではないかと思っています。
IoTパーツはどんどん進化してますが、特注家具でそれをインテリアショップが作ろうとすると恐らく、さらに1桁金額が上がると思います。カグメイクで自分自身で3Dで金具加工穴をあけてしまえば、すぐ実装出来ます。インテリアショップはそれを高級層に提案すればいいのではないか?と思います。
カグメイクのコミュニティ上でどんどん進化していっているのを見て、自分自身が作るソリューションとしてこのプロダクトをリリースしようと思っています。
さて、今からやること
実際には、オフラインではカグメイクの板の計算やクリアランス、金具等の2000種類程度のデータは集まっているので、それをUI/UXを進化させていこうと思います。
が、chatGPTが登場したので、まずはchatGPTすげーってのと、カグメイクの進化の様を記事にしてみたいなって思います。
僕のことなので、不定期に絶対なりますが、ゆぅるりと書いていきたいと思いますので、是非楽しんで下さいませ~