千恋*万花 感想
こんにちは。
相も変わらず1本終われば1本新たにと美少女ゲーをやっておるところですが、今回プレイして喋り倒したいのはこちら。
ゆずソフトの「千恋*万花」です。
過去エントリーでは天使騒々の感想を書いてますが、私自身この千恋*万花はゆずソフトでプレイする2作品目となります。
発売が2016年で最新作の天使騒々から数えて3作品も前のものになりますので、今更感想を書いたところで読んでいただく方の薬にも毒にもならないとは思いますが、相変わらず感想の吐き出し先がここしかないため今回も少々お付き合いいただければ。
あ、今回もネタバレありの感想ですので未プレイで読んでくださる方はご注意を。
全体的な感想&共通ルート
要約すると「隔絶された土地で起こる謎を頑張って解決する怪異譚」というのが大筋です。
私個人の話になりますがこれは間違いなく自分が面白いと感じる設定で、化物語やサマータイムレンダが面白いと思える理由と同じなのだろうと思っていました。
さて、物語が始まり今回の主題となる土地へ到着したところなんと早速芦花姉との邂逅。
そしてそのまま芦花姉と帯同。
大前提として、私はこの作品を100%芦花姉目当てで購入しているので共通√のこの導入だけで元は取れたと言っても過言ではありません。
そんなこんなで怪異と対峙するベースキャンプとなる朝武家へ到着するわけですが、次は早速茉子が服を着ていないと。
よくわからないですが共通√からサービスシーンが多め?ですか?
そこからはかくかくしかじかで芳乃や茉子、ムラサメちゃんと共に怪異と対峙するわけですが、この時点で私は芳乃の父である安晴が黒幕だろうと勝手に思っていました。
糸目で宮司ですし(偏見)。
結果として娘と主人公がイチャイチャしていてもニコニコしているだけの聖人だったわけですが。
共通√はこのような怪異とのバトルや解決方法の思案で進んでいき、一旦は解決策を見出しラスボス怪異を倒すという形で個別√に入っていきます。
ただそうはいっても目の保養となるシーンは多々あり。
茉子と買い出しという名のデートをするとか。
芳乃のポンコツ加減が隠し切れなくなってきたりとか。
レナの和装がスタイルも相まってとてもいいとか。
ムラサメちゃんが有能なサポートキャラだとか。
特に全√プレイしてから感じたのは、個別√で各ヒロインがデレたり何やらするギャップを大きく感じさせるための「溜め」が共通√でしっかりとなされているいうことですね。
まあ美少女ゲーであれば個別√に入ってから各ヒロインとは付き合うことがほとんどなのでそれはそうかもしれないのですが。
ただこの千恋*万花については共通√は友情や戦友の線が特に強いかなと思っていまして、そのおかげで個別√に入ってからヒロインの変貌ぶりにギャップを感じられると思いました。
以下、今回も私の攻略した順で個別√の感想です。
常陸 茉子
今回は特に攻略順を事前に決めてなかったのですが、知らん間に茉子√に突入してました。
まあたしかに少しだけ、ほんの少しだけ茉子にいい顔をするような選択肢を選んだ気もするのですが。
それにしても。
ゆずソフトのヒロインが話題に挙げられる中で度々見かけたことはあったのですが、まさかここまで中毒性があるとは。
黒髪でくノ一であの声でスタイル良しで”あは”で。
しかもですよ。その上で従者属性もあるんですよね、朝武家の。
欲張りセットこの上なく、なんかこれだけでも人気が出るのはよく分かりました。
先にも書いた通り、私はこの作品を100%芦花姉目当てで買ってプレイし始めたのですが、ぶっちゃけその半数近くは茉子に奪われました(※後述あり)。
このようにキャラだけでも人気が出るのはよく理解できたところですが、茉子の真の魅力はやはり個別√のストーリーを経てこそ完成された印象です。
茉子に限らないですが、可愛さなどこそ切り抜きやプレイした方の感想などで分かっても、本当の良さはやはりシナリオを通してじゃないと100%理解できないなと思っています。
まあ美少女ゲーってそのキャラの良さが100%際立つシナリオになっているはずですし(因果関係が逆かもしれませんが)。
そんな感じでキャラの魅力に目を奪われがちですが彼女のバックグラウンド自体は結構重めなんですよね。
物心ついたときから朝武家に仕えることだけに傾注し、そこに自分の意思は介在しておらず、合間の時間で趣味の漫画から得られる俗世的なことに憧れを持つと。
