サノバウィッチ 感想
こんにちは。
記事を見返すと去年の6月に初めて感想を投稿してたので、おそらく去年の5月ごろに放課後シンデレラをプレイしていたなと思い出しまして、つまり私が美少女ゲーにハマってからもう1年も経つんですね。
まさかここまでハマるとは思っておらず、気になった作品だけやってすぐに飽きるのかと思ってたのですが、やはりCS版では飽き足らずPC版に手を出してしまったのが運の尽きでしょうか(放課後シンデレラまではCS版でプレイ)。
相変わらず進めるスピードはめちゃくちゃ遅いですが、飽きるまでは細々とやっていきたいなと思っています。
さて、今回喋り倒したい作品はこちら。
ゆずソフトの「サノバウィッチ」です。
もう今更説明するまでもない人気作品だと思いますので、あれこれ言うのは各感想の段にお任せするとして、2015年発売なので約10年前の作品になるんですね。
ゲーム業界だともう昔の作品扱いされると思うのですが、ノベルゲーの良さってゲームでありながらも内容はしっかりとした創作ストーリーがあるので、たとえ昔の作品であっても十分に面白くて楽しめるところだと思っています。
今でも昔の文学とかは普通に読まれますし、小説でもゲームでも創作の世界に入り浸れる性質がある限りはノベルゲー、もとい美少女ゲーの面白さは続くんだろうなと。
思ったよりも飽きないというのはこういうところにも起因してるんでしょうね、形式はどうであれいろいろな物語を拝めるわけですし。
・・・まあデザイン技術や動かすプログラム技術の観点で昔の作品たちが淘汰されていく可能性はあるかもしれないのですが。
そんな感じで、前置きが長くなってしまいましたが、今回も駄文に少々お付き合いいただければと思います。
全体的な感想(ネタバレなし)
古めの作品でありながら、これまで致命的なネタバレを踏まずにプレイできたのが本当に良かったと思いました。
というのもこのサノバウィッチ、他のゆずソフト作品に比べて「これはこういうことか?」と予想しながら楽しめる作品だという印象を受けまして。
また魔女と魔法とか、極端な話いくらでも重くしようと思えば重くできるテーマですし、逆に女児向けアニメみたいなポップな展開にも使えるテーマで、じゃあそれをゆずソフトのテイストではどうなるのかなというところは結構気になっていたところでした。
それが本当に上手く美少女ゲーとしてのテイストを持たせつつ、でもやっぱり魔法とかに関わるちょっとシリアスな話も交えつつという展開で。
そういう意味では他のゆずソフト作品と違わず、起承転結が分かりやすい、不幸な気持ちにはならないがハラハラさせられる展開もあるという、王道ストーリーだったと思います。
無論、ヒロインたちも可愛く。
ゆずソフトといえばサノバウィッチ、とよく言われますがプレイ後に改めて考えてみると本当にその評判を得るだけはあるなというのが率直な感想です。
というわけで、いつも通り共通√から感想を書いていきます。
※ここからはプレイ前提でネタバレをバンバン書いてますので、未プレイの方はご注意を※
共通ルート
細かな話は個別ルートのキャラごとに書くとしまして、まずやり始めて思ったのが、
ノリがちょっと2015年感あるな!
