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2023年 甲陽学院中 算数分析

1日目の設問分析

2023 甲陽学院中 1日目 算数

 甲陽学院中の算数1日目の振り返りです。まずは平均点です。
受験者全体 1日目 53.2点 2日目 47.6点 合計 100.8点
合格者全体                   115.0点

 昨年度の平均点が受験者134.2点、合格者150.1点ですから、ぐっと難しくなったことになります。一つ一つは超難問はないのですが、ミスがないように時間に気をつけて確実に得点を集めていかなければならない入試であったといえます。

大問1 小問集合
(1)の角度が意外と苦労する受験生がいます。文字で置いて消去算に持ち込もうとしましょう。このタイプの問題は、白黒がそれぞれ求まるときと求まらない時があることも把握しておきましょう。

大問2 規則性
三角数と平方数をうまくミックスした数表の問題です。解法が定まっているか、何となく解いてきたかで大きく差が出る問題だと考えます。

大問3 速さ
取り組みやすい問題です。ここは確実にとりたい。

大問4 場合の数
丁寧に調べていくタイプの問題です。類題はよく出題されます。作業を減らす工夫もしつつ、過不足なく調べるのはちょうどよいレベルの設定だと思います。

大問5 平面図形
自分で図を書かなければならないところが厄介か。図があれば解けたという受験生も多数いたでしょう。しかし、甲陽合格にはここはしっかり得点したいですね。

大問6 立体図形
影の問題。(1)はテキスト通り。(2)も一度は取り組んだことのある作図でしょう。(3)も難しくはないが、正確に作図できるかが問われています。

総じて、受験生がやや苦手としやすい分野が並んだといえます。

2日目の設問分析

2023年 甲陽学院中 2日目 算数

 さて、2日目ですが平均点は1日目よりさらに下がっています。特に大問4と5は相当大変な設問となっており、上手に立ち回る必要もあったでしょう。

 大問1~3と6にどう向き合えたかで合格点に乗れたかどうか、分かれたと思います。

大問1 計算問題・場合の数
ここはどちらも正解したいですね。初日からうまく切り替えるためにも自信をもって大問2に進みたいところ。

大問2 規則性
(1)は丁寧に調べればOK。(2)は目星をつけて、一気に付近を調べ上げましょう。

大問3 立体図形
空間内で平面化することを苦手とする受験生は多いです。ここは実力の差が出そうですね。上位校を目指す受験生、(1)は確実に得点できるようにしましょう。

大問4 図形の移動
回転の中心の移動も含めて考える難問。(2)は正解者は少なかったと予想します。時間をかけすぎないこともポイント。

大問5 数の性質
(2)までで精一杯か。実は(3)は(2)が誘導となっています。ただ、結果を見ると、(1)だけ合っていれば合格圏と言えそうですね。

大問6 流水算
設問もシンプルで差がつく問題。時間配分に気を付けてここを完答できた受験生は結果がついてきたのではないでしょうか。

甲陽学院中に合格するために

 本年は最高得点者が174/200点と、難しい中でですが、さらに予想を下回る得点でした。全体を通して問題の論点がややレベルが高かったことと、テキスト通りの出題が少なかったことがその理由と予想されます。

 来年以降どのような出題になるかは未知数ですが、それでも基本的な事項を問われていることは間違いありません。特に、規則性、速さ、立体図形と受験生が苦手としやすい分野、そして、書き出しや正確な作図といった作業面の徹底的な練習は必要でしょう。

 毎週のカリキュラムをこなしつつ、正確な理解を求めてください。できれば、宿題やテストについて、答えがあっているかだけでなく内容も問題ないか指導者に添削してもらいながら学習を進めていけるとよいでしょう。

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