個別√では解決したはずの憑代絡みで祟りとの対話が主になっており、その祟りを対処するためにあれこれすること自体は全√完了後に見ると重要であるストーリーなのですが、茉子√単独で見ると結局のところ上述のバックグラウンドから茉子が心の奥底に抱えているダークな部分と言いますか、おそらく本人の自覚がないレベルで抱えている黒い部分を取り払うというのがこのシナリオの主題であると理解しています。
というか、この√で出てくるあの祟り自体が実質ブラック茉子みたいなものだろうと。
恋をしたい・知りたいという感情の出どこが茉子の暗いバックグラウンドにも繋がりますし。
「あは」についても茉子の抱えるバックグラウンドから勝手に考察を広げるとすれば、これまでレールに乗せられた人生を歩んできて各所から何を言われても「あは」と流すしかなかったのかなとも思ったり。
要は肯定も否定もしない、言われたことに従うしかなかった故の防御反応というか、曖昧なリアクションで誤魔化さざるを得なかったことに起因するのかなとか。
まあこの辺りの解釈は全て私の勝手な妄想なわけですが、ただこう考えると本人も言っていましたが茉子が主人公と付き合うのを尻込みした理由が自分なりに上手く咀嚼できるんですよね。
今まで朝武家に仕えること以外を考えたことがないから。
朝武家のお世話をする機械のような存在で他に何も知らないから。
朝武家の呪いを放っておいて自分だけは幸せになるべきでないから。
本当はここで「足が太いから」も本人が言っていたかと思いますが、それはさておき。
・・・とまあ、シナリオに関する話もまだまだ書きたいところではあるのですが。
この常陸茉子というヒロインはシナリオとは別に彼女自身の良さについてももっと書かないといけませんよね、ええ。
もっとと書いたものの実はそのほとんどが「声」や「演技」に帰着するかなと思ってます。
そう、CV:小鳥居夕花さん。
「あは」もそうですが本当にあの声と演技にやられました。
上手く表現できないのがもどかしいのですが、あの上から目線のねっとりした話し方とか、そして上から目線のくせにちょっと押されると弱い部分とかポンコツ化するとことか。
そして何よりそういったシチュエーションごとに出てきては絶妙に異なる「あは」の強弱の付け方というか。
これは一意見ですが、「あは」を言わせたら世界で一番小鳥居さんが上手いと思いますし、その演技力をしてテキストだとたった2文字である「あは」という言葉の抑揚の差だけで様々な見え隠れする感情を察せられるのがゲーム形式の一番いいところだと思います。
個人的に好きだったシーンは茉子√ではなくレナ√の話になるのですが、志那都荘でのお泊まり会で集合時にレナに抱きつかれたシーンでしょうか。
茉子は度々足が太いことを気にした発言をしていましたが(ちょうどいいのに)、レナに抱きつかれたときに胸はそれなりに自信があったようなことを言ってるんですね。
茉子は忍者や従者としてのスキルには自信があるものの自分自身に係るところは自信なさげな雰囲気だったので意外だなと印象的でした。
あとはアフターストーリーですかね。
すでにめちゃくちゃリピートしてます。
なんというか、詳細はプレイして見てほしいのですがありとあらゆる性癖までカバーしてやるぞという気概を感じました。
茉子だけで書きすぎたのでこれで最後にしたいのですが、なんと言っても外せないのがキャラソンである「茉子の日常」ではないでしょうか。
正直シナリオ中で流れるアレンジで聴いた際は特に何とも思わなかったのですが、YouTubeで公式が上げているのを聴いて衝撃でしたね。
茉子が歌ってると。
いや分かりますよ、キャラソンは全てそのキャラが歌ってるので茉子のキャラソンを茉子が歌ってるのは当然なのですが。
それでも最初の感想は「リアルに茉子が歌ってる」というくらい小鳥居夕花さんが上手いなと思いました。
そして言うまでもなくの即買い。
こういった点も含め、ちゃんとシナリオをプレイした上で茉子というヒロインを知れて本当に良かったです。
朝武 芳乃
パッケージヒロインなので本当は最後にプレイしたかったのですが、茉子√を進める中で「婚約者のままいたら芳乃はどう豹変するんや」と気になりすぎて気付いたら2番目に選んでました。
巫女さんですね。ポンコツ巫女さんです。