という感じでした。
特に先生が主人公を煽るノリとか、まあ正確に言えばあれは2015年のノリというよりは2015年に先生をしている年齢の人が学生の頃に流行っていたであろうノリなんですけども。
今18歳になった人がこれをプレイしたときにどういう印象を持つのかなとか、作品と全く関係ないところが途中気になっておりました。
でもこのように作品発売当時の時流がしれっと垣間見える瞬間が結構面白かったりします。
サノバウィッチじゃないですが、やたらタピオカを飲んでるヒロインがいたりとか。
あとは、個人的にかなり見たことがある背景が多すぎてですね、これもある意味作品の内容とは関係ないところがめちゃくちゃ気になってしまい。
三条商店街とか、それ画面の方向に歩いて行ったらRIDDLE JOKERのとこやなあとか。
あとはグランフロントの解像度の高さに笑いました。
次はモデルになるならヨドバシでしょうかね。
ちょっと話がズレてしまいましたが、共通ルートでの一番の見どころといえば、まあ自明すぎるので言うまでもないことを承知であえて書くのですが、
満場一致で「憧子がハロウィン衣装を部室で見せるシーン」ですよね。
公序良俗に反してしまう可能性があるのでキャプチャを貼れないのが大変心苦しいのですが、あれはいけない。
思い返せば紬の着替えシーンだったり寧々のアレだったり、共通√にしてはサービスが多めだったと思うのですが、後半にこんな隠し玉があるとは。
それまでの選択肢にもよりますけど、あの衣装を見て一番最初に憧子√を選んだ人絶対多いと思うんですよ(特大ブーメラン)。
まあ得てして美少女ゲーというのはそういうものです、はい。
で、これはこれで事実なので素直に認めて一旦置いておくとして、ストーリーという観点で実際に印象的だったのは各キャラとの絡みもそうなのですが、やはり王道にバンドをしていた部分でしょうか。
魔女とかアルプとか難しい設定が出てきたりしますが、部室の確保のためハロウィンパーティでバンドをがんばるって、学園モノの作品として完璧な展開だと思うんですよね。
そしてそのバンドが成功した後に、分岐が決まった各ヒロインが労ってくれるのもちょっとオシャレな展開で(和奏は別ですが)。
欲を言うなら和奏√のようにそれまでに個別√の分岐が決まっていて、そのヒロインがボーカルをするとかなら更にアツかったんですけども。
個別√は各ヒロインの問題解決にフォーカスされる性質上、どうしてもシリアス展開がありがちになってしまいますので、その直前に青春感溢れる展開を見れたのが緩急をつけるという意味でも大変良かったと思いました。
というわけで、ここからは私が攻略した順で個別√の感想を書いていきます。
※引き続きネタバレありまくりなのでお気を付けを※
戸隠 憧子
個別√の感想に入った初っ端からこんな話をして大変心苦しいのですが、
先輩のハロウィン衣装でのシーンは?
もしかしてアペンドパッチとかあるんかな~と一応サイトにも確認しに行ったんですけど、特にありませんでした。
という感じで、本当にこの点だけ未だに、これを書きながらもなぜ無いのかと少し悶々としております。
私は先ほど自白した通り、最初に憧子√を進めたんですけど本編が終わったタイミングでハロウィン衣装でのシーンがなかったので、それはもうウキウキでアフターストーリーを進めていたわけですよ。
で、まあ無いなら無いで衣装差分全部で必ずシーンがあるとも限らんしなあ・・・と思っていたら、なんと他ヒロインは全部あると。
なんで憧子だけないんでしょうね。
シナリオで解決された問題を踏まえると、本来の感情ではあの衣装は恥ずかしくて着ることがなかったから、というのが個人的には一番納得できる理由ですが。
他ヒロインのハロウィン衣装でのシーンは個別√での問題を解決した後のほうにまとまってますし、つまり解決したぞというテンションが高じた結果ハロウィン衣装で致してしまったと取れなくもないので、憧子の場合は問題点を問題点と自身が認識してなかった状態だったことを踏まえると、整合性もまあギリギリ取れるかなあと。
・・・すみません、自分で書いててもここにこの理論武装は意味ないと薄々感じているのでそろそろ上の脳みそで書き始めます。
プレイ前から「ようがす先輩」という文字列だけどこかで見覚えがあったのですが、このヒロインのことだったんですね。
声と話し方とスタイルが独特で、共通√段階から正直かなり好きでした。
そして、特に個別√に入る直前のフリがまた上手いんですよね、先が気になる感じで。
言われてみれば、というか「あれれ~?」というか。
この言い方だとちょっとニュアンスが変わるかもですが。
憧子先輩から感情の刺さりを感じないという情報から、最初は憧子先輩がサイボーグ説あるか?と予想してました。
ちょっと言語センスが古めなのは搭載しているAIのデータが古くて、行為までしたのに本当は実体がない存在で・・・的な。
これはこれで面白そうなので、また現代風でもあるので、そんなシナリオがあればやってみたい気もします。
で、現実的には多重人格かなあとか、バトル漫画で読心術持ちが敗れるのはこの辺が原因だったりするので予想をしてみたり。
するとまあ、蓋を開けてみたら結構しっかりとした辻褄の合う設定が出てきて非常に感服しました。
たしかに、魔女のヒロインがいるならアルプ由来のヒロインがいてもおかしくないのでなるほどなあ、と。
またその感情が読めない設定もこれに上手く絡めていてその辺りの設定の活かし方がきれいですよね。
メカニズム的にはちゃんと感情は発しているが外に出る前に内側のアルプの封印のために全部持っていかれている、というのは普通に感心しましたし、主人公と結ばれたことで感情が大きくなって不具合を起こすというのも分かりやすい設定で。
ただその直後に意識を飛ばすのはちょっと辛かったですね、日記を買うあたりから嫌な予感はしてましたけど。
それで主題はその辺りの封印の解決になるわけなのですが、問題解決後、つまり本来の感情が外に出るようになってからの憧子先輩かわいすぎか!
