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借入直後でも諦めない!困難を乗り越えた融資成功の道

少し重くなった鞄を片手に、スマホでSNSをチェックしていると、ある依頼者から急ぎの連絡が入りました。
「融資の件で相談があり、少し急ぎ目でお時間いただけませんか?」
とのこと。
どうやら急を要する事情があるようです。
私は移動中の時間を利用して、ZOOMで初めての面談を行うことにしました。

依頼者は都内で複数の治療院を経営している方で、新たに放課後等デイサービスの立ち上げを検討していました。
「医療・福祉・介護業界を発展させ社会に貢献しつつ職員やその家族も豊かになれる会社をつくりたい」
ところが、初期費用の工面が難しく、資金繰りに苦しんでいるとのこと。これはよくある相談です。
しかし、今回深刻だったのは、2か月前にすでに銀行で借り入れを行ったばかりだということです。

依頼者は事業計画書を持たずに銀行へ相談に行き、ただ「いくらなら借りられますか?」と聞いただけだったとのこと。
そのため、銀行にとって「最低限貸せる金額」を提示する形になったのです。
融資額を確認すると、必要な資金のたった1/5、約250万円しか調達できていませんでした。
依頼者の夢は大きかったものの、計画が具体的でなかったために、銀行からは信頼されず、必要な資金を確保することができませんでした。

借入の直後だと追加の融資は受けづらくなります。非常に厳しい状況でした。
「資金が足りなければ、社員の雇用はどうなるのか?」
「家族の生活を守れるのか?」
という不安が頭をよぎり、次第にプレッシャーが増していきます。
しかし、ここで諦めるわけにはいきません。なんとか資金を調達し、事業を前進させるために、私たちは次のステップに進むことにしました。

計画の見直しと努力

必要な額の融資を得るためにはまず事業計画書を作成する必要があります。
私たちはまず依頼者から事業の未来像を徹底的にヒアリングしました。

銀行が融資をするかどうか決める基準は次の3つです。
①正しく事業を行っているか
②既存の借入が適正かどうか
③行っている事業に未来があるか(通称:事業性評価)

今回は直近で借入があったため、②の基準では不利でしたが、固定費や支払いスケジュールを明確にし、放課後等デイサービスの将来性を強調することで③の評価を高めました。

計画が具体的になり、やるべきことが見えてくると、依頼者の精神的な不安も徐々に解消されていきました。
さらに、銀行面談に向けて具体的な準備を進め、融資の交渉に備えることで、依頼者は自信を取り戻していきました。

絶望的な状況とその先の希望

ただし、状況はそう簡単ではありませんでした。
いくつもの銀行に問い合わせたり、知り合いの銀行員にも相談したりしましたが、どこも
「もう少し様子を見てみないと難しいかもしれませんね」
という反応でした。
やはり、2ヶ月前に借入をしていると追加の融資を受けるのは容易ではありません。
百戦錬磨の私たちでも、この時は正直「万策尽きた」と思いました。

もうダメかと思ったその時、依頼者から電話がありました。
「融資が通りました!」
この時の安堵感は今でも忘れられません。

面談の担当者との相性が非常に良かったことが大きな成功要因でしたが、同時に、しっかりとした事業計画書を持って交渉を進めたことが信頼を得る鍵となりました。

融資成功のポイント

今回の成功を振り返ると、事業計画書の重要性が最も大きなポイントでした。
依頼者は当初、計画を持たずに銀行へ向かいましたが、具体的な計画書を持たないままでは、十分な融資が得られませんでした。
銀行側がリスクを抑えるために最小限の融資しか行えないと判断したのです。
そこで、しっかりとした計画書を作成し、依頼者のビジョンを明確に示すことで、融資を得ることができました。

この案件を通じて、福祉関連ビジネスを成功させるには、計画の可視化と、粘り強い挑戦が不可欠だと改めて実感しました。
どんなに困難な状況でも、具体的な準備と諦めない姿勢が成功への鍵なのです。


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