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【35球目】M&A

M&Aの仲介会社のCMが、テレビの地上波で流れる時代です。

M&Aとは、簡単に言うと企業の売買ですね。
多くの企業がM&Aに取り組んでいますが、三陽工業も積極的に取り組んでいます。

今日は、このM&Aについての想いと書いていきますね。

初めてのM&A

約3年前に、初めてのM&Aを実施しました。
三陽工業の本社から車で数分、三陽工業魚住LCから歩いて1分、三陽工業魚住工場に隣接するサンテックというレーザー加工をメインに行う会社です。

元々は現在の魚住工場の場所に、このサンテックがありました。
そして、その隣の物件(現在のサンテック)に移動した為、元々サンテックがあった不動産を三陽工業が購入。

最初は、不動産売買の買主(三陽工業)と売主(サンテック)という関係でした。不動産売買終了後、その不動産を仲介してくれた会社から、

サンテックのオーナーが会社を売りたがっている

というお話を頂き、そこに乗っていきました。

M&Aは未経験です。
M&Aの仲介会社が入っている訳でもありません。
文字通り、やったことがないことをやってみようです。

M&Aとは?
という所からの学びでした。
この経験はとても大きかったです。今も役に立っています。

いま、サンテックは三陽工業の子会社として、お客様に価値のある製品を提供しながら成長を続けています。

M&Aの実績

サンテックの件を皮切りに、長野県、愛知県、京都府でM&Aを実行してきました。長野では現在の長野工場が塗装工場として、愛知県では現在の豊田営業所の一部として、京都はそのまま京都営業所として、今も多くの人が活躍してくれています。

三陽工業のM&Aの目的は、日本の製造現場を元気にするためです。

三陽工業がM&Aすることによって、
なぜ日本の製造現場を元気にすることに繋がっていくのか?
そこのお話をしていきます。

目指している姿

23ヶ所ある営業拠点に対して、10ヶ所の製造拠点が現在あります。

10ヶ所の製造拠点のうち、8ヶ所は兵庫県に存在しています。
残り2ヶ所は福岡県長野県

全ての営業拠点のそばに製造拠点を創っていきたい

それが私たちの目指している姿です。
埼玉営業所の近くに埼玉工場を。熊本営業所の近くに熊本工場を。
そんな姿を目指しています。

製造業とHR事業の相乗効果

私たちはものづくりの会社です。
ものづくりの会社がHR(ヒューマンリソース)事業もやっています。
何が相乗効果を生み出すのか?
私たちがM&Aをする対象は、中小零細企業であるいわゆる町工場です。

いま、日本の町工場の多くが抱えている問題として、事業承継者不足が挙げられます。要は次の経営者がいない
これはひとつの社会問題になっています。
と同時に、次の経営者がいない工場は次の工場長もいません。
技能承継者不足も発生をしています。

想像してみてください。経営者が60代、70代の会社であれば工場長も50代~70代であることがほとんどです。そしてどちらも後継者がいない。

この先どうなるんだろう?と考えて、若い人は辞めていく。

よくあるパターンです。

この2つの大きな問題を、三陽工業では解決します。

事業承継者の問題については、子会社化されることによって解消されていきます。もちろん、新たな経営者が置かれる訳ですし、資金的な部分についても、親会社の三陽工業の力も使うことが可能になります。
三陽工業が持っている仕組もそこへ入っていきますので、1人の経営者に責任を負担してもらう状態ではなくなります。

そして、技能承継者の問題。
例えば、福岡に新たな工場をM&Aしたとします。
福岡でいうと、近隣の小倉・福岡・佐賀・大分・熊本に数百名の生産推進グループ社員が在籍しています。
その平均年齢は約30才。ということは20代と30代がほとんどです。
そこから志のある、心の軸を持った人財が異動をしてきます。
そこで彼らは、自分の職場をより良くする為の行動を取り続けていきます。

妄想

得意の(?)妄想です。

とある地域で、設立50年の会社が三陽工業にM&Aされました。
経営者は70才、工場長は60才、社員数20名の中小企業です。
M&Aされてから、三陽工業のHRより3人の社員が異動してきました。
50年前に建てられた工場は、ところどころに補修の後があります。

会社訪問してきた人と、HRより異動してきた社員の会話です

訪問者:こんにちは、三陽工業にM&Aされたんですよね?

社 員:はい!そうです。

訪問者:設立から50年経っているのもあり、建屋はボロボロですね?

社 員:そうなんですよ。ボロボロの建屋ですけど、
    これからもっと現場を良くして行って、そして利益出して、
    最終的にこの建屋を建て直すことが目標です。

訪問者:なるほど。今までは建屋もボロボロでしたし、
    工場内の空気もドヨーンとしていましたが、
    建屋ボロボロは変わりませんが、工場内の空気は
    とても綺麗というか、良くなりましたね。

こんな会話が交わされています。

妄想しながらワクワクしています。
こんな状況が、今のサンテック長野工場では起きています。

こういう状況を日本全国に広めていきます。
日本の製造現場を元気にするために。

本日もありがとうございました。

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井上社長|三陽工業株式会社
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!