たられば言ってもしょうがないですけど、最初からこのテンションの先輩だったら一番好きになってたと思います。
あとこの私服のときの髪型を通常時にしていらっしゃったらもっと好きになっていたかもしれません。
つまり先輩は個別√の大半、こっそり重りをつけたままバトルをしていたようなもので、その状態ですら好きになってしまうのはあのスタイルもさることながら、独特なテンポ、そして謎にねっとりしている喋り方が癖になるからでしょう。
こう書くと飛び道具の塊みたいなヒロインですね。
キャラソンの歌声とかもなんか艶やかですし。
ちなみに、今回もシナリオアレンジの曲を先に聞いているのですが、そのときからこのMidday Starが一番好きでした。
よくわからないですけど、あのハロウィン衣装を着て歌ってるのが目に浮かびます。
他√では先輩の問題が解決されないのであのテンポの先輩で動いているわけですが、その割には(?)バランサーとして動いているのが印象的で、謎に魔女に対する理解もしていたり意味不明なノリを相変わらずしていたりと、出てくるだけでツッコミ甲斐のある良いヒロインだと思いました。
最後に、感情を爆発させている先輩を見た私の心情を偶然にも代弁してくれている良い人がいたので載せておきます。
仮屋 和奏
ここ最近プレイした作品では自分の目が肥えただけなのか分からないですが、なかなか「明確な一推し」を決めることができていませんでした。
ただこのサノバウイッチ、久々に明確な「一推し」がいました。
そう、何を隠そう仮屋和奏さんです。
共通√段階では特に推しキャラはいない(みんな可愛い)という感じだったんですけど、個別√に入ってから出てきた和奏がスタジオでギターを構えて座っているCG絵が良すぎて一発で好きになりました。
か、かわいい・・・!
