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夢を諦めない!シングルマザー親子が挑んだ福祉事業開業の道

「子どもと一緒に、安定した生活を築ける仕事ができたら…」そんな願いを胸に抱いている方も多いかもしれません。特にシングルマザーにとっては、仕事と家庭のバランス、経済的な安定という課題に日々直面しています。今回のクライアントも、そうした不安と向き合っていたシングルマザーの親子でした。彼女たちは、家族として共に働きながら地域に根付いた仕事をしたいという強い願いを持っていました。

「福祉事業なら、私たちにもできるかもしれない」

彼女たちが最初に考えたのは、地域で必要とされ、社会に貢献できる福祉事業でした。長年お世話になった地域に恩返しをしながら、自分たちも安定した生活を送りたい。その方法として、放課後デイサービスを通じて地域の子どもたちやその家族をサポートする仕事が浮かびました。

しかし、夢を実現するには多くの準備が必要でした。福祉の運営に関する基礎知識や事業計画の作成は、彼女たちにとって全くの未経験だったのです。そこで彼女たちは、福祉事業の開業に特化したオンライン塾に通い始めました。ここで福祉サービスの基本的な知識や、事業計画書の作成方法、収益予測などを学び、次第に彼女たちの夢が現実味を帯びていきました。

「でも、どうやって資金を調達するの?」

私の元に依頼が来たのは、この時点でした。開業には1000万円を超える資金が必要です。しかし、彼女たちは事業経験がなく、金融機関からの融資を受けるのは極めて難しい状況でした。さらに、このような難しい案件を引き受けるコンサルタントも少ない中で、彼女たちの期待に応えるべく、私はまず「やってみよう」という精神でこの案件を引き受けました。

シングルマザー親子の想いは強く、地域に貢献し、家族を支えるための仕事を諦めるわけにはいかないという決意がありました。彼女たちの情熱に応えるため、私はZoomを使った打ち合わせを何度も重ね、事業計画を一つ一つ丁寧に練り直していきました。彼女たちの想いを定量的な数字に反映させ、具体的な収益と経費、そしてどのようにして資金を回収するかを詳細に計画に盛り込みました。

差別化のカギは「親しみやすさ」と「温かさ」

彼女たちには明確な強みがありました。それは、自社物件を所有していたことです。これにより、家賃の負担を大幅に軽減できました。さらに、彼女たちは他社との差別化として、独自のプログラムを開発しました。ジャズダンス経験のある友人の協力を得て、リズミカルな体操を取り入れた体験型のデイサービスを考案したのです。これにより、子どもたちが楽しみながら身体を動かせるプログラムが誕生しました。

周辺の競合施設は、古い建物を利用しており、親たちにとっては少し不安に感じる環境でした。しかし、彼女たちの施設は明るく清潔感があり、子どもや親に安心感を提供できるものでした。この差別化戦略により、事業計画はさらに具体的で実現可能なものとなり、私は自信を持って彼女たちを銀行との面談に送り出すことができました。

いよいよ銀行との面談――不安と緊張の瞬間

事業計画がまとまると、いよいよ銀行との面談です。しかし、初めての融資申請に、彼女たちは不安と緊張を隠せませんでした。銀行の担当者を前に、言葉に詰まりながらも、懸命に自分たちの夢と想いを伝えようとしていました。私は事業計画の数字面を丁寧に説明しながら、二人の熱意が伝わるようサポートしました。

一行目の銀行からの返答――そして二行目へ

最初の銀行からの返答は厳しいものでした。「売上実績を積んでから再度相談してほしい」という内容で、彼女たちの期待に応えられないものでした。創業融資としては難しい判断でしたが、彼女たちはここで諦めませんでした。

二行目の銀行との面談も行い、彼女たちの強い想いと具体的な事業計画を丁寧に説明しました。私は引き続き、彼女たちの熱意を数字で裏付けしながらサポートを続けました。すると、この銀行の担当者は彼女たちの情熱を理解し、プロパー融資や保証協会、公庫との協調融資をまとめて提案してくれました。彼女たちの「家族と地域を支えたい」という強い思いが、最終的に金融機関の担当者を動かしたのです。

諦めなければ道は開ける――夢のスタートラインへ

この案件を通じて私が改めて感じたのは、たとえ実績がなくても、強い想いと緻密な計画があれば事業をスタートできるということです。融資の壁は高く見えるかもしれませんが、諦めないことが何より大切です。福祉事業を立ち上げたいと考えている方も、まずは想いをしっかりと形にし、具体的な計画を持つことで道は開けます。あなたの夢も、きっと実現するはずです。


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