巫女キャラ大好きです。
芳乃√はシンプルにシナリオがめちゃくちゃ良かったです。
過去の足枷をうんたらかんたらという展開自体はオーソドックスなのかと思いますが、それが上手く改心前の芳乃の言動や行動を示していたなと。
芳乃からすれば主人公との出会い、もとい恋人となるのはある意味それまでの人生を否定する、芳乃自身のこれまで信じてきた選択を否定する道になるわけですね。
巫女姫という肩書きしか見られない事実や自分の言葉が母親に届いていなかったという偏見など、芳乃自身はそう受け入れざるを得なかったというかそういうものだと他に疑える余地がなかったというか。
その考えをベースにこれまでを生きてきたわけですから、そりゃ主人公からの告白も半信半疑というか、到底すぐ受け入れられるわけがないよなと。
まあそれを最大限の「ツン」で表現されていたわけですが、共通√を全体を通しての「ツン」なだけあって個別√に入ってからの「デレ」が半端ない。
たぶん本作品のヒロインを見渡しても一番そのギャップがありましたし、個別√に入ってからはどんだけ甘いねんと。
まあそれ見たさで2番目に芳乃√を選んだ私なんですが、それにしてもですよ。
芳乃さん、1回目のシーンが過ぎてから急にタガが外れすぎではないですか(褒めてます)。
個人的に好きだったシーンはこれも別ヒロイン√になるのですが、やはり茉子√での例のシーン。
「ねねねねねね寝てたわよ」
ですね。
芳乃のポンコツさというのは共通√からも出ていましたが、このシーンでも滲み出るポンコツさ、また茉子との掛け合いで幼馴染感が出ていて良かったですね。
さてさて、それで芳乃についてもキャラソンに触れずにはいられないですね。
茉子の日常とは逆なのですが、「とおりゃんせ」はシナリオ中に流れるアレンジを聴いてずっと耳に残っていました。
それでいざ原曲を聴いてみたらまさかのロック調!
それでいて和の雰囲気が損なわれておらず、本当にゆずソフトは良い曲ばかり出てくるなあと感心せざるを得なかったです。
全体を通してシナリオやBGMやキャラのおかげで、総合的に目と耳と心が一番幸せな気持ちになれるハッピーエンドで大変満足でした。
レナ・リヒテナウアー
軽い気持ちで3番目に選んだのですが、シナリオの本筋だけを見ればおそらくこのレナ√が真ハッピーエンドなんだろうなと思いました。
他√でも残存する呪い自体の解決はしているのですが、呪いそのものの根源や穂織の歴史的背景など正直この√だけでほぼ全て網羅できている内容でしたね。
ちょっと穿った見方をすればシナリオそのものの解決というか、プレイヤーへの正解の提示をまとめてレナ√に任せて(全体フォーカス)、他の√ではシナリオに沿ったヒロインが抱える問題の解決(個別フォーカス)という違いがあるという捉え方もできるかなと思ったり。
そういう意味でも千恋*万花というゲームがどういったストーリーなのか理解するには一番適している個別√であったと思います。
そして、だからと言ってレナの魅力が描かれ方が不十分でないのがこのゲームの凄いところ。
海外からのキャラということで、他ヒロインとは異なり主人公に対して個別√突入時からガンガン積極的なのがやはり印象的でした。
なんか知らん間にカタコトの喋り方も気にならなくなってましたし。
スタイルの良さは見えるたびに気になってたのですが。
ただ本当に耳って不思議ですね。
最初は違和感がめちゃくちゃあったのに最後にはなぜか普通にカタコト台詞を聞けていてびっくりしたであります(レナさん風)。
またまた声とかの話になってしまってあれなのですが、そういった音で感じられる印象があるというのがやはりゲーム形式の良いところですよね。
ただ美少女とイチャイチャするストーリーを楽しむのであれば漫画とかでもいいわけですし。
まあ逆にそのせいで印象が損なわれるリスクもあるとは思うので、やっぱ声優さんってスゲーって話になるのですが。
さて、レナ√で個人的に面白かったのは、薄々予感はしていたのですがやはり朝武家の風呂場でのシーンがあるんやなという点。
例のプールみたいになってましたよね、知らないですけど。
もはや各ヒロインとのラブホ状態といったほうが適切でしょうか。
ちなみに、ネタバレありとは言っていますがここではあえてシナリオの詳細には触れていません。
この先は自分の目でたしかめてくれ!