個別√シナリオもサブキャラというだけあって魔法とか関係なく純粋な学園ラブコメに近く、ラノベを読んでいるかのような感覚でニコニコ読み進めることができました。
やっぱり学園ラブコメとバンドの相性が悪いわけないですからね。
そういう意味では共通√の終盤から和奏√への流れもきれいで、サブキャラ√である強みがふんだんに出ていたと思います。
そしてただの友人枠かと思いきやまさかの幼馴染枠と。
それに加え男勝りなキャラを演じながら昔からこっそり主人公のことを想っていて、かと思えば事故キスを意識しすぎた結果スタジオでこっそりキスするとかいうヒロインムーブもかましますと。
小鳥居夕花さんボイスで幼馴染で男勝りな内心乙女とか、約束された神ヒロインなんですよそれは。
これで紬みたいなスタイルを擁していたら本当に危ないところでした。
沼から抜けられないところでした。
実はあれですね、現実にいると勘違い野郎を量産させる男子キラータイプですよね和奏さん。
さて、サラッと触れたもののサラッと流すには流せない・・和奏といえばCV:小鳥居夕花さんという点についても言及せざるを得ないでしょう。
本当にかわいい声をされていますね小鳥居夕花さん。
やっぱり演技というか、声の抑揚のつけ方が好きなんですよね。
主人公と同じクラス友人枠ということで、他√での登場回数も多くてサノバウィッチをプレイしている期間中は私の耳が大変救われました。
ここ最近の作品には出ておられないですが、小鳥居夕花さんが好きなわりに実は出演されている作品をそれほどプレイできていないので、初めて声優検索で作品を買おうとしているところです。
バンド曲で歌声も聴けるかな?とこっそり期待していたのですが、あれはStarringと書いてあるので別録りっぽいですね。
まあサブキャラにキャラソンってないですもんね。
いや、最新作だと某年上幼馴染先生がEDで実質歌ってましたか。
ちょっと話がズレましたが、また新作とかでも出てくれないかなあと首を長くして待っているところです。
最後に余談ですが、サノバウィッチで声を出して笑った箇所が2つありまして、そのうちの一つはこの和奏√の以下だったりします。
いやもう謎のブレイブマンコールから結構面白くて、和奏がブレイブマン呼びするのはノリとして分かるんですけど、それに対する返答のテンポの良さというか、スピード感に思わず笑ってしまいました。
ちなみにこの後に和奏が「そんな傷つくこと言わないで」と言ってるんですけど、友人の期間が長いので恋人になってもその延長になったりするのかと思いきや、主人公に対する好意がちゃんと垣間見えるのが地味に良かったりします。
そんな感じで、相変わらずサブキャラ√のクオリティが高すぎるなということが再確認できるようなシナリオでした。
椎葉 紬
やはり「アンバランスさ」でしょうか。
・・・すみません、独り言です。
ようがす先輩と同じく、「紬ママ」という文字列だけどこかで見覚えがあったんですけどようやくその真意を知ることができました。
見た目や声からなどはママ要素はどこ?という感じだったんですけど、なるほどこういう母性の塊みたいなキャラでしたか。
何やらスタイルも良い(意味深)ですし。
いや、本当に紬の胸を小さくしなかった判断は素晴らしいと思うんですよ。
普通に考えるとなんとなくめぐるが大きそうじゃないですか、ギャルっぽいですし(ド偏見)。
そこをあえてイメージとは逆になるように差配されているのが本当に助かるなと。
そんな紬ですが、共通・個別√にかかわらずただただ可愛い。癒し。
場にいてくれるだけで癒される存在ですね。
他ヒロイン√でも心配そうな顔で主人公にかまってくれますし、女神ですよ本当。
もし胸が小さかったら(まだこの話をしている)、たぶんマスコット要素が個人的には強くなっていたと思うので、癒しキャラでもあるがヒロインとしての魅力も存分にある、そんな印象でした。
言うなればそれはもうパーフェクトでグラマーでアンビバレント。
特に良いなと思っているのが、紬ママと呼ばれる所以のあの母性が先輩でも後輩でも、そして元から深い関係があり得る幼馴染や義妹でもなく、転校してきた一同級生から向けられるという点。
