予備試験口述試験ガイド
こんにちは。
今日は予備試験の口述試験の流れについて説明しようと思います。
自分はこれを書いてる令和3年度に受けたのですが、当日の流れなどの情報が入ってこず困った経験があるので、この記事を作成しようと思いました。
この記事では、最初に口述試験本番の流れを書いて、その後に論文の合格発表からの流れをを書きたいと思います。
■口述試験本番の流れ
令和3年度は、論文の合格発表が10/7(木)の16:00にあって、口述試験本番が10/23(土)、10/24(日)にありました。
毎年ちょうど2週間ぐらい後に口述が組まれるような日程になっているそうです。
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▷科目
口述試験の科目は、民事と刑事の2科目です。
部屋と試験官に限りがあるので、民事と刑事それぞれ問題を2つずつ作って、1日目用の問題と2日目用の問題に分けられます。それに合わせて、
①1日目に刑事を受けて2日目に民事を受ける人
②1日目に民事を受けて2日目に刑事を受ける人
の2組の受験生が分けられます。
なので、①の人と②の人で受ける問題が各科目ともに違うということになります。
それでもまだ部屋と試験官の数に限りがあるので、①の中でさらに1日目の刑事を午前集合(8:30集合)で受ける人と午後集合(12:30)で受ける人に分けて、2日目の民事を午前集合(8:30集合)で受ける人と午後集合(12:30)で受ける人に分けます。
つまり、①の中で
(1)刑事:1日目午前、民事:2日目午前
(2)刑事:1日目午前、民事:2日目午後
(3)刑事:1日目午後、民事:2日目午前
(4)刑事:1日目午後、民事:2日目午後
の4パターンで集合時間が変わってくるということになります。
②1日目民事で2日目刑事の人も同様に分けられます。
前述のように、問題に関しては、民事と刑事で1日目用の問題と2日目用の問題しかないので同じ日の午前組と午後組は同じ問題が当たります。
ややこしいので繰り返しになりますが、
問題の種類で
①1日目:刑事、2日目:民事
②1日目:民事、2日目:刑事
の2組に分けられて、
その中でさらに、
集合時間ごとに午前と午後に振り分けられる
というわけです(ちゃんと説明してくれる人がいなかったので当日までこのシステムが全然わかってませんでした)。
▷午前組と午後組の違い
すでに一度書きましたが、午前組は8:30集合、午後組は12:30に集合となります(年度ごとに異なる可能性があるのでご留意ください)。
午前組と午後組は問題が同じなので、午前組は自分の試験が終わっても、午後組が全員会場に入るまでは会場の外に出られません。
これはなぜかというと、会場の中ではスマホなどの電子機器類は使用禁止で、外に出したらスマホ等を通して午後組に問題が伝わる可能性があるからです。
試験を受け終わった午前組は、待機用の椅子で待ちます。前述のようにこの時もスマホは使えません。紙の本で勉強するか2日目午前の人とかは楽しいことでも考えておきましょう。
午後組は、後から同じ問題を受ける人がおらず問題漏洩がおそれがないので、自分の番が終わったらすぐ帰れます。
(私は1日目午前、2日目午後だったのですが、これを知らなかったので、2日目試験終わってスタッフに帰っていいって言われるまで1日目と同じように待つと思ってました)
▷会場に着いてから試験まで
会場に入ったら水などは買えないので、水など飲み物は買って行きましょう。会場では水分補給は基本的には自由ですが、食事はできません。
会場に着いたらまず、部屋番号と受験順(その部屋で何番目に受けるか)が割り当てられて(多分、当日の朝に試験委員が無作為に振り分けていると思います)、その割り当てが書かれた番号が渡されます。首から掛けられるやつなので、会場ではそれをずっと首にかけることになります。
たしか部屋番号は1から17あって、受験順は1番から7番までだったと思います。
1番以外の人はバスケのゴールがある体育館を待機用にシートと椅子を設営した会場で自分の番が来るまで待機し、1番の人だけは1番の人用の部屋で待ちます。
