2023年 本郷中 算数分析
設問分析
2023年の本郷中学校、第1回入試の算数を振り返ります。
大問１ 計算問題
毎年2題の計算が出題されます。若干数値が複雑なこともありますが、確実に2問正解しましょう。
大問２ 小問集合
典型題が多いですが、例年、正答率の低い問題が1つ2つ紛れ込むことも。本年は比較的解きやすい問題が並びました。
大問３ 速さ
往復しながら速さが変わる問題。都度、図を書いていかないと間違えやすい問題です。慎重さが求められる問題でした。
大問４ 数の性質
会話文形式の問題で思考力問題かと思いきや、ほとんどが公約数に関する計算をさせる問題です。会話文の流れに乗れるかどうかが重要ですが、オだけ少し難易度が高めです。
大問５ 立体図形
(2)までは純粋な立体の切断ですが、(3)だけダブル切断で難易度が高いです。
全体を通して標準的な出題になりました。本郷中の算数は70～75点が合格の目安です。読解や思考力に関する問題も出題はありますが、まずは基本～標準的な問題がスラスラ解けるようにしましょう。
本郷中に合格するために
本郷中の算数は、大問１が計算問題、大問２が小問集合と、習った問題が比較的そのまま出題されます。しかし、大問３以降は習ったことのあるテーマを初見の題材で問われることが多いです。したがって、インプットを中心にした学習だけでなく、それをどう使うか、の学習が重要になります。
とはいえ、算数の問題をある程度解き慣れていれば過去問をがむしゃらにこなさずとも対応できる範囲の問題です。よく読み、「これは〇〇について話しているんだな」と自分なりに解釈して取り組めば十分対応できます。イメージとしては、典型題や典型論点の学習(インプット)を８，過去問演習を２くらいの割合で小６の秋ころからの学習を進めていけるとよいでしょう。
となると、小６の夏休みまではとにかく基本事項の徹底です。本郷中の問題は式や計算だけで解く問題よりも、図や表にまとめて整理しながら解く問題が多いです。また、答えや途中の数値が複雑になることも多々あり、正しい理解と方針にしたがって解く力が必要です。
出題範囲ですが、全体的に万遍なく出題されるものの、「速さ」「平面図形」「立体図形」「数の性質」について深く学習しておくと有利です。これらの分野は出題頻度が高いだけでなく、他の受験生に差をつける段階まで学習しておくことでそのまま得点の差につなげやすい分野です。また、併願校でもそのまま有利になりやすい分野であるため、受験全体において効果的です。
本郷中の入試問題は、会話文形式や誘導にしたがって解き進めていくものがあります。序盤の問題は簡単なものを意識して作られているものも多く、それぞれの大問の半分までは確実に得点できるようにしたい。一見すると壮大な設定に見える問題もありますから、そこは過去問演習で早めに慣れておくとよいでしょう。