さすがに多少とも前の作品になるので私も紬ママというワードは事前に目にしたことがあって、そこからママ的慈愛ムーブが見られるのかとある程度予想はつけられたのですが、真なる初見だとこれは破壊力がやばかったやろうなあと。
上述した属性、特に先輩とか幼馴染だと甘やかしムーブの範疇でこういうのが見られることもあるかと思うんですけど、それは完全にその属性に紐づいた動きなわけじゃないですか。
紬はその辺りが一切ない、むしろ主人公に対し甘えてくるタイプにさえ見えるロリっ娘の紬が急にとんでもない母性を見せるからこそそれはもう非常にアンビバレントなわけなんですよ(10年弱遅れの気付き)。
その上で年相応の嫉妬を見せる点もパーフェクト。
普段穏やかな分、ムッとなる表情も可愛くて良いですよねえ。
ただシナリオの観点で一つだけ言及しておきたいことがあって、話の展開というか、率直に表現するなら主人公とのイチャイチャ具合はもっともっとあっても良かったかなとも思いました。
もちろん話自体はとても良く、むしろ感動モノだと思いますし共通√から匂わせていた主人公の悩みの部分やアカギ関係も上手く回収されてきれいな流れだったと思います。
ただですね、これは半分くらい個人の好みの話になってしまうんですけど、両片思いの時間が少し長いなと。
紬の設定を考えると、主人公の好意を感じた時点で素直に結ばれないのはしょうがないと思うんですよ。
当然紬からすれば代償がある状態で恋人になるのは懸念も多いですし、もっと女の子っぽい普通の状態、つまり自分が一番可愛く思える格好でデートとかしたいわけですから。
ただ、この話とアカギ関係の話が並行して進んでいるものなので、恋人になるまでの時間がやたらと長く感じました。
それに加えて、恋人になった後も主人公が代償を負うことで人形になったりするわけじゃないですか。
ギミックとしては面白くて、人の記憶からも消える設定なんかは私も好きなんですけど、やっぱりイチャイチャの尺を考えるともっと違う代償でもよかったんじゃないかと思ったり。
つまりは最初の話に戻るのですが、もっと分かりやすく、めぐる√の後半のように、ただただ紬が「えへへ」と言いながらイチャイチャしてるところを見たかったなあというただの個人的な感想です。
そういえば、ネタバレになるので詳細は伏せますが、天使騒々の来海√も似た印象を受けた記憶があるんですよね。
両片思いとか、ヒロイン√固有のキャラとのいざこざ解決とか。
まあ来海の場合はお互い同意のもとでの両片思いをしてましたけど。
と、ここまでいろいろ書きましたが、紬のシーンがどれもマーヴェラスだったので最終的にはむしろプラスです。
いや、マーヴェラスはマーヴェラスなのですが、とりあえず私の友人に「しゅうじくん」がいなくてよかったとだけ。
因幡 めぐる
先ほど書いた通り作品を通しては和奏が一番好きなのですが、メインヒロイン勢では実はめぐるが一番好きになりました。
後輩キャラを一番好きになるのは結構珍しいと自分でも思うのですが、直前にバブみ成分を紬√で十分摂取したことの反動でしょうか。
いえ、好みの話で言えば私は甘やかしてくれるヒロインのほうが好きなんですよ、なんか誰かに対する弁明みたいになってますけど。
でも言われてみれば、好きになるヒロインが攻略順によって変わるってのは割とありそうな気もします。
さて、事前に聞いたことあるシリーズですが、ちゃろーの挨拶、ようやく生で聞けました。
さすがにこれは私もハッキリと目にしたことがあって、直近だと天使騒々の風実花さんの4コマムービーでも使われてますよね。
一つの作品で使われていた造語を今も公式がネタにしているのが凄いなと思ってまして、
しかもこの手の造語はシンプルでかつユニーク性(一意性)があればあるほど優秀だと思うのですが、ちゃろーでググると一発でめぐるに辿り着けるのもまためちゃくちゃ凄いなと。
ちなみに、ちょうどめぐる√をプレイ中に風実花さんの抱き枕カバーのデザインが解禁されたのですが、私は風実花さんの制服衣装が衝撃的すぎてしばらく他ヒロインに目が向かなかったです(全く関係ない話で長引くので自重)。
さて、めぐる√はとても分かりやすい構成だったと思います。
問題解決の前半、ただひたすらイチャイチャする後半。
結構私の好きな構成だったりします。
