2024 早大学院中 算数
2024年の早大学院中の入試分析です。
大問1(1)①A ②A (2)A (4)B
大問1は解きやすくはないものの、答えは簡単に出せるものばかりです。
(1)①の計算は、ごり押しした方が早い。というより、最後の分数の分母は15=3×5であることと、前半の分数の分子が小さい=大きな数に通分しても計算は大きくなりづらい、という2点からこの解き方でよいと思います。
(3)は作図がやや難ですが、合格するためには頑張りたい問題です。
大問2(1)A (2)A (3)A
合否を分ける問題だと思います。5年生レベルの規則性の問題。分母も分子も設定が親切。数字の計算もさほど大変ではありません。訓練の結果が如実に表れる問題です。
大問3(1)①A ②B (2)①B ②C
点の移動は苦手な受験生も多く、差がつきやすいです。今回は(1)②、(2)①とも周期を利用してねといわんばかりの設定ですので、そこに気づけたかがカギ。ただ作業量を考えると(2)②は見送ってもよいかもしれません。
大問4(1)B (2)B (3)①C ②C
設定を読み解くのですら大変な問題。ただ、(1)は状況が分かれば簡単。(2)もセオリー通り平面図形に落とし込みます。(3)は計算量こそ多くないものの、マス目を利用して丁寧に作業する力が求められるため、正解者はほとんどいなかったのではないかと思います。
受験生に意識してほしいこと
入試で勝負を分けるのは、「見たことのある問題」「見たことのある問題と類似した問題」の出来です。大問2が短時間で確実に正解できることは、大問3と4にかけられる時間を増やせて、合計得点ものばせます。
早大学院中の入試は一目みると設定が複雑なものが多く、身構えてしまいます。でも今年の入試で決着がつくのはそこではなく、結局日頃の学習の精度ということになります。(読解力・思考力も重要な入試なので練習は必要です)
6年生はテキストの典型問題の正確さと素早さ、5年生にしてもこれから習う分野の技術習得を徹底できるかが合格の決め手です。
受験生は過去問演習も確かに大事なのですが、時間効率を考えると4~5年生で習ったことを精密機械のようにアウトプットできるかどうかを徹底的に鍛えましょう。「学習の視点」さえブレずに取り組めれば、決して合格点をとることは難しくないはず。頑張ってください!