営業組織はワン・イシューで動かそう
私の会社はHubSpotやZohoといった営業・マーケティングのITツール導入や運用のお手伝いをしています。
うちはツール屋ではないので、ツールの使い方だけではなくてそのツールを「どうやって営業組織を成長させるのか」「営業の仕組み化をしていくのか」といったことに取り組んでいます。
こういった取り組みをしていく中で、当然のことながら様々な営業組織の課題や問題に出くわすのですが、ここで重要なのはいっぺんに多くの課題に取り組むのではなく、テーマを一つに絞って一つずつ集中的に取り組んでいくことが重要です。
私はそれを「営業のワン・イシュー」と呼んでいるのですが、だいたいの組織において割と有効なので、今日はそのことをnoteにまとめてみようと思います。
営業のワン・イシューとは
営業組織には様々な課題(イシュー)があります。よくある課題を列記すると以下のとおりです。
・売上目標を達成できない
・営業の勝ちパターンが見えない
・顧客データが整理されていない
・商談の抜け漏れがある
・顧客データが整理されていない
・営業資料が整理されていない
・営業マンが定着しない
・営業マンの能力の差が激しい
・営業マンの採用が追いつかない
実際はこれだけじゃないと思いますが、こういった多くの課題を抱えているのが営業組織であり、常に何らかの問題と対峙していると思います。
そういったときにやりがちなのが「複数の課題(イシュー)に一気に立ち向かう」というやり方です。
「今週は目標に対する進捗が良くないので活動量を増やそう。あ、商談の管理全然うまくできてないよな。商談の進捗はきっちり全員報告するようにしてください。それと、顧客データがぐちゃぐちゃだったな。各自顧客情報を更新しておいてください・・・」
みたいな感じです。
これ、気持ちはわかるんですが、たいていの場合、うまくいきません。このような指示を出しても、翌週に状況を確認したときに「結局全部出来てません」みたいになることが非常に多いです。
営業組織はワン・イシューで動かそう
まず、営業上のイシューが複数ある場合は、今週取り組むべきイシューを一つ定めましょう。
たとえば商談の数が足りないなら「営業活動を◯件今週中に行う」といったもので、それだけを追いかけたほうが良いです。
営業マンは自分の営業数字を追うだけでなく、顧客からの要望にも答えたり、契約書類を作ったりと、やることが実は結構多いケースほとんどです。そういった中で改善すべきイシューを複数出しても本人がなかなか対応出来ないですし、何より指示を出したマネージャー自身が進捗を追えません。
ですので、営業組織が取り組むべきイシューを一つだけ明確にしたら、それについて一週間の時間をかけて取り組みましょう。
指示を出したマネージャーも毎日それだけを管理し、予定通り動いてなければ改善策を考えるべきです。
そして、改善に取り組んでいる間は「そもそも課題はなぜ起こっているのか」「どうすれば今後は二度と発生しないのか」といった視点を持って取り組んでいくと、より成果が出ると思います。
ワン・イシューの決め方
複数のイシューがある場合、どれもそれなりに重要に思えてくるでしょうし、どれから手を付けていいのか迷うケースがあるかもしれません。
そういった場合どうやってイシューを決めるのか、という点で疑問を持つ方が時々いますが、私の経験上では下記の2つの基準で決めたほうがうまくいきます。
①成果が出たときの効果の大きさ
②成果が出るまでに必要な時間
この2つの軸の中で
「短期的に成果を出すことが出来て、成果の大きいもの」
を優先すればよいのです。
これらを、マトリクスにするとこうなります。
言い方を変えれば「解決すれば短期的に成果がでやすいもの」です。当たり前のように思いますが、複数の課題がある場合にこういった軸できっちりと優先順位付け出来ている営業組織は案外多くありません。
営業組織にはいくつも課題があると思いますが、それらの課題をまずは並べてみて、この2つの軸で考えてみましょう。その中で優先度が高いものから片付けていけば、営業組織は確実に良くなっていくと思います。
え?そもそもうちの営業組織の課題がわからないって?そんな方は弊社にご一報を・・・笑