鞍馬 小春
最初は小春√が存在すること自体にやばさを感じていたのですが、一つだけ歳下と聞いて安心しました(そういう問題ではない)。
正直私の好みからは外れに外れていて申告敬遠してもいいレベルだと思ってプレイしていたのですが、CG絵の小春を見てその考えは取り下げました。
立ち絵だとかなり幼く見えるのですがCG絵だと割と年相応に見えまして・・・
個別√自体は途中までは芦花と同じという結構特殊な感じなのですが、ヒロイン同士でバチバチやり合う展開が好きな私としてはそういった観点でも楽しめました。
またサブキャラの√だけあってか呪いとかのややこしい事情は抜きにして、そのキャラクターの事情に沿ったシナリオなのが良かったです。
この点はもう少し言及したく、
ゆずソフトでプレイするのはこの千恋*万花が2作品目だと冒頭でも書いた通りまだまだ新規ではあるのですが、「本筋に絡ませるメインヒロインズのストーリー」と「本筋に絡ませないサブヒロインズのストーリー」のバランスの取り方が本当に絶妙だと思っています。
サブヒロインまで含めた全キャラクターがメインシナリオに絡むとなるとそれはそれで少し冗長かもしれないですし、かといってメインヒロインが脇道それたシナリオだと「メインとは」となりますし。
小春(と芦花)については完全に「呪いの事情から解き放たれた主人公が幼馴染たちと頑張る話」というまったりテーマで、甘味処である意味も見えてきて非常に良い作りのシナリオだなと感じました。
ところで・・・
小春と主人公の関係性は従兄妹ということですが、シナリオ中で小春は主人公のことを「お兄ちゃん」と呼んでいます。
実はこの感想を書いている今現在でプレイしている作品でも全く同じシチュエーションがあるのですが、これも義妹みたいな扱いなのでしょうか。
従兄妹という関係性ではなく、お兄ちゃんと呼ぶことで兄妹という関係(に見せること)が強調されるので、逆にそれ以外でお兄ちゃんと呼ばせる意味がよく分からないなあと(これはあくまでもメタ的な話で、小春がそう呼びたいからそう呼んでいるというのは大前提です)。
まあどちらでも私の好みに影響はないのですが、メタ的なところで少々気になったので書き残しておきます。
馬庭 芦花
好き。
・・・手が勝手にタイピングしてました、すみません。
もう私の好みにドンピシャすぎましたね。
なんなんですかこの年上幼馴染のお姉さんは。
しかも酔ったら甘えたになるって。
もはや最終兵器ですね。何と戦うのかは知らないですが。
そして何より私の琴線に触れたのは「ちゃんとお姉さんムーブをしている」という点。
そうです、「年上幼馴染のお姉さん」だけでは不十分でちゃんと「主人公に対してお姉さんムーブをしているか」までがセットなんですよね。
普段はそんなお姉さんヅラしている芦花姉が、不意に貰った花に嬉しくなってドキドキしているのが良いわけですよ。
そんな芦花姉と私の出会いは天使騒々を買うにあたってゆずソフトをいろいろ調べていたYouTubeにて。
「お嫁さんがいい」という、今思うとプレイ前に見るには割と致命的なシーンの切り抜きを見てしまったのがきっかけでした。
話が少し逸れますが、私はそこから千恋*万花に興味を持ち始めてまずは最新作の天使騒々からやってみるかという流れで今に至っています。
元々コンシューマ移植版でいろいろやっていたこともあり、千恋*万花についてもSwitch版が出ていることからそちらも検討はしたのですが、まあ・・・そこはいろいろとですね。
せっかくならPC版でしたい事情がおありになると思いますが、皆様。
そんな感じで千恋*万花をやり始めたところ、予想外に共通√の初っ端から芦花姉の登場シーンが多くて非常に眼福でした。
和装、可愛い!
泣きぼくろ、可愛い!
声、可愛い!