その待機室には、番号ごとに席があるので、自分の番号のところに座ります。椅子はパイプ椅子みたいな感じですが、座りごごちはパイプ椅子にしてはいい方だった気がします。荷物は椅子の下とか横に置きます。横の人との距離は、お互い腕を伸ばせば当たるかな、というぐらいの距離です。
距離感は感染対策上の観点ではそんなに気にならなかったです。
コロナ禍だったので、鼻出しマスクは注意されることもあります。
私は両日ともに6番だったのですが、集合時間から2時間ぐらい待ちました。その間、前で試験官が注意事項等説明していますが、その間もずっと勉強できるので、かなり勉強できました。
待機時間は手を上げてそこら辺に歩いている試験官に言えばトイレに行くことができます。私は緊張してトイレが近くなってたので2時間の間に5回ぐらい行きました笑
1番の人も集合時間から30分ぐらいは待つ時間があると思うので勉強できると思います。
1番の人は30分ぐらい経てば試験室の前に連れていかれるのでノックしてドアを開けて「失礼します」と言って部屋の中に入ります。
1番以外の人は、順番が来れば体育館の待機室からさらに別の待機室に移動させられてそこでさらに20分ぐらい待ちます。20分ぐらい経てば、試験官に呼ばれて試験室の前に連れて行ってくれるので、ノックして同じように入ります。
ちなみに試験室の前で、連れてきてくれたスタッフの方が、「私がドアを閉めますので」と言ってくれるので、ドアを閉めるのはスタッフの方に任せてドアを開けたら部屋の中に入りましょう笑
試験室入ってからは、椅子の前まで行ってから「~室~番です、よろしくお願いします」とこちらから言うと、写真と照合して本人確認されるので済んだら「お座りください」と言われたら「失礼します」と言って座って試験開始です。
▷会場のアクセス
法務省浦安総合センターというところが会場になります。
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↑口述試験2日目午後の試験後の会場の様子
京葉線の新浦安駅が最寄駅で、駅から徒歩10分~15分くらいの距離だと思います(迷わなければ10分切るかもしれません)。ちなみに新浦安駅は舞浜駅(ディ○ニーランドの駅)の隣の駅です。
念の為、浦安駅という駅と間違わないように注意しましょう。
浦安駅からだと徒歩40分程度掛かった記憶があります。
タクシーだと浦安駅からでも遠くはないのですが、タクシーには交通渋滞など不確定要素がある気がするので、新浦安駅から行く方がオススメです。
新浦安駅から会場までの道は、大きな道をまっすぐ進んで一回曲がるぐらいで、分かりにくくはないです。
当日不測の事態にも対処出来る様に、事前にGoogleMapなどで経路を確認しておきましょう。
▷ホテルを取るのがオススメ
私は、当時の自宅から新浦安駅まで通える距離だったので、合格発表後しばらくはホテルを取らずに自宅から行く予定でいたのですが、1日目の民事が午前8:30集合と受験票がついて知ったので、ホテルを取りました。(朝は得意ではありません)
もし、午後組でそんなに遠くなくても、少しでも精神的負荷を下げるためにホテルを取るのがオススメです。
個人的な感想としては、ホテルをとって本当に良かったです。何より精神的に楽でした。口述試験自体がすごく疲れる試験だし、メンタル面が結構大事な試験だと思うので、ちょっとでも楽をした方が良いと思います。
ちなみに、私がとったホテルはホテルエミオンというところです。
フロントも丁寧で中も綺麗で眺めも良くてとっても満足しました。朝ごはんもビュッフェ形式で美味しかったです。大浴場もあります(プランによっては別料金)。何よりいいのは会場からすごく近い(一本道で本当にすぐ着きます、2分ぐらい?)ことです。
このホテルはお勧め出来ます。
ただ、予備試験で需要が高いのか、予備試験の口述の日は普段よりもおそらく値段が高く2泊で2万5千円ぐらいしました。
他のホテルにはマイステイズなど、リーズナブルなホテルも結構あるので探してみてください。
あと、新浦安の駅前はショッピングセンターがあって飲食店も結構あります。会場までもコンビニは普通にあるので安心してください。
■試験まで
▷論文の合格発表
まず、令和3年度(今年)は論文式の合格発表が10/7の木曜日の16:00にありました。正確には、16:00を2分から5分ぐらい過ぎた時間に発表がありました(受験の要綱でも16:00「頃」と表記されています)。