問題解決のところでは、めぐるの趣味がなぜインドアなのかの回答が非常に上手い流れで示されたと思ってまして、度々書いている気もしますが、ヒロインの何気ない設定が実はシナリオの根幹に起因するという展開が私はかなり好きです。
また、めぐるについてはほぼ初期キャラと言って差し支えない中、どうやって魔女やアルプを絡めてくるのか気になってたんですけど、これもめぐる自身がというよりは問題解決に係る他律的な部分で種明かしされており、あくまでも「一般人のヒロイン」という点で一貫性があったのが大変良かったと思います。
そしてシーン周りも私はめぐるが一番良かったですね。
本人は胸が小さいのを気にしていたものの、足やお尻だと自信がありそうなことを言っていて、シーンも結構その辺がフォーカスされていた?チョイスでよろしいと思いました。
実際制服衣装が一番良かったのはめぐるだと思いますし。
あとは、言葉のチョイスというか、遥そらさんの演技というか、いやもう後輩ヒロインにそのトーンでそんなこと言われたらあかんすよ!ってなる言動が多くてですね、それが非常に良かったですね、ええ。
後輩キャラが告白時に「付き合ってください」ではなく「彼女にしてください」っていう表現をするのが好きなんですよね。
先輩のものにされたい感とでも言うのでしょうか、この手のヒロインは実際に恋人になった後も尽くすタイプが多かったりすると思うので、その感じが告白のときの表現にも表れているなあと。
こういう純粋な後輩キャラは逆に貴重だと思っています。
最初にも書いた通り、個別√前半は割と重めな問題解決に向かった話なのですが、後半はそれはもう、満足度が非常に高いイチャイチャを堪能できる展開で、一度目を経験して以降のタガが外れた感じのめぐるがとてもとても良かったです。
綾地 寧々
ここまでいろいろ書いてきましたが、蓋を開けてみればサノバウィッチは寧々の寧々による寧々のための作品だったなあと思わざるを得ませんでした。
ここまで主人公一強というか、メインヒロイン with 他ヒロインみたいなシナリオはめちゃくちゃ新鮮でした。
あと、巷でよく見る「寧々る」とかそれに類する表現の元ネタをちゃんと知れたのが良かったですね。
まさかあんな序盤も序盤にアレのシーンが出てくるなんて思わないでしょうと。
また、幸いにも私は他の内容に関してのネタバレは踏んでいなかったのでストーリーが終わった直後のギミックはめちゃくちゃびっくりしました。
え、これで終わり?でも普通のED曲じゃないし、これはスーパードンキーコングのクルールをやっつけたときのパターンか、という予想まではしてたのですが、そこからタイトルに戻って驚いたのも束の間、まさかここでこんなしっかりとしたタイムリープモノを拝めるとは。
寧々を攻略する直前、以下を見た私はてっきりアレの回数がそんな多いってことか?!と思ったのですが、そんなことは全然・・・とは言えずともちょっと誤解が過ぎましたねごめんなさい。よく見たら改行されてますもんね。
私はタイムリープ作品が結構好きなんですけど、男主人公のほうではなく、ヒロインのほうがタイムリープをしてまた会いに行くというのがなんかいいですよね。
あと地味に気になるのは寧々√じゃなくても主人公の心の穴は基本的に埋まっていくので、結局のところ寧々はタイムリープすることになってたのではという点。
主人公と恋仲になったからこそフォーカスされていますが、それ以外のパターンだと誰にも気付かれぬままタイムリープして記憶から消えるということでしょうし、こういうタイムリープに関わる不穏さが地味に拭い切れていないのが面白いところだったりします。
そんな感じでストーリーとしては申し分ない寧々√ですが、寧々自身は私の好みにはそんな刺さらない印象を最初は持ってたんですよね。
銀髪で敬語キャラなので本来はそれだけで刺さりそうなんですけど。
じゃあどこでその印象が変わったのかというと、1回目のシーンが私にとってドンピシャすぎました。
ポイントが二つありまして、一つはヒロイン側から迫ってくる点。
これ自体はどのヒロインでも一回くらいはありそうなんですけど、寧々の場合は発情という設定も相まって心底本当に迫ってるわけなんですよ。
そんな「いつもは君からだから今回は私が・・・」みたいな形式的な甘っちょろい迫りではなくてですね、もう本能的に狙ってるわけですね。