と語彙力もクソもない感想を抱きながら進めていたところです。
サブキャラとだけあって小春と同様に個別√自体は非常に短いものだったのですが、芦花姉の魅力を引き出すには必要十分な内容・締め方であったと思います。
但し、7年前から来た人みたいな発言になりますが、芦花姉は本当にFDが出てもいいレベルで人気がありますね、私の中で。
他ヒロインの√を含め芦花姉が出てくるシーンは全て好きで、お気に入りボイスの9割は芦花姉で埋まってるのですが、特に良かったのはやはり1回目シーンの導入部分のところでしょうか。
主人公と同じリアクションで読み進めてました、マジで。黒って。
茉子√の感想では目的の半数近くが茉子に持っていかれたと記載しましたが、シナリオでちゃんと動く芦花姉を見て結局9割くらいまで戻ってきて、その結果、芦花姉は私が好きな美少女ゲーヒロインランキングで断トツ2位になりました(1位の話はまた機会があれば)。
ムラサメ
消去法的に最後に選んだヒロインなのですが、結果的にムラサメを最後に選んで良かったなと思いました。
最後にプレイする√はメインヒロインズから、特に物語の本筋に関わるヒロインをという考えなので最初は芳乃を選ぶつもりだったのですが。
特定のヒロインを最後にプレイしてしまう弊害として、それまでの別ヒロイン√で印象が決まってしまうというのがあるあるで、ムラサメちゃんもヒロインというよりは有能な相棒キャラ的な感じで見えていたのですが(天使騒々の乃愛と同じ)、結果的には個別√プレイ時のギャップを感じるための溜めが深まるばかりでしたね、ええ。
相棒キャラだと思っていたのに個別√に入ってからの甘々なデレ。
突如独占欲を隠さなくなる心情の変化。
そして何よりそれに伴って見せてくれるムラサメちゃんのぷく顔。
そう、ぷく顔。
これまでは1ミリも、というか1ナノも興味がなかったのですがムラサメちゃんのこれはやられました。
普通の美少女キャラがぷく顔していてもそれはただの様式美なんですよ(※個人の意見です)。
鉄板と言ってもいいかもしれません。
鉄板も当然大事ではあるのですが、俗世から超越した存在でそれまでは相棒として共に問題を解決してきたムラサメちゃんが唐突に嫉妬しながらぷく顔を見せてくれるのが良いわけです。
さてさて、肝心のシナリオも非常に良かったですね。
個人的に人じゃない存在とどういうエンドを迎えるのかが気になりながらプレイしていたのですが、ストーリーの流れから非常に納得感のある設定で人間に戻りとても読みやすい流れでした。
そしてその人間に戻るべきか否かの葛藤が熱い。
人柱としての役割を全うし、ストーリー中でも言及があったように文字通りムラサメちゃんのおかげで呪いが解決したといっても過言ではないのですが、大前提である人柱となった理由に後ろめたさがあったと。
この辺りはバッドエンドだったらどうしようかとハラハラしながら進めていたのですが、主人公がしっかりと主人公をしていてよかったですね。
何より、私はハッピーエンドの中でも将来的にちゃんと結婚をして結ばれる終わり方が好きなので、そういった意味でも(ムラサメちゃんとはまだしてないですが)とてもきれいな終わり方であったと思います。
ところでなのですが、冒頭にも貼っている叢雨丸を持ったムラサメちゃんの1枚絵、良すぎませんか。
シナリオ中にはなかったシーンだと思うのですが。
ぶっちゃけこの絵貼りたさでメインヒロインズの画像は公式が出しているこれに統一しました。
基本的に少女寄り、俗的な言い方をすればロリを感じるタイプのヒロインは全然興味が湧かないのですが、ムラサメちゃんに関してはなぜかその例外に当てはまり、理由が謎です。
まあ自分のその好みだけでムラサメちゃんを食わず嫌いせずによかった、ということで。
全体を通して
千恋*万花、私に刺さりまくりました。
和テイストが好きな方は100%刺さると思います。
そして安定のキャラデザの良さ、BGMやキャラソンの良さ。
非のつけどころがないですね。
シナリオについては先に記載の通り、いわゆる怪異譚のようなものなので好みが分かれるとすればこの辺りでしょうか。
天使騒々に引き続き、ゆずソフトでは2作品目でしたがここまで自分好みが続いているので次はRIDDLE JOKERあたりもやってみようかと思っています。
RIDDLE JOKERも関西がモデルになっているようですし。
ただゆずソフトは毎回サブキャラやアフターストーリーまでしっかりとあるので、これに慣れすぎると逆に良くないですね、他社の作品をするときは。
以上、こんな感想でした。
最後に一つだけ余談。
美少女ゲー、数学が嫌いだとか、何かと数学をネタにしがち。
ではまた機会があれば。