▷口述模試に申し込もう
ここでまずやるべきことは、親とかお世話になった人とかに合格を報告することはもちろん先に済ませていただいてもいいのですが、伊藤塾の口述模試を申し込むことです。
伊藤塾の口述模試はたぶん受験者460人中400人以上の人が受けてるような試験です。なぜそんなに人気なのかというと、募集枠が多いというのと、口述再現が全年度分貰えるからです。
口述試験までは、口述再現を見ながら勉強方針を立てたり、過去問で聞かれた知識が問われることも多いので口述再現自体が点に結びつくことが多いので、この伊藤塾の口述再現をもらえるのは非常に大きいです。
なのでぜひ申し込みましょう。申し込んだ日の次の営業日ぐらいに発送してくれた気がするので(とっても親切!!)、口述試験当日に申し込むのがおすすめです。
▷模試を申し込む数
また、模試は1つでも十分だと思いますが、2つ以上申し込む人が結構多いです。
伊藤塾の他には、辰巳・LEC・資格スクエア・スクール東京があります(このほかもあるかもしれません)。
アガルートは私の受けた年には行われませんでした。
伊藤塾以外の予備校は論文と合格発表と同時に口述模試の申し込みが開始するわけではなくて、何日か後に申し込みが開始していたように思います。合格していたら調べて申し込み開始日を調べることをお勧めします。
ちなみに、私も2つぐらい受けたかったのですが、スクール東京以外は申し込み開始後一瞬で募集終了してしまったので、伊藤塾しか受けれませんでした。
ですが、私は特に本番で1つしか受けなかったことを全然後悔しなかったので、伊藤塾しか申し込めなかった人も全然大丈夫だと思います。
▷模試の使い方
模試は、口述再現をgetするのがまず第1の目的です。
第2の目的は、形式を理解することと、1回模試をやったという経験を得ることです。
伊藤塾の模試では、模試を申し込んだ人は、口述本番の試験室の入り方や挨拶の仕方、椅子に座るタイミングなどをレクチャーするビデオがあるので、それを見て、口述模試で実際やってみましょう。
内容はやたら難しくて複雑なことを聞いてこられて私はさっぱり答えられなかったのですが、模試はちょっと難しめのことを聞いてくると思ってあまり気にしない方がいいです。
大事なことは口述の雰囲気や口頭で伝えることの難しさを知ることです。一回やっていれば本番もなんとか対応できると思います。
▷口述に向けての勉強法
基本的には要件事実を覚えることと、刑法各論を勉強すること、刑事手続を勉強することが大まかな方針になります。
こちらについては、自分の行った勉強法を説明した記事があります。↓
▷口述再現はそこそこ盛られて書かれている。
口述再現を読むと、120点(標準点)や119点の人でもすごくよく答えられてるじゃん!!って思うと思います。
私も口述再現で点数が高くない人がすごくよく答えられてるように思って、すごくナーバスな気分になりました。
その上で口述を実際に受けた私が思うには、口述試験での詳しい内容とか詳しいやり取りの具体的な文言とかは終わったら覚えてないということです。
大体、口述を受ける人はこれまでの短答と論文の積み重ねや口述の合格率の高さによるプレッシャーでかなり緊張してるので、そんなに覚えているはずがないのです。
さらに、周りを見ている感じ、試験直後に再現を作成している人はそんなに多くなく、締め切り直前(合格発表前、つまり口述の10日後ぐらい)に書いてる人が多いので、日数の経過による記憶の劣化もかなりあります。
何より、文字で噛んだり、あっとかえーっとか噛んだのとかは表現しづらいし、わざわざ表現しようとも思ってない人も多いと思います。
なので、実際は再現で書かれている出来は本番の5割増ぐらいと捉えておけばいいです。
私も沈黙したり、「あー」とか「えー」とかたくさん言いましたが、みんなそれぐらいは言ってると思います。
口述再現がすごく出来てるように思えても、あまり気にしないようにしましょう。
■終わり
おわりです。
今は予備合格後二週間ほど経った時にこれを書いていますが、来年以降の受験生が論文合格発表後にみて役立てて頂ければなと思ってこれを書きました。
とても辛い試験ですが、これから受ける人は頑張ってください!
これから短答や論文を受ける人も頑張ってください!皆さまの努力が報われますように。