ハントですよ、ハント。
で、私は結構このパターンが好きでして(まあそれは普段こういうパターンを見ないからこそのレア度の問題である可能性はありますが)、それを優等生である寧々がやっているというギャップも良く。
もう一つは、シーン中に名前呼びを求めた点。
これについてはたまらないの一言に尽きます。
私は名前呼びイベントが好きなんですけど、シーン中での呼び変えは初めて見まして、なんかこう寧々が主人公を求めてる感が生々しいなと。
あとは一瞬しか映らないんですけど、タイムリープ直前に撮った主人公とのプリクラが良いんですよねこれまた。
やっぱり好きな人と一緒にいるときの表情とでも言うんでしょうかね、それでいてシャッターを切られる際の、自身を一番可愛く見せる表情や角度との相乗効果もあって、地味なところですけど寧々で一番好きな絵だったりします。
毎回書いている気がしますが、ゆずソフト作品は本当にこういう感情の機微を表情で魅せるのが上手すぎると思います。
まあセリフの一文節ごとくらいで表情指定があるので、まさに力を入れてるところなのかもしれませんが。
そんな感じで進めるにつれて結局寧々も普通に好きになったわけですけども、シナリオも進めば進むほど面白くて途中からは手が止まりませんでした。
そして2周目突入直後のこんなところで腹抱えて笑ってしまうとは。
油断してました。
リープ直前の激重シナリオで沈んだ感情になっているところで、こんな冷静な分析を見せられるとそりゃ笑うでしょうと。
そしてタイムリープモノの醍醐味である、プレイヤー目線での既視感と微妙なズレが生じる様子が割とハラハラしたり。
そんな中辻褄を合わせるために意図的にアレを主人公に見せようとする寧々が健気でかわいかったり。
カタルシス、とは違いますけどやっぱり抱えているものが重い分、そして寧々の時間軸で見ると数年単位で喪失感を味わっていることを踏まえると、本当にハッピーエンドで良かったと、心の底から思いました。
改めて、寧々はストーリーを進めれば進めるほどこちらがドツボにハマらされるタイプのヒロインで、アレの回数が多いから話題になってるだけじゃないのかと考えていた自分の浅はかさに反省しなければなりません。
ヒロインとストーリー共々、本当に良いシナリオを読ませていただけたなと思いました。
全体を通して
今でも話題になることだけあり、もっと早くにプレイしておけばよかったです。
シュタゲやサマータイムレンダを見た際にタイムリープ作品をいろいろ探したりしてたのですが、そのときの熱量でプレイしていればもっと面白く感じたかもしれないなと。
そしてヒロインやストーリーが良いことに加え、安定の音楽の良さ。
キャラソンやOP/EDもですが、この作品は普通のBGMも結構耳につくものが多くて、またサントラを買ってしまうかもしれないです。
また、何かゆずソフト関連でよく目にすることの元ネタをちゃんと知ることができたのが良かったですね。
ボリュームも相変わらずあり、各ヒロインごとのシーン数も豊富で、総じて話題性に負けないレベルで良い作品だと思いました。
最後に余談。
発見するとどうしてもツッコミたくなる、美少女ゲーでの数学勉強枠。
ふりがなを振ってまでなんで漸化式を選んだのかに興味があります。
でも高2設定なので数Bの数列だとちゃんと進度が合ってそうな。
こういう誰も気にしないであろうところまで及んでいるキメ細かさがいいですよね。
ちなみにこのシーンの別分岐では先輩と古文を勉強しているのが妙に印象に残っていたりします。
まああれだけ古めの言葉を使ってたり人妻とか言われているのでここで古文をやっているのはとんでもなく解釈一致なんですけど。
もう一点だけ。
個人的に好きすぎるシチュエーション。
当たってるんじゃなくて・・・というの、良いですよね。
個人的に寧々はCG絵のほうが好きで、それもあってこの寧々が可愛すぎるなあと。
はい、それだけです!
ゆずソフト作品はこれで直近5作品をプレイしたので、まだ遡るか、そろそろ別ブランドの作品もいろいろやってみるか悩ましいですね。
とりあえず、このサノバウィッチは積みゲーを捌く前に買った上に早速プレイしてしまったので、今度こそあまり溜めないよう積みゲーを捌いていきたいと思います。
では、また機会があれば。